リラックスできる雰囲気が魅力のホーム
「ホーム」はベーシックに、プライムスムースとナチュラルテキスタイルのシート生地を使ったコンビシート、プライムスムースを使ったインパネなどのソフトパッド、本革巻きステアリングホイールなどを加えた。
内外装はベーシックよりも上質で、なおかつリラックスできる雰囲気を備えることが特徴だ。
新型フィットはクロスターを除くとフロントグリルが薄型になり、精悍な雰囲気を抑えて柔和な印象を強めた。この新しいフィットのキャラクターを象徴するのが、主力グレードのホームだろう。
機能的にはベーシックで十分だが、もう少し潤いや情緒が欲しいユーザーに適する。前述のようにリラックス感覚が漂うため、日常的な買い物などに使うと、クルマで出かけるのが楽しくなりそうだ。
リュクスは小さな高級車!?
「リュクス」は、質感をさらに高めたプレミアム感覚のグレードだ。シートの生地に本革が使われ、インパネにはソフトパッド、本革巻きのステアリングホイールも備わる。内装色はブラックのほかにブラウンも用意した。
外観ではプラチナ調クロームメッキ・フロントグリルモールディング、同じくプラチナ調クロームメッキ・ドアロアーガーニッシュなどの装飾が加わる。ホイールは16インチになり、走行安定性と併せて乗り心地も重厚感が増して上質だ。アルミホイールのデザインもリュクス専用で、上質な仕上がりを見せる。
内外装の質を高めたリュクスには「小さな高級車」風のイメージもある。実用性の優れたフィットだから幅広いユーザーに適するが、シビックやアコードのような上級セダンからのダウンサイジングにも対応できる。
内外装が上質で、なおかつ落ち着いた雰囲気だから、中高年齢層のユーザーにも似合うだろう。
「運転のしやすいコンパクトカーに乗り替えたいが、カジュアルなデザインは避けたい。小さくてシックなクルマが欲しい」と考えるユーザーにも向いている。
ちなみに以前は日産ティーダが上質なコンパクトカーとして人気を得ていたが、今は廃止された。そこでノートにメダリストを設定したが、少々物足りない。その意味でもフィットリュクスは注目される。
新型ヤリスやマツダ2も上質だが、この2車種は後席が狭い。フィットの後席は広いので、上質なリュクスであれば、ミドルサイズセダンのような感覚で4名乗車の用途にも使える。
ほかの4つとは一線を画すクロスター
「クロスター」は内外装をSUV風に仕上げたグレードだ。フリードのクロスターは足回りのセッティングをほかのグレードと変えていないが、フィットでは最低地上高を30mm高くした。
「サスペンションの変更で20mm、タイヤサイズで10mm拡大させ、最低地上高を合計30mm持ち上げた」(開発者談)
外観では専用デザインのアルミホイールに加えて、樹脂製ホイールアーチプロテクター(ボディ側面に装着されたブラックの縁取り)、ボディの前後をガードするような形状の前後バンパー、クロスター専用フロントマスクなども装着した。オプションではルーフレールも選べる。5つのシリーズの中で、最も外観の変化が大きい。
クロスターは最低地上高に余裕があるので、悪路のデコボコも乗り越えやすく、シート生地やソフトパッドは溌水タイプとした。キャンプなどのアウトドアライフを楽しみたいユーザーにピッタリだ。
また本格的なSUVよりも運転しやすいので、一種のファッションとして街中を中心に使っても楽しい。
最低地上高に余裕があるから、道路と駐車場の段差が大きな場所でも、下回りを擦る心配はない。最低地上高を高くしたことで、着座位置も適度に持ち上がるので、乗り降りもしやすくなった。クロスターは市街地での実用性も意外に高い。
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