■ヤリスクロスのレクサス版は2022~2023年に登場予定
ヤリスクロスのレクサスバージョンはこれまでの経緯から、2022年ないしは2023年あたりの登場が有力。ヤリスクロスのパワーユニットは1.5LのNAガソリン&同ハイブリッドを搭載している。
したがってそのレクサスバージョンも1.5LのガソリンNA&同ハイブリッドユニットが考えられるが、100%そうともいえない側面もある。
C-HR&カローラクロスはC-HRの1.2Lターボを除けば1.8L、NAガソリン&同ハイブリッドで、対するレクサスUXはトヨタブランドには設定のない2LガソリンNA&同ハイブリッドを搭載している。
こうなるとヤリスクロスのレクサスバージョンはヤリスクロスとプラットフォーム&基本コンポーネントを共用しながら、サイズアップし、1.8LガソリンNA&同ハイブリッドでヤリスクロスとのコンセプト分けを明確にする可能性もある。
■車種を減らすトヨタブランド、増やすレクサスブランド
トヨタブランドは2025年までに国内向けのモデル数を2017年時点の約60車種から約30車種に削減する方針を明らかにしている。
対するレクサスブランドはどうか? ターゲットとしているベンツ、BMW、アウディなどの有力輸入車のシェアを奪還するには、まだまだ戦略モデルのラインナップを増強する必要があるとのスタンスが読み取れる。
ヤリスクロスのレクサスバージョンを投入すれば、レクサスブランドでのSUVラインナップはコンパクト、ミディアム、アッパーミディアム、ラグジュアリークラスが出揃い、ほぼフルラインナップ態勢が整うことになる。
次のステップとして目指すのは国内で、ニーズがありながらまだ進出を果たしていないミニバンジャンルである。
本来であればセダンのラインナップで強力なドイツ勢と対峙したいところだが、最近はあまりにもマーケットが縮小傾向を強めているうえに、ラインナップを再構築しようとすると、トヨタブランドをますます侵食することに繋がりかねない。こちらはビッグマイナーチェンジで当面乗り切るとの判断があるようだ。
したがって新たに開拓するとしたら、成功率が高いミニバンジャンルしかないことになる。トヨタはこれまで国内におけるレクサスブランド構築について「ミニバンは手がけない。」といったポリシーを堅持するスタンスだった。
ただ最近のように頼みのセダンが廃れるトレンドに変遷しており、強力なミニバンジャンルのマーケットが引き続き健在であるのなら、レクサスブランドの投入が可能との判断があるに違いない。
こちらであれば、強力なトヨタブランドへの浸食は最低限に抑えられるとの読みもある。そのミニバンとはいうまでもなく中国市場などで販売されているレクサスLMである。
ただ1~2年後の近未来を予想すると、当面レクサスブランドで構築する必要があり、成功率が高いと思われるのはSUV分野である。
首都圏のレクサス店を一巡して気が付くのは、どこのショールームにも展示してあるのはUX、NX、RXなどのSUVであり、LS、ES、IS、といったセダンの姿はほとんど見受けられない。それだけ国内プレミアムモデルのマーケットもSUVがトレンドの主流になっているといえるだろう。
2021年1月の新規登録台数ではレクサスSUVの実績はUX:1009台、NX:899台、RX:578台、RX:1171台、LX:60台に対して、セダンはIS:1137台、LS:512台、ES:297台だから、完全にSUV勢のほうに人気がある。
したがってこれにヤリスクロスのレクサスバージョンが加われば、月販3000台以上が見込まれ、レクサスブランドのトップセラーに浮上することは間違いない。
現在、レクサスはLBXという車名を商標登録していることが明らかになっているが、このヤリスクロスのレクサス版の車名は、LBXまたはBXとなるだろう
発売時期は今のところ、2022年~2023年が有力だが、新しい情報が入り次第お伝えしていこう。
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