【新型ハスラー、アリア、ホンダe…】 TMSでヴェールを脱いだ注目車たち 8選

 10月23日から11月4日まで様々な話題を振りまいて盛り上がりを見せた今年の「東京モーターショー2019」。とはいえ、主役はやはりクルマたちだ。

 今回は東京モーターショーでヴェールを脱いだ各メーカー注目のクルマたちを振り返ってみたい。

【画像ギャラリー】各メーカー渾身の新型車・コンセプトモデルたちをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2019年11月のものに適宜修正を加えています
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年12月10日号


■マツダ MX-30

●“走りの楽しさ”は絶やさず! マツダDNAを継承するピュアEV

 マツダ初の量産型ピュアEVとして今回の東京モーターショーでワールドプレミアされたMX-30。

東京モーターショーでワールドプレミアされたMX-30は、すでに欧州では受注が始まっており、いわゆるコンセプトカーではなく、実際に販売されるモデルのプロト仕様といった感じ。その欧州では2020年からデリバリーがスタートする

 今年9月にノルウェーのオスロで一部メディアが試乗したCX-‌30ベースの先行開発車「e-TVP」があったが、MX-‌30はその市販モデルであり、マツダEVのパワートレーン、「e-SKYACTIV」搭載第1号モデルとなる。

 市販されているCX-30と一見、似たようなボディサイズのように感じさせるのだが、それもそのはずで全長4395×全幅1795×全高1570mm、ホイールベース2655mmというMX-30‌のディメンションはCX-30と全高以外はまったく同じなのだ。だが、エクステリアから受ける印象はまったく違う。

日本での発売開始は欧州から少し遅れて2020年冬から翌2021年春頃と予想。先進安全技術のi-ACTIVSENSEにはSBS(スマート・ブレーキ・サポート)という交差点での衝突事故防止を図る機能が新たに追加されている

 具体的にはフロントセクションでは、ほかのマツダSUVに採用される巨大なペンタゴン(五角形)グリルが小さくなっており、シャープな印象となり、リアピラーがCX-30よりも寝かせられてクーペルックがより鮮明になっている。

 さらに、RX-8以来となる観音開きドアの「フリースタイルドア」を採用していることも大きなポイント。

 そして、ピュアEVで最も気になってくるのが航続可能距離。搭載するモーターの最高出力と最大トルクは公表されていないが、e-TPVのモーターから最高出力143ps、最大トルク27.0kgと予想される。

かつてのRX-8以来となる観音開きドア、「フリースタイルドア」を採用。初のEVがクーペスタイルのクロスオーバーSUVというのがマツダらしい

 また、バッテリー容量は35.5kWhと判明していることから、1度の充電で欧州WLTCモード約200km走れることになる。

 シャシーはマツダ3から採用されたSKYACTIVアーキテクチャの進化版が採用され、駆動方式はFFとなる。重量増を嫌い、4WDの設定はない。

MX-30に採用されたのは、マツダ3から投入されたSKYACTIVアーキテクチャの進化版となる。高強度で高効率なエネルギー吸収構造となっているのが特徴で、高い衝突安全性能を実現しているという。また、高電圧リチウムイオンバッテリーには綿密な保護構造が取り入れられており、マツダ最新の開発思想と技術が惜しみなく注ぎ込まれていると言えるだろう

 気になるのはその乗り味。現行マツダ2(※発売時はデミオ)のハンドリングを担当していた竹内登美子主査によれば、既存のEVのようにペダルを踏んだ瞬間から強大なモーターによる加速が始まるのではなく、ガソリンエンジンに近いフィールになるという。

“人馬一体”を掲げるマツダらしいEVに仕上がっていることは想像に難くない。発売は2020年冬。今から楽しみに待ちたい!

サイドへの拡がり感があるインパネデザインはマツダ3以降採用のコックピットイメージだ

■マツダMX-30主要諸元(欧州仕様車)
・全長×全幅×全高:4395×1795×1570mm
・ホイールベース:2655mm
・原動機:交流同期電動機
・駆動用バッテリー:リチウムイオンバッテリー、総電圧=355V、総電力量=35.5kWh
・サスペンション:ストラット/トーションビーム
・タイヤサイズ:215/55R18
・ブレーキシステム:Fベンチレーテッドディスク、Rディスク・回生協調制御

■LEXUS LF-30 Electrified

●レクサス電動化時代への技術的アピールだ!

