2021年はまさかの中止!! 東京オートサロン2020 “初出”だった市販前提車 6選

 新型コロナウイルスの感染拡大により、「東京オートサロン2021」は中止が決定! しかし、近年は市販前提モデルの出展増加で注目度も上昇。2021年も開催されていたら“未来の新車”が見られた?

 年に一度のカスタムカーの祭典「東京オートサロン」は、2021年も1月15日(金)~17日(日)の日程で開催予定だったが、既報のとおり幕張メッセでの開催は中止となり、オンラインのみでの実施が決定した。

 2021年は開催されていれば39回目の開催となり、実地会場の中止は初開催の1983年以来初となる。

 かつてはチューニングカーの祭典だった東京オートサロンだが、近年は自動車メーカーの出展も大きな柱に。近年は市販化を前提としたモデルの発表も盛んになり、前回(2020年1月)開催時は3日間のべ33万人超を動員するビッグイベントに成長していた。

 本稿は、(開催予定だった)東京オートサロン2021を盛り上げるべく、過去に初公開され、その後市販に至ったモデルをプレイバック! ……するつもりであったのだ。

 少なくともこの記事から近年のトレンドは読み取れるであろう。前代未聞の事態をここに記録するべく、あえてこのまま公開したい。

文/永田恵一、写真・撮影/編集部、平野学

【画像ギャラリー】東京オートサロン2020に出展された本稿登場の全市販モデルをみる


トヨタ GRヤリス

 「競技で有利に戦える市販車」というコンセプトで開発され、2020年9月に発売されたGRヤリスは、2019年12月に行われたトヨタガズーレーシングフェスティバルで覆面を施した車両のお披露目を経て、2020年の東京オートサロンで市販車が発表された。

発表直後から先行予約が始まったGRヤリス特別仕様車 RZ First Edition

 東京オートサロンでは、2020年6月末までの期間限定車となる1.6Lターボエンジン+4WDのRZ系の内外装の細部に手を加えた「ファーストエディション」が、価格や装備内容などを含め発表され、発表直後からインターネット上での先行予約が始まった。

 なお10月にGRヤリスが納車された筆者も発表当日に先行予約をした1人である。

 GRヤリスは、ステージに置かれたファーストエディションに加え、カタログモデルの「RC」にあたるものをベースにしていたと思われるラリー仕様を出展。

 また、ラリー仕様に装着されていたクラッチやサスペンションキットといったチューニングパーツを採用、NAの1.5Lエンジン+CVTのFF車となるカタログモデルのRSを示唆したCVTコンセプトも展示され、トヨタのGRヤリスに対する意気込みがヒシヒシと感じられた。

 さらに、2020年の東京オートサロンで、トヨタは2020年に一部改良されたスープラにつながるブルーに塗られたカスタマイズエディションや86の特別仕様となるブラックエディションの市販モデルも出展しており、その存在感もトヨタが圧倒的だった。

日産 エルグランド オーテックコンセプト

東京オートサロン2020にて公開されたエルグランド オーテックコンセプト。オーテックブルーに彩られたモデル

 日産が2020年の東京オートサロンに出展したエルグランド オーテックコンセプトは、主力の日産車に設定されるオーテックバージョン同様のブルーのボディカラーに代表される内外装のドレスアップを中心に施したモデル。

 「いかにも市販されそうな雰囲気」を持っていたが、エルグランドは2020年10月にビッグマイナーチェンジを受け、その際にオーテック仕様もほぼ東京オートサロン出展車のまま市販された。

ホンダ N-ONEカフェレーサーコンセプト

N-ONEカフェレーサーコンセプトがひっそりと会場に展示された。2020年11月にフルモデルチェンジし、出展車のまま発売された

 2020年の東京オートサロンのホンダブースにヒッソリと展示されたN-ONEカフェレーサーコンセプトは、基本的なスタイルが先代モデルのN-ONEとほとんど変わっていないことやRSのエンブレムから当初は先代N-ONEのグレード追加程度のイメージしかなかった。

 しかし、出展車をよく見ていくと、インテリアはN-WGNに近く、先代N-ONEとはまったく違うもであることに加え、トランスミッションはN-ONEへの設定が待ち望まれていた6速MT、予防安全装備パッケージである「ホンダセンシング」の搭載など、N-ONEの次期モデルそのものだった。

 N-ONEは、ほぼオートサロン出展車のまま2020年11月に2代目となる現行型にフルモデルチェンジされ、6速MTもあるRSも設定。スタイルがほとんど変わらないフルモデルチェンジの是非なども含め、現在注目を集めている。

スバル レヴォーグプロトタイプSTIスポーツ

レヴォーグプロトタイプに続いて、東京オートサロンにてレヴォーグプロトタイプSTIスポーツが発表された。2020年10月にフルモデルチェンジし、新型になった

 スバルは、2019年の東京モーターショーで当時初代モデルだったレヴォーグの次期モデルとなるレヴォーグプロトタイプ(コンセプトカーより市販車に近い)に続き、2020年の東京オートサロンにSTIスポーツを出展した。

 レヴォーグプロトタイプSTIスポーツは、この時からスバルとSTIの協力関係の強化、スバル車では初となる電子制御ダンパーや多くの要素がスイッチひとつで変更できるドライブモードセレクトの採用が発表された。

 発表された内容は2020年10月に発表された2代目モデルとなる現行レヴォーグのトップグレードとなるSTIスポーツにすべて盛り込まれており、STIスポーツのしなやかな乗り心地に代表される快適性とスポーツ性のバランス、ドライブモードセレクトの効果もあり表情豊かな乗り味を持つ点は非常に高く評価されている。

ダイハツ タフトコンセプト

実質的に市販車として出展されたタフト。2020年4月から先行予約、6月に発売開始された

 スズキ ハスラーの対抗馬、キャストアクティバの後継車的な存在として2020年6月に発売されたタフトも2020年の東京オートサロンに出展されていた。

 東京オートサロンに出展されたタフトは「コンセプト」という名称でタイヤこそオフロード用を履いていたものの、2020年年央という発売時期が公表され、大型サンルーフの装着に加え、来場者が車内を確認することも可能と、実質的に市販車が出展されているイメージだった。

 新型タフトは6月の発売に先駆け4月から先行予約を開始し、現在好調な販売となっているが、この好調さには東京オートサロンへの出展を含めたプロモーション活動の効果も大きかったに違いない。

三菱 eKスペース/eKクロススペース

「スーパーハイト軽ワゴンコンセプト」の車名で出展された三菱eKクロススペース

 2019年の東京モーターショーにクロスオーバーとなるeKクロススペースのほぼ市販状態のプロトタイプが「スーパーハイト軽ワゴンコンセプト」の車名で出展された。

 そして、2020年の東京オートサロンではeKスペース&eKクロススペースという車名も明らかにされ、標準モデルのeKスペース、eKクロススペースともに来場者が車内を確認できる状態で出展。

 その後、新型eKスペース&eKクロススペースは、ともに2020年3月に発売された。

◆  ◆  ◆

 例年のスケジュールであれば、各メーカーから東京オートサロンへの出展内容が明らかになる時期だが、今年は新型コロナウイルス禍の影響なのか発表が遅れている。

 自動車メーカーが出展する市販前提車は、東京オートサロンの大きな目玉だけに、2021年の東京オートサロンでもそういったモデルの出展を大いに期待したいところだ。

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