■待望のディーゼル導入で走りが大きく進化した
エンジンは直列4気筒の2.8L直噴ターボディーゼル(1GD-FTV)を搭載。最高出力150kW(204ps)/3000~3400rpm、最大トルク500Nm(51kgm)/1600~2800rpmを誇る。燃料タンク容量は130Lと大きいのも70ならではと言えるだろう。荒れ地も砂地も世界一安全に行き来するという、ランクルイズムがしっかりと継承されている。
組み合わされるトランスミッションは、6速AT(6 Super ECT)だ。高効率・低燃費を両立しながら、専用パワーモードも搭載され力強い走りを体感できる。また、操縦する楽しみを高めるシーケンシャルシフトマチックが搭載されるのも嬉しい。
燃費はWLTCモード燃費で10.1km/Lを達成する予定という。ランクル70にしかできない走りの楽しさを残したまま、環境への配慮も忘れていない。
駆動はもちろんパートタイム4WDシステムを搭載。H4・L4の切り替えで、安定性や駆動力の確保ができる。2輪駆動・4輪駆動の切り替えはプロトタイプから変わらず信頼性の高いトランスファーレバーを使用するようだ。
また、オフロード走行に欠かせないフロント・リアのデフロックは電動だが、こちらは標準装備となったところも進化と言えるだろう。デュアルモードオートマチックロッキングハブも継続採用されている。
その他電子制御系も充実の内容だ。VSC(ビークルスタビリティコントロール)、A-TRC(アクティブトラクションコントロール)、HAC(ヒルスタートアシストコントロール)、DAC(ダウンヒルアシストコントロール)の4制御を新規採用した。安全走行への対策も怠っていない。
■乗用となった今作は内装の充実度が高い
貨物登録だった前作と違い、今回の新型は乗車定員5名の乗用登録となる。
室内サイズは、室内長1760mm×室内幅1440mm×室内高1240mmと十分な広さ。荷室はリアシートを畳んだ状態で、荷室長1355mm×荷室幅1440mm×荷室高1120mmとなる。
気になるグレードはAXの1グレード構成。インテリアカラーはブラックで引き締められる。シート表皮には合成皮革とファブリックのコンビシートを採用し、ドアトリムには合成皮革を採用した。ラグジュアリーさも楽しめる、豪華な仕様と言えるだろう。
ステアリングホイールは先代のウレタンから大きく進化し、本革巻きと木目調を合わせたものに。フィンガーレスト部も設け、オフローダーとしてふさわしいデザインに変わった。
また、メーター部にはオプティトロンメーターと4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを採用。ランクル40の記号性を残しながらも先進性を加えたものになっている。
インパネセンタークラスターはシンプルなデザインで使いやすさを追求。スイッチ類の配置を考えたセンターロアパネルとともに、70らしさが際立つ。
しかし嬉しい気配りも見えるのが今回の70。アクセサリーソケットのほかに、センターロアパネルに充電用のUSB端子(Type-C)を2個搭載した。
リアシートは6:4分割となりリクライニング機構が付く。また、格納時にはタンブル機構が備わり1回のレバー操作でシート格納ができるのは嬉しい装備だ。
また、安全装備も多数組み込まれている。
自動防眩インナーミラーにはバックモニターを内蔵。ドライブスタートコントロールやSRSエアバッグ、全席ELR付きの3点シートベルトなど、現代の安全装備はしっかりと備わる。
さらにToyota Safety Senseの第二世代が採用された。プリクラッシュセーフティシステムは、車両はもちろん、昼夜の歩行者検知と昼の自転車運転者検知も行う。
加えてレーンディパーチャーアラート(車線逸脱警報機能)、オートマチックハイビーム、ロードサインアシスト、先行者発信告知機能と必要十分な装備と言えるだろう。ただし、クルーズコントロールは定速制御のみとなるので注意したい。
ついに全貌が見えた新型ランクル70。歴史を継承しながら2023年に相応しい内容でのデビューとなる。想像よりも豪華で先進装備の装着も多かった。欲しい人は必ず手に入れたい構成となっているはず。
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