いきなり波乱!! WRCラリージャパン2023でヒョンデが初日トップ!!! エースのT・ヌーブル「ライバルはトヨタの全ドライバー」

いきなり波乱!! WRCラリージャパン2023でヒョンデが初日トップ!!! エースのT・ヌーブル「ライバルはトヨタの全ドライバー」

 2023年11月16日、愛知県と岐阜県で開催しているWRC世界ラリー選手権第13戦(今期最終戦)「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」の初日(Day1)SS1を終え、大本命であるトヨタ勢を抑えてトップに立ったのは、なんと(昨年もラリージャパンで優勝を勝ち取った)ヒョンデ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)。本稿ではT・ヌービル選手の特別インタビューをお届けします。

文/ベストカーWeb編集部、写真/Rally Japan、ベストカー編集部

■昨年、勝ちましたしね(笑)

 昨年(2022年)、年間タイトル(コンストラクターズ/ドライバーズ)をトヨタ勢が独占したにも関わらず、(トヨタの本拠地でありお膝元である)愛知県と岐阜県で開催されるラリージャパンで、優勝を飾ったのはヒョンデi20に乗るT・ヌーブル選手だった(しかもヒョンデ勢が1-2フィニッシュ)。雪辱に燃えるトヨタを、今年も跳ね返せるのか? シェイクダウン直前のT・ヌーブル選手に、豊田スタジアムのサービスパークで話を伺った。

(特別インタビューここから)

編集部/昨年は全般的に悪天候であり、そのうえ路面に落ち葉が大量にあって滑りやすく、非常に難しいコースでした。今年はレッキを終えて、いかがでしたか?

ティエリー・ヌーブル選手(以下、ヌーブル)/落ち葉は今年もたくさん落ちています。天候も、予報を見るとこの週末は荒れるようで、心配ですね。ただ昨年のペースノートが使えるから(昨年は開催初年度だったためほとんどの選手が初めてのコースと路面だった)、気分はすこし楽です。

編集部/昨年と今年でどのような違いがありますか?

ヌーブル/昨年は終盤、3日目が特に天候が悪く、路面も滑りやすかったです。今年は(予報によると)2日目が一番よくないようです。どのタイミングでプッシュするか、タイミングを考える必要がありますね。

ベルギー出身の35歳、ティエリー・ヌーブル選手。イケメンだし落ち着いていてクレバーな選手です
ベルギー出身の35歳、ティエリー・ヌーブル選手。イケメンだし落ち着いていてクレバーな選手です

編集部/トヨタのヤリスは今シーズンとても強かったです。このラリージャパンにも相当な準備を積んできたと思います。それに対してヌーブル選手の乗るヒョンデi20はどうですか?

ヌーブル/わたしたちのヒョンデi20はとてもよいクルマだし、メカニックは全力で調整してくれていますが、トヨタヤリスと同等ではありません。彼らとても速い。とても速いので、同列に語ることは難しいです。ただ、スピードの出るグラベルでは離されますが、技術が大切なターマックでは、その差は縮まるし、戦いようはあると思っています。

編集部/ということは(フルターマックラリーである)ここ(ラリージャパン)では、ヒョンデもヌーブル選手も、勝てますか?

ヌーブル/(苦笑)どうでしょうか。ただわたしたちは、ここでは(地元である)彼らトヨタチームよりプレッシャーが少ないですね。

編集部/日本のSS(スペシャルステージ)の感触と印象はどうですか?

ヌーブル/大変です。カーブが多くてペースノートが(ほかのラリーの)3倍くらいになります。それでも楽しいし、わたしは得意です。昨年、勝ちましたしね(笑)。展開を予想するのは難しいですが、(昨年のように事故やリタイヤが続出するような)なんらかのアクシデントは起こるかもしれません。ただそれほどスピードが出るコースではないので、深刻な事故にはならないと思いますが。

編集部/豊田スタジアムと日本のファンについてどういう印象をお持ちですか?

ヌーブル/すごく熱心に応援してくれて、ありがたいです。たくさんの人にお会いしたいですね。

昨年ここラリージャパンで1-2フィニッシュを飾っているヒョンデチーム。今年ももちろん勝利を狙っています
昨年ここラリージャパンで1-2フィニッシュを飾っているヒョンデチーム。今年ももちろん勝利を狙っています

編集部/本戦でのヌーブル選手の活躍を祈っておりますが、ご自身以外で、気になるドライバー、注意が必要なドライバーは誰ですか?

ヌーブル/トヨタのドライバー全員です。彼らはとても速い。

編集部/勝田(貴元)選手とか?

ヌーブル/もちろん。

編集部/最後に、好きな日本食と、今回の来日で買おうと思っているお土産があれば教えてください。

ヌーブル/日本の食事はみんな美味しくて好きです。たとえば鉄板焼きとか。お土産は、娘に小さなフィギュアを買いました(笑)。

(インタビューここまで)

 ツイスティな連続カーブと滑りやすい路面、フルターマックでロースピードながらテクニカル、シリーズ屈指の難コースといわれる日本ラウンド。昨年、辛酸を舐めたトヨタ勢は、万全の体制で乗り込んできた(すでに年間タイトル獲得済み)。

 しかし初日、SS1を終えた時点でトップはヒョンデ。どうなるラリージャパン2023!? ヒョンデ強いしめっちゃ気合が入っているぞ!!(昨年まではブロンズスポンサーだったが、今年からゴールドスポンサーになって、豊田スタジアムにめっちゃ大きいヒョンデブースがある)

 ぜひ最終日まで競り合って、よいラリーを見せてください!! 全選手を応援しております!! ラリージャパンは日曜日(11/19)まで。ぜひおいでください!

【ラリージャパン2023 Day1 SS1終了時点(上位10名)】
1 /T.ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)…1’47.6
2/E.ラッピ (ヒョンデi20 Nラリー1)…+0.7
3/O.タナク (フォード・プーマ・ラリー1)…+1.4
4/D.ソルド (ヒョンデi20 Nラリー1) +1.8
5/勝田貴元 (トヨタGRヤリス・ラリー1) +3.1
6/K.ロバンペラ (トヨタGRヤリス・ラリー1) +4.0
7/A.フルモー (フォード・プーマ・ラリー1) +4.5
8/S.オジエ (トヨタGRヤリス・ラリー1) +4.7
9/E.エバンス (トヨタGRヤリス・ラリー1) +4.9
10/N.グリアジン(WRC2) (シュコダ・ファビアRSラリー2) +5.3

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