ゲレンデヴァーゲンことメルセデスベンツGクラスの人気が依然、沸騰中である。
新車が高額なのは当然として、先代の中古車であっても高年式モデルの売価は軽く1000万円を超え、いざ売却するとなっても、値落ち幅は極端に小さい。
また人気の限定車だと、「買った値段より高く売れてしまった!」というケースもあったりする。とにかく大人気であり、「大人気ゆえ高額である」ということなのだ。
しかしGクラスというのは長い歴史を持つクルマであり、特に先代モデルは、デザインを大きくは変えないまま30年近く生産された。そのため末期型の1000万円オーバー物件も、300万円ぐらいから探せる初期型も「素人目にはほぼ見分けがつかない」というのも事実ではあろう。
そもそも先代メルセデスベンツGクラスという車は年式によって、また中古車の価格帯に応じて何がどう違っているのか? 300万円ぐらいの(Gクラスとしては)格安な物件でも意外と満足できるのだろうか?
そのあたりの情報を整理しつつ、極力わかりやすく解説していこう。
文/伊達軍曹、写真/メルセデスベンツ
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■メルセデスベンツGクラスの歴史を簡単解説
まずはメルセデスベンツGクラスの歴史をごく簡単におさらいする。
オーストリアのシュタイア・プフという会社とメルセデスが共同開発したNATO軍向けの軍用車というのが、Gクラスの起源。
そしてその民生版として1979年に発売されたのが初代Gクラス(W460)だ。
Gクラスというか、当時は「ゲレンデヴァーゲン」という呼称だったわけだが、1990年のモデルチェンジで2代目、つまり「先代」に相当するW463型が登場したが、基本構造やデザインが大幅に変わったわけではなく、内外装が少々モダンな感じになり、4WD機構がフルタイム式になった程度ともいえる。
そして1994年にはゲレンデヴァーゲンから「Gクラス」へと呼称が変わり、マイナーチェンジや年次改良を重ねながら2018年5月まで長らく販売。
そして同年6月、型式名としては同じW463ながら構造やデザインはそこそこ異なる新型にフルモデルチェンジされた、というのが、メルセデスベンツGクラスの超ざっくりとしたヒストリーである。
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