歴史解説1/ミラTR-XX
ミラTR-XXは1985年8月に発売した2代目ミラに設定された。1987年8月にAT車が追加され、同年10月に電子燃料噴射装置のEFIを採用したターボ車を追加し、1988年10月にEFIターボ車の最高出力が64psへとアップ。
まさに昭和の終わりに軽ボーイズレーサーバトルは激化したのだ。1990年の軽自動車の規格変更に合わせてミラはフルモデルチェンジを行い、3代目が登場。ホットモデルのTR-XXも進化した。
ターボエンジンを搭載したTR-XXは5ナンバー車と4ナンバー車と分かれ、エンジンの仕様も異なっていた。1991年2月、TR-XXのATが4速化されると同時に名称はTR-XXアバンツァートへ変更された。
1994年9月にフルモデルチェンジを行いミラは4代目にスイッチ。この世代でもホットモデルのTR-XXは健在で、3代目に設定されていたラリー仕様車の4WDモデルTR-XXアバンツァートR4を設定していた。
しかし、この世代を最後にTR-XXは廃止となり1998年10月に登場した5代目には設定されなかった。
歴史解説2/アルトワークス
一方、現行モデルでも設定されているスズキアルトワークス。初代モデルは1987年2月に登場。搭載された直3DOHC4バルブターボエンジンはパワフルで、エッジの利いた鋭い走りを実現。
これにより、現在も継続されている軽自動車の最高出力64ps自主規制が設けられる発端となった。駆動方式も2WDに加えて4WDも設定するなどまさに軽ボーイズレーサーの主役となったのだ。
1988年9月、フルモデルチェンジを行い、このモデルからアルトワークスはアルトの冠名はあるものの、独立したモデルとなった。
そのため、アルトワークスの特徴となる丸型ヘッドライトとエアロパーツを装着した戦闘力の高い外観デザインを採用した。
1990年3月のマイナーチェンジで、搭載するエンジンの排気量を550㏄から660ccに拡大。さらに前後バンパーを大型化などで新規格に適合された。ワークスも乗用5ナンバーモデルへと進化し、4輪ABSがオプション設定された。
1991年9月のマイナーチェンジで、アルトワークスの一部グレードのリアブレーキがディスクに変更された。
1994年11月にフルモデルチェンジを行い、3代目となったアルトにもワークスを設定。最上級モデルのRS/Zにはオールアルミ製の直3DOHCターボエンジンを搭載した。
さらに、1995年5月には鍛造ピストンや専用ターボを搭載した競技車両のワークスRを追加した。
1997年4月にマイナーチェンジを行い、アルトワークスは内外装の変更はバックドアの変更に留められる一方で、アルミホイールが14インチと大径か、タイヤはアドバンネオバを装着するなど戦闘力をアップさせた。
1998年10月に軽自動車の企画改正と同時にフルモデルチェンジを行い5代目へと進化。同じタイミングで発売されたミラにはTR-XXシリーズが設定されなかったが、アルトワークスは健在。
エンジンに可変バルブ機構やドライブ・バイ・ワイヤを採用するなど、さらに戦闘力をアップさせている。
しかし、2000年12月に行われたマイナーチェンジの際に、アルトワークスが廃止となり幕を閉じた。
そして15年後の2015年12月にアルトワークスは復活し、当時の軽ボーイズレーサーに乗った当時の若者と現在の若者から熱い視線を集めたのである。
コメント
コメントの使い方