高騰中のGT-Rからベース車GT系もチェック!! R34型スカイラインの中古は今いくら?

■驚愕の中古車価格。下手すれば新車のR35NISMOすら買える

 で、2021年6月上旬現在のR34型スカイラインGT-R全体の中古車価格は「1200万~3600万円」といったところ。そしてグレード別では、おおむね下記のとおりとなっている。

◆標準車|流通台数:20台 相場:1200万~2300万円

◆Vスペック|流通台数:16台 相場:1300万~2000万円

◆Vスペック N1|流通台数:0台

◆Vスペック ミッドナイトパープルII|流通台数:0台

◆Vスペック ミッドナイトパープルIII|流通台数:0台

◆VスペックII|流通台数:6台 相場:2000万~2500万円

◆VスペックII N1|流通台数:0台

◆VスペックII ニュル|流通台数:2台 相場:3500万~3600万円

◆Mスペック ニュル|流通台数:0台

2002年式VスペックIIニュル 。量産車ベースで作られていたこそ新車価格は性能に対して抑え目だったのかもしれない。しかしハリウッド映画への登場を機に、海外でも注目を集め価格も暴騰
2002年式VスペックIIニュル 。量産車ベースで作られていたこそ新車価格は性能に対して抑え目だったのかもしれない。しかしハリウッド映画への登場を機に、海外でも注目を集め価格も暴騰

 ……想像どおりというか何というか、全体的に超高値であり、「ミッドナイトパープル」や「ニュル」などの人気限定車は超希少または流通ゼロで、仮にあったとしても鬼のように高い。

 今からR34型GT-Rの購入を検討するなら、標準車またはVスペックのなかからボチボチ探すか、もしくは「いっそキッパリあきらめる」というのが、唯一の現実的な方策となりそうだ。

■RじゃないほうのR34スカイラインはどうか?

 では「GT-RじゃないほうのR34型日産 スカイライン」は今、どうなっているのか?

 GT系R34全体の中古車流通量は2021年6月上旬現在、全国で約120台。価格はおおむね50万~560万円となっている。最高値圏の物件はさすがになかなか高額だが、それでも、GT-Rと比べれば「現実的」とはいえるだろう。

さて、「じゃない」ほうのR34。とにかく走りを前面に出したモデルだった。しかし当時の日産は会社として迷走中で、スカイライン、ローレル、シルビアと日産の名車が軒並み迷車となり果てた
さて、「じゃない」ほうのR34。とにかく走りを前面に出したモデルだった。しかし当時の日産は会社として迷走中で、スカイライン、ローレル、シルビアと日産の名車が軒並み迷車となり果てた

 では、GT系R34の中古車価格と流通量をグレード別に見てみよう。

●GT流通量:22台(AT 13台/MT 9台) 相場:70万~210万円

 いわゆるベースグレードで、搭載エンジンは最高出力155psのRB20DE型2L自然吸気。流通量が(R34としては)多いため、いちおう探しやすいとはいえる。

2ドアGT。ベースモデルだと太いタイヤが災いしてかリアスポイラーとのアンマッチ感を感じる。R34は当時としては剛性感の塊のようなクルマであり、ベースモデルでも素性のよさは体感できた
2ドアGT。ベースモデルだと太いタイヤが災いしてかリアスポイラーとのアンマッチ感を感じる。R34は当時としては剛性感の塊のようなクルマであり、ベースモデルでも素性のよさは体感できた

●25GT|流通量:10台(AT 9台/MT 1台) 相場:80万~200万円

 最高出力200psの2.5L自然吸気「RB25DE」型エンジンを搭載した売れ筋グレードだったが、今となっては流通量がやや少なめ。

●25GT-FOUR|7台(AT 1台/MT 6台) 相場:110万~520万円

 25GTと同じ2.5L自然吸気エンジン搭載の4WDモデル。アテーサE-TS搭載。相場は意外と高く、流通量も少なめだ。

●25GTターボ|43台(AT 9台/MT 34台) 相場:120万~450万円

 最高出力280psのRB25DET型ターボエンジンを搭載する、非GT-Rでは最上位グレード。大径ブレーキやスーパーHICASなどを装備。200万円台でまずまず良好な個体(しかもMT)が多数流通しているイチ推しグレード。

●25GT-Xターボ|11台(AT 3台/MT 8台) 相場:160万~310万円

 25GTターボにキセノンヘッドライトやオートライトシステム、ホログラフィックサウンドシステムなどを追加した豪華仕様。こちらも200万円台に注目したいが、流通量は少なめ。

2ドア25GT-Xターボ。RB25DET(NEO)も280馬力に到達し、スカイラインとしての完成形だった。この後次世代プラットフォームのV35へ変わるが、未だにR34までがスカイラインとの声も多い
2ドア25GT-Xターボ。RB25DET(NEO)も280馬力に到達し、スカイラインとしての完成形だった。この後次世代プラットフォームのV35へ変わるが、未だにR34までがスカイラインとの声も多い

●25GT-V|4台(AT 1台/MT 3台) 相場:150万~180万円

 25GTターボと25GTの2.5L自然吸気エンジンを組み合わせたグレード。大穴として魅力的な存在ではあるが、いかんせん流通量が少ない。

 このなかでの狙い目は、やはり「流通量が多い」「そもそもクルマとして魅力的」という意味で、「25GTターボのMT車」になるはずだ。

 R34型GT-Rはもはや「ほぼ手が届かない存在」になってしまったと言えるが、(同タイプではないが)同じく280psをマークする25GTターボのMT車を、フルノーマル状態で地味に乗る……というのは、いかにも「羊の皮をかぶった狼」的で楽しそう。

いまや「高嶺の花」となってしまったR34GT-R。海外で評価され流出し、国内でも再評価の結果、価格高騰の構図はかつての浮世絵にも通じるものがある。言わばクルマ界の葛飾北斎といったところか
いまや「高嶺の花」となってしまったR34GT-R。海外で評価され流出し、国内でも再評価の結果、価格高騰の構図はかつての浮世絵にも通じるものがある。言わばクルマ界の葛飾北斎といったところか

 そんな25GTターボの相場も高騰はしているわけだが、さすがにGT-Rほどではない。ご興味のある方は、中古車販売店にて一度現車をチェックしてみることをお薦したい。

【画像ギャラリー】日産の名車R34GT-Rと迷車R34スカイラインを熱く振り返ってみる

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