トヨタ カムリに秘蔵のスポーツモデル「TRD」が追加! 日本未発売のV6エンジン搭載で305馬力を発揮する“最強のカムリ”は、外観もクールで中身も大幅に差別化!!
2017年7月に登場した現行型トヨタ カムリは、国内で2019年月平均約1600台という堅調な販売実績を記録。さらに主要市場の米国では販売台数ランキング8位、ピックアップトラックとSUVを除いて1位の約33万7000台を販売。トヨタにとって非常に重要なモデルである。
それだけに米国仕様のパワートレーンは、2.5Lハイブリッドのみとなる日本仕様に対し、2.5L・直4と3.5L・V6エンジン車も設定される。
そんなカムリの米国仕様に、2020年モデルから初のスポーツモデル「TRD」がカタログモデルとして加わり、2020年2月に開催された「シカゴモーターショー」にも出展。パッと見でも迫力満点な注目スポーツセダンの全容とは?
文:永田恵一
写真:TOYOTA
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新型カムリTRDは標準モデルとどう違う?
トヨタのピックアップトラックや「4ランナー」(ハイラックスサーフの米国名)のような米国で販売されるヘビーなSUVには、以前からドレスアップなどを施した「TRD※」や悪路走破性を高めた「TRDプロ」が設定されていた。
(※TRDはトヨタのモータースポーツ活動やチューニングパーツ開発などを担うブランド。日産のNISMOやスバルのSTIに近い存在で「トヨタ・レーシング・デベロップメント」の略)
その流れを乗用車に盛り込んだのがカムリTRDだ。乗用車としては初のTRDグレードとなったカムリと同時に、若干上級車となるアバロンにもTRDが追加されている。
カムリTRDは、簡単にいうと、それまで最もスポーティだった「SE」グレード系(日本仕様では「WS」に近い)のスポーツ性をさらに高めた存在となる。
カムリTRDは最高出力301hp(=305ps)を発揮する3.5L・V6エンジンのみの設定だ。
基準車との違いを内外装から見ていくと、エクステリアは、それぞれ空力性能の向上にも貢献するフロントバンパー、サイドスカート、下部がディフューザー形状となったリアバンパーを採用。
このほか意外なほど派手な形状のリアスポイラーなどエアロパーツで武装し、235/40R19サイズのタイヤに、マットブラック塗装の19インチホイール、左右出しのマフラー(パワートレーンの変更はマフラーだけだ)を装着する。
外見だけじゃない!! 足回りやボディも「TRD」は特別
インテリアも、標準車とは若干形状が違って見えるファブリック&レザーのコンビシート、赤のステッチ入りステアリング、赤いシートベルトなど、アクセントに赤が多用される。
このほか、TRDのロゴ入りシフトノブやフロアマット、トランクマットも装備され、スポーティな雰囲気を高めている。
ボディとサスペンションにも手が入っている。ボディは板厚を上げたアンダーボディブレースの装着によりねじり剛性を向上。
サスペンションも、TRDのショックアブソーバーと車高15mmダウンのスプリングの装着に加えスタビライザーも強化され、ロール剛性は基準車に対しフロントで44%、リアで67%向上しているという。
さらに、ブレーキも基準車に対し約23mm拡大されたディスクローターと、キャリパーも基準車のシングルピストンに対し、片持ちデュアルピストンという強化されたモノに変更。
TRDでは前述したハンドリングの良化を乗り心地の悪化なしで実現するため、トヨタが持つ米アリゾナ州と日本の東富士のテストコース、米テキサス州のサーキットを使った入念なテストが行ったという。
3.5L・V6を搭載するカムリというと、日本ではトヨタ系レーシングチーム/チューナーの「TOM’S(トムス)」がベース車を米国から輸入し、コンプリートカーとして仕立てたトムス「C35」(650万円)が浮かぶ。
トムス C35は、標準ではトムスのエアロパーツとマフラーが付き、そのほかコンフォートローダウンスプリングやホイール、ブレーキパッドなどを、ユーザーが好みで選び仕上げるというモデルだ。
キャラクターとしてはレーシーなTRDといい意味でアダルトなトムスC35といったところだろうか。
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