直近で登場する新型車の中で、特に注目度の高い車種がホンダフィットだ。
東京モーターショー2019でプロトタイプが世界初公開された。SUVタイプが新設されるという情報はあったが、全部で5タイプが設定される。
新型の発売は2020年2月だが、すでに概要が公表されている。ホンダのホームページでもティーザーを展開中だ。
そこで新型フィットの買い方を考えてみたい。価格が発表されていないため、どのモデルが買い得かは厳密な結論は出せないが、どのキャラクターが魅力的なのかについて考察していく。
文:渡辺陽一郎/写真:HONDA、TOYOTA、NISSAN、MAZDA
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5タイプを用意するのはホンダ初
まずフィットのバリエーションは、基本グレードとなる「ベーシック」、装備を充実させて内装の質も相応に高めた中心モデルの「ホーム」、内外装をさらに上質に仕上げたプレミアム感覚の「リュクス」、SUV風の「クロスター」、内外装をスポーティにアレンジした「ネス」となっている。
5つのシリーズを用意した理由を開発者に尋ねると、「幅広いお客様に対応しながら、メーカーオプションの組み合わせを抑えることも考えた」という。
グレードと併せてメーカーオプションも豊富に用意すると、組み合わせのパターンが膨大に増えて受発注も複雑になってしまう。そこで5つのシリーズを設け、オプションを減らすことを考えた。
そしてエンジンは直列4気筒1.3Lと、1.5Lのハイブリッドだ。以前は1.5Lのノーマルエンジンも用意したが、新型には設定されていない。
駆動方式は、前輪駆動の2WDと4WDをノーマルエンジンとハイブリッドの両方で選択できる。すべてのグレードに、この組み合わせを用意した。
ハイブリッドは長距離を移動するなど走行距離の伸びるユーザーに適するが、新型フィットのハイブリッドは、エンジンは主に発電機を作動させて駆動はモーターが行う。エンジンが直接駆動するのは、その方が効率の優れた高速巡航時のみだ。
モーターは加速が滑らかで、瞬発力も高い。最大トルクは250Nmを確保して余裕があるから、走りの質を高める目的でハイブリッドを選んでもいいだろう。
ベーシックで充分!?
次はグレード選びを考えたい。
まず「ベーシック」は、最も価格の安いタイプだ。
それでも衝突被害軽減ブレーキ(緊急自動ブレーキ)を作動させて、運転支援機能も兼ね備えるホンダセンシング、サイド&カーテンエアバッグ、フルLEDヘッドライト、エアコンのフルオート機能などが標準装着されている。
従来のフィットに当てはめると13G・Lホンダセンシングなどに匹敵する内容だから、充実装備の買い得グレードと考えていい。いわゆる法人向けの廉価グレードではない。ファミリーを含めて幅広いユーザーに対応できる。
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