「東京モーターショー 2019」が閉幕してから早3週間。同ショーではホンダの新型フィットが世界初公開され、2020年2月の発売を発表。ほかの出展車でも、新型レヴォーグプロトタイプやハスラーコンセプトなどがデビューを控えている。
東京モーターショー出展→1年以内に発売というパターンは、いわば新車投入の“王道”。しかし! モーターショーに出なくとも、着々とデビューに向けて準備が進められている新車もある。
なかでも特に注目度の高い「モーターショーに出なかった大物新車」の最新情報を、流通ジャーナリストの遠藤徹氏が解説。2020年から2021年にかけて、大物新車投入の動きが加速しそうだ。
文:遠藤徹
CG/写真:編集部、NISSAN
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ジューク後継! キックスは来年6月登場へ
日産 キックスは、ジュークの後継モデルにあたるコンパクトクロスオーバーSUVであり、2020年6月頃のデビューが有力となっている。
現行ジュークは、このほど2019年末で生産中止を傘下日産店に通達した模様だ。
新しいネーミングを与えるのは大幅な路線変更を意味する。ジュークが個性的で尖ったデザインを採用したことで、発売当初は売れ行き好調だったが、短期間で飽きられ、後発のライバル他社に大きく水をあけられる結果となった。
新型キックスは、その反省のもとに、シンプルでオーソドックスなクロスオーバーボディシェルを採用するはず。正式な日本バージョンのスペックはまだ明らかになっていないが、ボディサイズは全長4350mm、全幅1790mm、全高1650mm程度が予想される。
ジュークよりも若干サイズアップし、同クラスの人気モデルであるトヨタ C-HRやホンダ ヴェゼルに近いレイアウトを採用しているはず。
パワーユニットはガソリン1.5L、1.6リッターターボ、そして目玉となるe-POWERを搭載する。
このe-POWERはノート、セレナに積んでいるユニットを大幅に改良、発電用の1.2Lエンジンは専用に開発、静粛性を向上、EVユニットも性能アップさせ、現行の極端なエンジンブレーキもリーズナブルな制御を行なうべく改良している。
1.5LはFFのみで他はFF、4WDとの組み合わせで設定、駆動方式は改良型CVTを採用する。これによって月販5000台以上の量販戦略モデルに仕立てる構えである。
新型ノートはやや遅れて21年にも登場
日産の次期型ノートは2021年9月頃登場する見通し。
現行モデルの発売が2012年8月28日であるから、実に9年ぶりの世代交代となる。現行モデルがヒット作であるから、エクステリアデザインは大きく変えない。全幅1695mmの5ナンバーサイズも引き継がれる。
ただ、中身は新開発のプラットフォーム、クオリティアップ、使い勝手の向上、軽量化による燃費、走行性能の向上が図られる。安全対策も最新のデバイスを採用する。
パワーユニットは、改良型3気筒1.2Lガソリン、同スーパーチャージャー、e-POWERを搭載する。
このe-POWERはキックス用と基本的に同じ新開発バージョンとなる。スーパーチャージャーはFFのみだが、他は4WD車も設定する。
自動運転支援デバイスのプロパイロットも進化させて標準装備車を設定する。これによってフィット、ヤリスと共に登録車のトップセラー争いに参戦することになる。
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