BRZは86よりも安くなっている?
一方のスバルBRZの中古車の流通台数は約340台と86の約36%しかないうえ、2015年に発売された現行型マツダロードスターの約370台よりも少なくなっている。2012年~2016年式までの前期型が約250台。2016年式以降の後期型が約90台となっている。
中古車の流通台数は3ヵ月前の時点では約300台で、その後増加し、年明けにピークとなる約360台を記録。その後はやや減少傾向となっているものの、その変動幅は小さい。
中古車の平均走行距離は86とほぼ同じ約3.8万kmで横這いとなっており、平均価格は3ヵ月前が約175万円。
そして2020年2月中旬現在は約176万円とほぼ横這いといえる動きだ。流通台数こそ違っているが、中古車の平均走行距離は同じなのに86よりBRZの中古車の平均価格が約15万円も安くなっている。
その理由は先ほど述べたとおり、86のほうに14-60Rなど高価格なクルマが多く流通しているからである。
そこで、BRZの中古車の価格帯を見てみると約95万~約350万円と86と比べると相場の上限が低く、価格帯のレンジが狭いことがわかる。
限定車として発売された2.0tSは約21台流通していて、価格帯は約153万~約308万円。
また限定100台の2.0GTイエローエディションはわずか2台しかないが、価格帯は約258万~約350万円とカタログモデルであるSTIスポーツ比べても差がない状況となっているのだ。
BRZの中古車のグレード構成を見てみると、最も多いのがデビュー当初に最上級グレードだった2.0Sで約216台。そして2.0Rの約45台、マイナーチェンジで追加された2.0GTが約29台となっている。
BRZの中古車で100万円以下のプライスを付けているのはわずか4台で、そのうちMT車は2台。走行距離は10万kmを超えて、1台は修復歴有りとなっている。
予算を150万円まで拡大すると約57台となり、走行距離も5万km台まで短縮される。
走りを楽しみたいスポーツカーだけに、クルマのコンディションを重視して中古車は選びたいところだ。
86/BRZともに「MT車5万㎞以内」は予算150万円必要
86/BRZともにグレードによる価格差よりも、走行距離や修復歴といったコンディションでの価格差のほうが大きくなっている。
やはりスポーツ車ということもあり、修復歴車に注意したい。修復歴車を視野に入れている人は、どれくらいの修理を行っているのかキチンと治っているのか販売店でしっかりと説明を受けたい。
予算が100万円以内では、そのほとんどがAT車となり、10万kmオーバー、修復歴有りとなるので正直あまりお薦めできない。
予算が150万円以上となると走行距離5万㎞以内でじっくりと選ぶことができるので、このあたりの中古車を探すことをお薦めする。
中古とはいえ、新車の軽自動車ほどの価格で、86/BRZが手に入るのだからいい時代になったものだ。余裕があればチューニングやドレスアップなど施すのも86/BRZならではの楽しみとなるだろう。
●トヨタ86/スバルBRZ年表
■2012年2月デビュー(86は2日発表4月6日発売、BRZは3日発表3月28日発売)/10月レーシング発表(86)
■2013年1月RAレーシング発売(BRZ)/ 8月限定車のtS発表(BRZ)
■2014年4月一部改良(共通)/10月TRD14R-60発表(86)
■2015年2月一部改良(共通)/6月限定車のtS第2弾発表(BRZ)/12月GRMN発表(86)
■2016年7月マイナーチェンジ(共通)
■2017年9月一部改良(共通)/10月STI SPORT追加(BRZ)/11月GR追加(86)
■2018年7月GR SPORT追加(86)
■2019年2月平成30年排出ガス基準25%低減レベル(☆☆☆)取得(共通)
※そのほか特別仕様車をそれぞれ用意
コメント
コメントの使い方