■トヨタの2021-2023年 ハイブリッドの進化と変化はどうなる?
欧米勢のEVシフトが鮮明となっている今、トヨタが得意とするハイブリッドをどうするかも重要なポイントだ。
トヨタは仕向地別に最適なパワーユニットを用意するべくガソリン、ディーゼル、ハイブリッド、PHV、EV、さらにはFCV(燃料電池)と、おおよそ考えられるパワーユニットをすべて揃えているメーカーだ。当然、ハイブリッドも進化を止めることはない。
ただし、CO2削減(=燃費向上)のキモになるのは、ハイブリッドシステムよりもベースエンジンの効率アップ。トヨタは2030年にタンクtoホイール(走行時のみ)でのCO2排出量を2010年比マイナス35%以上とする必達目標を掲げており、2019年時点でマイナス22%を達成している。
EV、FCVはCO2削減に有効だが、コスト、使い勝手など普及させるには現実的な課題も多い。やはりハイブリッドの燃費をさらに向上させることが重要だ。
2017年登場のカムリから採用が始まったダイナミックフォースエンジンはその中核となる技術。登場時には熱効率40%超えを謳っていたが、今や50%を現実的な目標にしている時代。
ダイナミックフォースエンジンも公式には発表していないが進化しているのは確実で、それはヤリスの驚異的な燃費性能を見てもわかるとおりだ。
トヨタのハイブリッドはベースエンジンの効率アップでさらに燃費性能を向上させるとともに、スポーツ型、ハイパワー型など目的に応じたチューニングも施していくと公表している。
ハイブリッドで戦い続けるWEC(世界耐久選手権)の知見が大いに活かされるということ。THS(トヨタハイブリッドシステム)はまだまだ進化していく。
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