なぜサンバーは生産終了後も人気が根強いのか?
軽自動車ながら4気筒エンジン、4輪独立サスペンションという現在の軽自動車では見ることのできない、クオリティの高さが現在でも高い人気を誇る理由なのだ。
その人気は国内だけのものではないという。乗用モデルのサンバーディアスをベースとしたディアスワゴンクラシックを1999年10月に追加したが、このモデルの中古車がJDM(日本国内専売車の意味だがカスタムの1ジャンルとしてそう呼ばれている)などの影響により、北米で非常に人気だと中古車販売店のスタッフが教えてくれた。
このサンバーディアスワゴンクラシックは、クロームメッキの大型フロントグリルや大型ドアミラー、丸型のヘッドランプやリアコンビランプなどを特徴とする、存在感のあるクラシカルな雰囲気のエクステリアが特徴。
コンパクトなボディに4気筒エンジンとRRレイアウトというほかに類を見ないということから海外でも人気となっているのだ。
WRブルーマイカのサンバーも大人気
また、この世代のサンバーで圧倒的な人気を誇るのが、2011年7月に発売されたサンバー発売50周年記念特別仕様車の「WRブルーリミテッド」だ。
このモデルはスバルサンバーシリーズの発売50周年を記念して限定1000台(トラックが570台、バンが430台)で販売されたが、瞬殺で売り切れてしまった。
サンバートラック/バンに専用色のWRブルーマイカ塗装をはじめ、イエローステッチの施された専用ブラックシートなど特別装備が採用された。
WRブルーマイカといえば、WRCに参戦していたインプレッサが纏っていたボディカラーで、現在でもこのボディカラーのスバル車は人気となっているのだが、サンバートラック/バンも例外なく人気となっているのだ。
サンバーの中古車相場は?
それではスバルが製造した最後のサンバーシリーズの最新の中古車相場を見てみよう。
まずは中古車の流通台数から見てみる。1999年~2012年まで販売されていたサンバートラックは約529台と最も多く流通している。
続いて1999年~2007年まで販売されていたサンバーバン/ディアスバンは約35台。ディアスバンは4ナンバー登録のキャブバンでもファッショナブルな外観でビジネスにもレジャーにも使えるサンバーバンの上位グレードだ。
そして1999年~2009年まで販売されていた乗用モデルのサンバーディアスワゴンは約135台となっている。
平均価格の推移をオートオークションで見てみると、ディアスワゴンは3ヵ月前が約36万円で12月は約24万円。10月は約60万円まで上昇していたので、なかなかコンディションのよい中古車が出回らなくなっているようだ。
一方のサンバーバン/ディアスバンは3ヵ月前が約16万円だったが、12月は約38万円と上昇傾向となっている。
すでに生産終了から10年以上経過しているので、オークション価格はコンディションのよいクルマが出展されるとグンと上昇してしまうのだ。
それでは、サンバーシリーズの各モデルの詳細を見ていこう。まずはディアスワゴンから。中古車の価格帯は約7.8万~約138万円と非常に幅広い。価格帯では30万円台が約31台と最も多く、次いで40万円台の約29台となっている。
そして100万円以上のプライスを付けている中古車は約5台存在している。年式では2008年式が約25台と最も多く、年式による流通台数の差が小さいのが特徴。
流通している中古車の平均走行距離は約9万kmとなっているが、走行距離10万kmオーバーでも50万円以上という価格になっており、人気の高さがうかがえる。
流通台数が多いグレードは、約24台のディアスワゴン660スーパーチャージャー、そして約23台のディアスワゴン660スーパーチャージャー4WDとなっている。
中古車の価格帯はディアスワゴン660スーパーチャージャーが約21.8万~約72.6万円。ディアスワゴン660スーパーチャージャー4WDは約29万~約138万円で、100万円以上の中古車はほとんどがスーパーチャージャー付きとなっている。
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