2024年1月12日(金)~14日(日)の日程で、幕張メッセにて開催されている東京オートサロン2024。初日にマツダブースで開催された記者発表会で、マツダ毛籠勝弘代表取締役社長は「新規ロータリー開発チーム立ち上げ」と「新スポーツブランド設立」を発表。そのうえで、新ブランドのために用意した市販前提車を世界初披露するという仰天の内容だった。以下、概要を整理してお届けします。
文、画像/ベストカーWeb編集部
■新スポーツブランドのための2台の市販前提車を披露
当編集部が事前にマツダ広報部へ取材したところ、「今回マツダブースは、特に目立った発表はないですよ」と言われていたので、油断していました。すみません、あの広報マンの薄笑いにピンとくるべきだった。めちゃくちゃ大きい発表が2つ、市販前提の強力な新モデルが2台もありました。
ひとつめの発表は、「新たにロータリーエンジンの開発チームを立ち上げる」というもの。環境技術の多様性を意地し続けるため、また、ロータリーの仕組みがハイブリッドに向いていること、水素ロータリーの可能性が出てきたことなどを受けて、今年2月から開発チームが動き出すという。
マツダは2023年になって、充電用エンジンとしてロータリーエンジンの生産を復活(MX-30に搭載)。これが「新たな開発チームの立ち上げ」にまで繋がるとは……。しかもその要因が、ジャパンモビリティショーに出展した「アイコニックSP」の反響がとても大きかったから、とのこと。いやあ、胸が熱い。
ロータリーエンジンの開発チームは2018年にも一度結成されたが、今回は改めて、ということで再結成となる。SKYACTIV-Xの開発を通して培った燃焼技術などを投入し、ロータリーエンジンの可能性を追求していくそう。まだ辞令は出ていないが、30人程度のグループとなる。
もうひとつの発表は「MAZDA SPIRIT RACING」という新ブランドの立ち上げ。街中からサーキット迄楽しく走れるクルマを目指してブランドを育ててゆくとのこと。
その第一弾として「MAZDA SPIRIT RACING RS コンセプト」を出展。完成度は非常に高く、マツダによると、時期までは言えないが、市販前提で動いているとのこと。現行ロードスターのエンジンが国内初投入の(マジか)2Lへのスープアップ版を搭載、というから、登場が楽しみ。
従来モデルに対して、サーキットでより意のままに操れるとともに、日常では上質な乗り味の実現を目指して開発中。スーパー耐久レース活動を通して培った足回り、エアロダイナミクスの進化と、それらに合わせた内外装のアピアランスにも磨きをかけている。
第二弾は、MAZDA SPIRIT RACING 3 concept。おお、マツダ3…、デザインは同クラスナンバーワンですね。
スペックなどはまだ未定だが、基本的な考え方は上記ロードスターのスペシャルモデルと同じで、レーシングDNAを感じさせるモデルとなる。タイヤサイズは225/45 R18でした。
マツダは昨年(2023年)、社長直轄プロジェクトとしてブランド体験推進本部を立ち上げて「マツダらしさとはなにか」を再定義。今回の大きな発表はこのプロジェクトの第一歩といえる。第一歩でこれかー! この先がすげえ楽しみじゃないですか。
めっちゃ盛りだくさんだったマツダの東京オートサロン。まだ間に合うのでぜひ東京オートサロン会場に訪れて、「新スポーツブランド立ち上げ」という歴史の瞬間に立ち会ってほしい。
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