【迫るF1日本GP】あるのか21年ぶりホンダ優勝の可能性

【迫るF1日本GP】あるのか21年ぶりホンダ優勝の可能性

 もう表彰台では驚かなくなってきたホンダF1の大健闘。落ち着いて考えたら世界最高峰の舞台で、ホンダのパワーユニットが活躍しているというのは非常に嬉しいことなんです。

 ホンダにとって、そして応援する日本のファンにとっての母国グランプリとなる日本グランプリが、2019年10月11日(金)~13日(日)に三重県の鈴鹿サーキットにて開催されます。

 ホンダにとって1991年以来となる優勝で、母国グランプリに錦を飾れるのでしょうか?? いろいろな意味で今年の日本GPは大注目。

 さらに、鈴鹿サーキットからな、な、なんと!!!! F1日本グランプリのチケットを2枚プレゼントいたします。

 さらにさらに、毎回瞬殺で消えるカシオエディフィスのトロロッソコラボモデルもプレゼント!! 太っ腹すぎるプレゼント企画、最後までジックリとお読みくださいね!!

文:編集部、津川哲夫(T・TSUGAWA)/写真:編集部、ホンダ、レッドブル
企画協力:モビリティランド、カシオ計算機


■そもそもホンダは鈴鹿で優勝することができるのか??

 ホンダにとって母国グランプリとなる日本グランプリ。レッドブル、そしてジュニアチームのトロロッソにパワーユニットを供給するホンダだが、ご存知のとおり「イケイケ」である。

 マクラーレンとの連携で2015年にF1へ復帰したホンダだけれど、あのフェルナンド・アロンソ選手に鈴鹿で「GP2! GP2!(下級カテゴリーのGP2と同じエンジンだ)」と無線で連呼されるなど屈辱的な経験もした。

2015年にF1への復帰をしたホンダ。アロンソ選手(左)とバトン選手という2人のワールドチャンピオンを迎え入れたのだが……

 いやはや、これは本当に厳しい指摘でしたね。アロンソ選手嫌いになった人も多いかと思いますが、世界で戦う厳しさを改めてファンも知ったわけです。

 そして2018年からマクラーレンとは決別。トロロッソと組んでジックリと研究開発を進め、2019年はトップチームのレッドブルとタッグを組んだわけです。

 そしてついに初優勝を飾るなど、もうイケイケなんです。なので迫る日本グランプリでも優勝してほしい……、否応なしにその期待は高まります。

実は1991年のベルガー以来、鈴鹿で勝てていないホンダ。うーん、2019年歴史は動くような気がするぞ!!

 しかし最後にホンダが日本グランプリで勝ったのは1991年のゲルハルト・ベルガーの優勝が最後。28年も勝利から遠ざかっています。

 9月22日にシンガポールGPが終了して、次はロシアGP、そして10月11日(金)からついに鈴鹿へF1がやってきます。

 母国へ凱旋となるホンダパワーユニットの活躍は皆が願うばかりです……。

 ホンダは鈴鹿で優勝できるのでしょうか?? F1ジャーナリスト津川哲夫さんに聞きました。

■ ホンダが鈴鹿を征する要素は充分に揃っている

(TEXT:津川哲夫/T・TSUGAWA)

 オーストリア、そしてドイツを征したレッドブル、そして共闘する第四世代ホンダF1プロジェクトが遂に頂点への第一歩に辿り着いた。

  現在のホンダF1プロジェクトは “背伸びをしない慎重さ”と“地道な開発”が功を奏し、驚くほどの信頼性を得た。この信頼性を基盤にして今、パフォーマンスへの開発努力が大きく前進し始めている。

すでに2019年シーズンのシンガポールGPが終了し優勝2回、表彰台は6回を数えるレッドブル・ホンダ。フェルスタッペンのドライビングと共に進化は続く

 中盤で登場したスペック4はその信頼性を崩さずに、大きくパフォーマンスを上げているのがその答えと言って良いだろう。スパそしてモンツァと言う高速サーキットでも走行性能とスピードはライバルに遅れを取る事もなく、確実な戦闘力を見せてきた。

