初代NSXが4000万円! ドバイ ブルネイからも 専門店に聞いた初代NSX人気の秘密

なんとホンダの再生産パーツの価格が3倍に!

――ううむ……。ところで初代NSXの純正部品はホンダからまだ普通に出るんですか? 部品の再生産も始まってるようですし?

市川さん 出るものは出ますが、ないものもあるんですよね。メーターですとか、バンパーの付け根部分のステーですとか。あとは今年4月、ホンダさんが金型を作って再生産する初代NSX用パーツの価格が、最大3倍に値上がりしちゃったんですよね……。

――3倍はデカいですね!

市川さん そうなんですよ。そのため、最近は「○○の修理でしたら××××円ほどで可能です」みたいことが言いづらくなっています。ちょっと前までは8000円ほどで入手できたパーツが、今後は3万円あるいは4万円ぐらいになってしまうかも……というのがありますので。

大半の初代NSXのテールレンズは熱害により歪みが発生していて、そこから水漏れを起こすという。写真の1995年式のテールレンズは新品に交換済み
大半の初代NSXのテールレンズは熱害により歪みが発生していて、そこから水漏れを起こすという。写真の1995年式のテールレンズは新品に交換済み

――ううむ、そうでしたか……。しかしいずれにせよ、これから初代NSXを買うのであれば、御社のような「販売前にきちっと整備を施している販売店」から買うのが一番なわけですが、「ちゃんと整備してる販売店」と「そうではない販売店=内外装をキレイにしてるだけの店」とを、どうやって見分ければいいのでしょうか?

市川さん うーん、自動車のプロではないアマチュアの方が、そこを見分けるのはなかなか難しいのですが……強いて言うなら「保証の有無」でしょうか。

中古車販売店が古いクルマに付ける保証というのは、「納車後にもしも何かあったなら、責任をもってウチがしっかり直します」という、自信というか整備内容の現れですから、それをちゃんと付けているかどうかに尽きるとは思いますね。

――御社の場合は?

市川さん 弊社では3ヵ月・5000kmの保証をエンジン、トランスミッションから電装系に至るまでお付けしています。

まぁ、あとはとにかくお店の方と話してみることですよね。その個体はどういう素性で、直近ではどこをどう整備したのか? 

そして、もしも購入後に初期不良が発生したならば、お店としてどういった対処をしてくれるのか――というようなことを、いろいろ聞いてみるといいのではないかと思いますね。その会話のなかから、おそらくはさまざまなモノが見えてくるでしょう。

――なるほど了解しました。本日はいきなりの取材であったにもかかわらず、貴重なお話を多数頂戴し、誠にありがとうございました。もしも僕にNSXを買う日がやってきたならば、御社で買うことにします!

市川さん いや、それはさておき(笑)、本来のコンディションの初代NSXは本当に素晴らしい車ですので、ぜひみなさんに「ちゃんと整備された個体」を手に入れていただけたなら、弊社としても幸いに思います。

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