 エクステリアは跳ね上げ式ガルウイングドアの4シーターでクロスオーバーSUV的なフォルムということもあり、いかにもコンセプトカー然とした雰囲気なのだが、ここで示される“レクサス電動化ビジョン”は今後レクサスが進むべき道を明確にするもので、とても興味深いものだ。

全長5090mm、ホイールベース3200mm! ドアはルーフ側を支点に上方にガバリと開くガルウイング。24インチの大径タイヤはインホイールモーターを組み込んだ4輪独立制御EVだ

 すなわち、電動化技術を使い基本性能を大幅に進化させることで、自動運転化などモビリティ社会が変化し続けるなかでもクルマを持つ喜びや楽しさを提供し続けていくことを目指すという、レクサスの思想の表現がこのクルマ。

 24インチの大径ホイールは4輪合計400kW/700Nmになるインホイールモーターが組み込まれており、タイヤとともにグッドイヤーブースでも技術展示されていた。

タイヤはグッドイヤーが専用開発したもので、インホイールモーターの冷却効果を発揮する、フィンがトレッド面が採用される

 レクサスは間もなくブランド初のEVを発表し、2020年代前半にはEV専用モデルを投入することをモーターショーの場で発表した。

 このクルマで示されたEV技術は今後に活かされていく!!

ガルウイングドアが開くとセンターピラーレスで前後席にアクセス可能。3200mmのホイールベースで後席足元スペースも広い

■レクサス LF-30 Electrified 主要諸元
・全長×全幅×全高:5090×1995×1600mm
・ホイールベース:3200mm
・車両重量:2400kg
・航続距離:500km(WLTP)
・バッテリー容量:110kWh
・充分能力:150kW
・0-100km/h加速:3.8秒
・最高速度:200km/h
・最大出力/最大トルク:400kW/700Nm

■レクサス LCコンバーチブル

●市販に向けた最終仕様が東京モーターショーでお披露目!

 1月のデトロイトショーでワールドプレミアされた「LCコンバーチブル」が東京でも展示されていた。いよいよ発売が近いと見た!

 ボディサイズは全長4760mm、全幅1920mm、全高1350mmでホイールベースは2870mm。

ボディサイズはLCクーペとほぼ変わらない。ルーフは電動ソフトトップを採用する

 今回はオープン状態のみでの展示でトップを閉めた状態は非公開だったけれど、メタルトップではなくソフトトップということだ。ズバリ、来年登場の予定!(追記:レクサスLCコンバーチブルはLAショー(2019年11月18日~12月1日)に市販型が出品され、そこで「2020年夏 日本仕様発売」がアナウンスされました)

今回は左ハンドルの展示だったが、国内向けもある

■スズキ 新型ハスラー

●12月下旬にフルモデルチェンジ 2代目はキープコンセプトだけど完全新設計の意欲作!

 特徴的な丸目2灯ヘッドライトのフロントマスクとカクッとしたボディ、SUVテイストの前後バンパーデザインにブラックの前後フェンダートリム……。東京モーターショーに出展された「ハスラーコンセプト」は一見、「ン!? どこが違うの!?」と思わせておいて、実はホイールベースが2425mm→2460mmになっているなど、新開発プラットフォームを使った、正真正銘のフルモデルチェンジなのである。

フロントマスクの印象や、ブラックのフェンダーモールなど、パッと見の印象は現行型ハスラーと同じだが、リアクォーターの窓など細部は異なる。MINIのようなモデルチェンジだ

 全長、全幅は軽自動車枠一杯の3395×1475mmで変更はないが、全高は15mm高い1680mmとなる。

 実際に現車を目の前にすると、「似ているけれど全然違う!」と感じた。MINIのモデルチェンジのようなものだ。

 一転室内はインパネの雰囲気がガラリと変更されていてモデルチェンジ感がビンビンに伝わる。

ボディ同色のフレームが3つあるインパネデザインは印象的だ
全体的にアソビ心にあふれたインテリアが楽しい。後席は足元スペースが現行型よりも広く、居住性に優れる。外観よりも室内のほうが「新型感」にあふれる

 3箇所の、ボディ色フレームで囲まれたインパネが印象的。後席は足元スペースが広がり、より居住性がアップした。

 エンジンは直3マイルドハイブリッドだが現行型とは異なる新開発。間もなく、12月下旬に発表され、来年初頭より発売開始の予定だ。

ホイールベースは35mm延長された2460mm

■スズキ 新型ハスラー主要諸元
・全長×全幅×全高:3395×1475×1680mm
・ホイールベース:2460mm
・車両重量:非公表
・エンジン:非公表
・最高出力:非公表
・最大トルク:非公表
・サスペンション:非公表

