クリーンディーゼルは2015年に追加
まずは、ランドクルーザープラドの変遷をおさらいしたい。
2009年9月に150系と呼ばれる現行型ランドクルーザープラドが登場した。エントリーグレードに5人乗りを用意しているが、基本的には7人乗りの3列シートをレイアウトするSUVだ。
搭載されるパワートレインはデビュー当初は2.7L直列4気筒ガソリンエンジン+4速AT、4L V型6気筒ガソリンエンジン+5速ATで全車駆動方式は4WDだ。
2013年9月に1度目のマイナーチェンジを行い、大型のフロントグリルを採用するとともに外観デザインを変更。
インテリアもシート表皮や内装色を変更している。また、サスペンションのチューニングが変更されオンロードでの走行安定性が向上した。
2015年6月一部改良で、4L、V6エンジンに変わって2.8L 直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジン+6速ATを搭載。同時に2.7L直4ガソリンエンジンのATが6速へと多段化された。
2017年9月に2度目のマイナーチェンジを行い、内外装の変更と装備の充実化が行われた。外観は最新モデルと同じである。
そして2020年8月に一部改良が行われて、搭載する2.8Lディーゼルターボエンジンのターボチャージャーがサイズアップされ、最高出力を204psに向上。
さらに運転支援システムのトヨタセーフティセンスがブラッシュアップあされ、衝突被害軽減ブレーキのプリクラッシュセーフティの検知対象に夜間の歩行者や昼間の自転車運転者が追加されるなど安全性が向上している。
それでは、現行型ランドクルーザープラドの中古車相場を見てみよう。
100万円以下の中古車は流通していない
現在、現行型ランドクルーザープラドの中古車の流通台数は約1080台とロングセラーモデルとはいえ、非常に豊富だ。しかし、3カ月前の時点では約1250台あったので、流通台数は減少傾向となっている。
続いては中古車の平均走行距離だ。これが非常に特異な動きを示している。3カ月前の時点では約2.9万kmだったのだが、7月の上旬に約1.7万kmまで減っている。
その後は横這いとなっているのだが、この走行距離の減少は8月に行われた一部改良前に在庫となっていたクルマが中古車市場に出回ったと考えるのが妥当だ。
その動きにリンクするかのように、平均価格は3カ月前の時点では約340万円で、走行距離が安定していた7月上旬までは約6万円の値上がりに留まっていたのだ。
しかし、平均走行距離が減少した直後から値上がりのカーブは大きくなり、現在は約370万円まで上昇しているのだ。わずか3カ月で約30万円の値上がりは暴騰とも言えるほどだ。
今回の値上がりによって現行型ランドクルーザープラドは1年近くかけて下がった値落ち幅を全て戻してしまい、2019年9月時点と同じ平均価格に戻ってしまった。
しかし安心できるのは、今回の値上がりは2019~2020年式という高年式車が中古車市場に多く出回ったことにより発生したので、年式の進んだモデルは横這いで推移していており、中古車の価格帯は約152.8万~約696万円で100万円以下の中古車は出回っていない。
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