 加えてレース巧者のレッドブルとホンダのコラボは勝てるレースを確実に勝ち取ろうとする巧みな戦略も見え隠れする。

 実際勝ち目の少ないモンツァではスペック4の走行距離を抑えてマイレッジを温存。

 レッドブルRB15の得意とするトリッキーなハイダウンフォースサーキットのシンガポール、そして世界の名だたるサーキットのなかで、最も車体性能の良さを求められる鈴鹿に最良の状態で挑もうとするキッパリとした戦略が見えている。

 鈴鹿は同じテクニカルサーキットでも、現在常識的に使われている市街地サーキットのストップ&ゴーの人工的なテクニカルではなく、サーキット全域で、低速、中速、高速コーナーとバラエティーに富んだコーナーが途切れる事なくリズミカルに続き、ドライバーに気を抜く暇を与えない。

 またマシンのセットアップ、タイヤマネージメントもシビアで、僅かな違いでラップタイムに大きな影響を及ぼす。

シンガポールは人工的な市街地サーキットなのに対して鈴鹿はまさに自然が生み出したコースとも言える。しかしホンダは鈴鹿での経験はどんなチームよりも多く、むしろアドバンテージがあるともいえる

 まさに本格派のテクニカルサーキット、マシンとチームとドライバーの一糸乱れぬコラボレーションが最も重要な勝利への要素となる。

 レッドブルはまさにこの領域が売りのチーム、RB15はまさに鈴鹿のようなテクニカルサーキットの為に産まれてきたマシンだ。

  鈴鹿はPUにトップパフォーマンスだけでなく、スムースながらリニアな反応を示す複雑で正確なトルクとパワーのデリバリーを要求する。

 ホンダスペック4はパフォーマンスだけでなくこのトルクマネージメントの開発もレース毎に確実に進歩を遂げてきた。

 ドライバーとPUと車体が鈴鹿に向けてより一体感を増してきているのだ。もちろんスパ以後に走行性能を確実に上げてきて連続優勝したフェラーリの猛烈なパワー、いまだに総合パフォーマンスでアドバンテージを握っているメルセデスを倒すのは容易なことではない。

 しかし鈴鹿を知り尽くしているホンダが鈴鹿を頂点に全てを仕上げて来ているのは目に見えている。

 そしてフェラーリがメルセデスが主導権を握ったレースでも、遅れることなくその軍団に割って入っているレッドブル・ホンダ。

 鈴鹿への状況はトップ3チームがほぼ横並びで絡み合う。鈴鹿は僅かな失敗をも許さない厳しいサーキット、例えパフォーマンスで抜きんでてきたフェラーリでも、両ドライバーにもチームにもまだ信頼感は万点ではない。

 その信頼感の強いメルセデスは今パフォーマンスでフェラーリに交わされレッドブルに追い上げられて、シンガポールではそのプレッシャーが盤石であったはずの作戦面に一瞬のほころびを見せた。

シンガポールGPで3位表彰台に輝いたフェルスタッペン。まだまだブラッシュアップするところがあると課題も見つけたようだが、着々と鈴鹿への準備は整っているようだ

 となると常時表彰台のレッドブルの存在感は、これら強力なライバル達を脅かす。レッドブル・ホンダが優勝候補の一画を占めていることはもはや既成の事実なのだ。

 それでも優勝はそう簡単ではないことは誰でもが承知していることだ。それでもホンダが知り尽くした鈴鹿、作戦に長けレース巧者のレッドブル、シミュレーションは完璧にでき上がっているはずで、これはレッドブルのアドバンテージだろう。

 ドライバーのフェルスタッペンは今シーズン確実に成熟度を上げていて、大人のレースを見事に展開してきた。

 こう考えればレッドブル・ホンダが鈴鹿を征する要素は充分揃っている。来る鈴鹿F1グランプリで、我々はそんな快挙の目撃者に成りたいものである。

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