■スズキ 新型ハスラー(Jグレード)主要諸元
・全長×全幅×全高:3395×1475×1665mm
・ホイールベース:2425mm
・車両重量:800kg
・エンジン:直列3気筒DOHC、658cc
・最高出力:52ps/6500rpm
・最大トルク:6.4kgm/4000rpm
・サスペンション:ストラット/ITL

■日産 アリアコンセプト

●市販化に向けて最終仕上げだ!EV時代に向けた新設計プラットフォーム

 10月23日、東京モーターショーのプレスカンファレンスの場でワールドプレミアとなった日産のコンセプトカー『アリアコンセプト』。

 モーターショーに先立って開催されたプレス向け事前説明会の場で、開発責任者の福田真人CPSは「ニッサン・インテリジェント・モビリティを推進する最先端のプロダクト」だと説明。

 コンセプトカーとしての空想的なクルマを作ったのではなく、“本物”として作ったものだということを繰り返し強調したのが印象的だった。

いわゆるクーペSUVといった雰囲気のフォルム。EV専用プラットフォームを採用し、前後オーバーハングを切り詰めたパッケージング

 モーターショーでのワールドプレミアというと、もっともっとコンセプトカー然としたモデルの登場をイメージしてしまうが、アリアコンセプトは「現実的」なクルマに見える。ラウンドしたルーフが印象的な、今流行りのクーペスタイルクロスオーバーフォルムは全長4600mm、全幅1820mm、全高1630mm。

 サイズ的にもベンツGLCクーペやBMW X4に近いもので、よりいっそう現実的感が高まる。

エクステリア同様、インテリアもコンセプトカー然としたものではなく、市販車のクオリティに近い完成度を感じる。インパネは横長の液晶パネルを採用し、極力物理的スイッチを廃した。シートも市販車の雰囲気だ

「魔法のフライングカーペットと呼んでいました」(福田CPS)という新開発されたフラットなフロアはEV専用開発だからこそ実現できたもので、アリアコンセプトでは前後それぞれに駆動用モーターを配置した2モーター4WD。リチウムイオンバッテリーはフロア下に搭載する構造。

 インテリアも「現実的」。横長12・3インチ液晶パネルに速度計をはじめとした各種必要情報が表示されるインパネは、極力物理的スイッチを廃しているのが特徴。

 インパネ表皮やドアトリム、シート表皮などは市販車クォリティに仕上げられている。

■トヨタ e-RACER

●モビリティ時代の“愛車”はこうなる!

 モビリティ社会の「愛車」は趣味性に特化されたクルマになっていく。トヨタが提案する運転を楽しむ『愛車』はこのようなクルマになっていくのだろうか!?

トヨタが10月23日のプレスカンファレンスでサプライズ発表したe-RACER。これがモビリティ時代の『愛車』と豊田社長は説明

■ホンダ ホンダe

●来春発売に向けて国内仕様公道テスト中!!!

 いやこれ、本物を間近で見たらスゲーいい! なんというか、コンパクトでかわいいんだけど存在感があって、スタイリッシュでスポーティさも感じる。

ワンテールの後ろ姿がかわいらしい

 2030年までに新車販売数の3分の2を電動化するというホンダのアイコンとも言える「e」の発売開始は来年。

 あえてシティコミューターに位置づけることで35.5kWhという小容量バッテリーで航続距離220kmとして軽量小型化。モーターは後輪を駆動することで軽快で小気味いいハンドリングも味わえる。

 液晶モニターで構成されたインパネも現代的な雰囲気。カメラ式サイドミラーは果たしてどう評価されるのか!?

室内は液晶パネルのインパネが特徴的。カメラ式のサイドミラーは標準仕様となるのだろうか!?

 モーターショーに展示されていたガンメタボディのeは標準モデルに相当するとのことでタイヤはヨコハマタイヤのブルーアースAを装着。

 もう1台、ステージ上に展示されていた白ボディはミシュランパイロットスポーツを履くスポーティ仕様。タイヤからも性格の違いが読み取れる。

こちらガンメタのモデルは標準仕様ということで205/55R16サイズのヨコハマタイヤ「ブルーアースA」を装着する

 すでに首都圏近郊では仮ナンバーを付けたホンダeがテスト走行しているシーンも目撃されており、国内市販に向けた最終仕上げ段階にあることは間違いない。

リアバンパー下から覗き込んでみるとモーターから伸びるドライブシャフトが見える。床下はカバーされてフラットになっている

■三菱 eKスペース

●個性派フロントマスクのスーパーハイトワゴン来春登場

 これはもう、車名の「コンセプト」など取っ払ってズバリ「eKスペースクロス」といってしまえばいいだろう。それほどまでに仕上がっていて、来春発売開始だ。

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