三菱名門ブランド「ラリーアート」復活戦はタイ!! アジアクロスカントリーラリー参戦車トライトンのガチ度がすごい

■トライトンは2.4Lディーゼルターボ

 今回の参戦車両となるトライトン競技車は、国際自動車連盟(FIA)のGroup T1カテゴリー(改造クロスカントリー車両)に合致させたラリーカー。タイ仕様のダブルキャブをベースとし、ボンネット、前後ドア、内装部品などを軽量化するとともに、ロールケージやアンダーガードを装着するなどボディの要所を補強。ラリー専用のサスペンションを装着して、優れたハンドリング性能を実現した。前後LSDの採用や大径オフロードタイヤ&軽量アルミホイールの装着も相まって、悪路走破性を大幅に向上させている。

ラリーは走行性能と耐久性を極限レベルで鍛え上げることができる。ここで得た教訓を市販車にフィードバックできる
ラリーは走行性能と耐久性を極限レベルで鍛え上げることができる。ここで得た教訓を市販車にフィードバックできる

 搭載する2.4Lディーゼルターボエンジンは、フリクションロスの低減と軽量化を中心としたチューニングにより、主にラリーで使用頻度の高い中速域での応答性を向上。なお、アジアクロスラリーのステージには川を渡る場面もあるため、各部のシーリングの強化やシュノーケル(吸気ダクト)の装着など、水回りの対策も行っているという。

【以下、トライトン競技車主要諸元】
全長5,300mm×全幅 1,815mm
ホイールベース…3,000mm
トレッド(前/後)…1,520mm / 1,515mm
エンジン形式…4N15型4気筒 MIVECターボディーゼル
燃料噴射装置…高圧コモンレール
排気量…2,442㏄
最高出力…133kW
最大トルク…430Nm
変速機…6速マニュアル
4WDシステム…スーパーセレクト4WD-II
フロント/リヤデフ…「CUSCO」製 差動制限装置付
フロントサスペンション…独立懸架/ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
リヤサスペンション…リジッド/リーフスプリング
ショックアブソーバー…「CUSCO」製 減衰力調整式ダンパー
ステアリング形式…ラック&ピニオン(パワーステアリング)
ブレーキ形式…「ENDLESS」製 4ポットキャリパー+ベンチレーテッドディスク
ホイール …「WORK」製 アルミニウムホイール(17in×8J)
タイヤ…横浜ゴム社製 GEOLANDAR M/T G003(265/70R17)
その他特徴…カーボン製フード、前後ドアパネル

 現在日本市場では、ベース車両であるトライトンさえ販売していないが(2006~2011年)、この武骨さと世界での信頼性の組み合わせは魅力的。競技での活躍を背景に凱旋帰国を果たしてほしいのだが…。ランクル300があれだけ人気なのだから、売れそうな気もするぞ。いずれにせよ本番ラリーは本年11月。大活躍を期待したい。

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