12年ぶり! WRC(世界ラリー選手権)が日本にやってくる! SS観戦チケットは即完売も追加販売決定。その魅力とは?

12年ぶり! WRC(世界ラリー選手権)が日本にやってくる! SS観戦チケットは即完売も追加販売決定。その魅力とは?

 本年11月10日(木)~13(日)にかけて、WRC(世界ラリー選手権)日本ラウンド「ラリージャパン」が行われる。WRCはF1と並んで自動車競技の最上位クラスで、日本では2004年~2010年に北海道で実施されたが、その後しばらく日本ラウンドがなく、今年は12年ぶりの開催となる。場所は愛知県東部から岐阜県南東部のエリアで、愛知県豊田市を中心に、6つの市町村にまたがって行われる。本記事では、観戦の上で知っておきたいラリーの基本ルールや、見どころを解説する。

文・写真/外江彩

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■何が魅力? ラリーの基本ルール

 F1をはじめとする「レース」では、早くゴールした順番が争われるのに対し、「ラリー」はゴール順ではなく、定められた地点間の「時間の正確さ」を競う。レースは主にサーキットなどクローズドな場所で周回を重ねるが、ラリーは基本的には公道で、地図を参照しながら次々と場所を移動する。各移動区間には「基準タイム」が設定されており、いかに基準タイムで正確に走れたかが順位となる。各車にはドライバーとコ・ドライバー(助手席)の2人が乗車し、ドライバーが運転を担当、コ・ドライバーがナビや時間の計算などを行う。

 ただ、それではほとんど差がつかないため、基準タイムが0秒に設定される、つまり速ければ速いほど基準タイムに近くなる「スペシャルステージ(SS)」がいくつか設けられる。SSでは一般車は通行止めとなり、道交法も守らなくてよく、ラリーカーは限界まで速く走る。ラリーカーの全力走行が見られるので、最も人気の見どころとなる。SSでも、レースのような一斉スタートとは違い、スタート地点からゴール地点までを1台ずつ順番に走る。ハイパフォーマンスなラリーカーが全開で走る様は圧巻である。

 ラリーカーは市販車をベースに改造した車両が用いられる。今シーズンは、トヨタのヤリスやヒュンダイのi20、フォードのプーマなどが上位陣の常連となっている。

当初、2021年にWRC開催予定であったが、コロナ禍のため中止となり、代わりにセントラルラリーが行われた。岡崎SSでのヤリスWRCによるデモ走行
当初、2021年にWRC開催予定であったが、コロナ禍のため中止となり、代わりにセントラルラリーが行われた。岡崎SSでのヤリスWRCによるデモ走行

■見どころ1:スペシャルステージ(SS)

 やはり一番の見所は、ラリーカーが全力で走るスペシャルステージだろう。今回のラリージャパンでは、19のSSが予定されている。公道を用いる都合上、競技のための通行止めより前に観戦場所に入り、競技後の通行止め解除まで出られない場所が多いので、観戦スケジュールを立てる上では注意が必要だ。また、駐車場が設けられているSSもあるがごく少数で、多くのSSでは近隣の広い駐車場からバス移動するパーク&ライド式となっている。

 ラリーは同一場所を周回するものではないため、SSでは各車を見るチャンスは眼の前を通過する1回だけだ。スタート順は、正式にはwebサイトなどで随時更新されるが、基本的には上位からスタートする。それゆえ、最速のクルマが最初に来るので、ボンヤリしていると見逃してしまう。また、写真撮影をする人にとっては、一発勝負となるのがSS観戦の難しいところだ。

SSを疾走するラリーカー(全日本ラリー 新城ラリーにて)
SSを疾走するラリーカー(全日本ラリー 新城ラリーにて)

 チケットは、残念ながらSSエリアチケットは瞬時に売り切れとなってしまったが、8月8日に追加販売が決定。発売日は8月26日(金)なので、観戦を希望している人は事前の準備を怠りなく。公式サイトはこちら

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