流通台数が多い先代ハリアーの中古車市場はどうなっている?
続いては、約1780台とハリアーの歴代モデルで最も中古車の流通台数が多い旧型の中古車事情に迫る。2013年12月〜2020年5月まで販売された旧型ハリアーは、2L直列4気筒ガソリンエンジン+CVT、そして2.5Lガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムの2種類は現行モデルと同じ。しかし駆動方式は4WDを中心にガソリン車のみ2WD車を設定していた。
2017年6月にハリアーはマイナーチェンジを実施。新しいパワートレインとして、最高出力231ps、最大トルク350Nmを発生する2L直列4気筒ターボ+6速ATを追加した。そして、衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を全車に標準装備し、安全性を向上させている。
内外装の変更は小さめだが、右左折時に16個のLEDランプが内側から外側へ流れるように光るシーケンシャルターンランプを採用。また、ナビゲーションシステムのディスプレイを9.2インチに拡大するなど操作性を向上。さらに、フロントとリアにパフォーマンスダンパーを搭載し、車両の剛性を向上させ、高速走行時における直進安定性や操縦安定性を高めている。
旧型ハリアーの中古車は約1780台流通していて、平均価格は約260万円。中古車の価格帯は約159.5万〜約529.9万円と価格レンジは広くなっているのが特徴だ。
年式別の中古車の流通台数を見てみると、非常に特徴的。最も多いのがマイナーチェンジを行った2017年式の約510台。続いて、2015年の約379台。そして2014年の約319台となっている。2013年〜2017年5月までの前期型が約1180台。2017年6月〜2020年の生産終了までの後期型は600台と圧倒的に前期型が多くなっている。
グレード構成は前期型では2.0プレミアム2WDが約345台と最も多く、2.0エレガンス2WDが約274台。そして2.0プレミアム アドバンズドパッケージ2WDの約111台と2Lガソリンエンジンの2WD車が上位を独占。
いっぽうの後期型でも最多グレードは2.0プレミアム2WDが約251台で、2.0プレミアム2WDが約68台。そして2.0プログレス2WDの約52台と前期型と大きく変わらないうえ、現行型と同様に上級グレードが多くなっている。
現行型ハリアー納期長期化による中古車市場の影響は? オススメ中古モデルも紹介!
最も気になるのは、現行型の新車の納車キャンセルの影響が中古車市場に出ているかどうかだ。ズバリ、この影響は出ている。全中古車の平均価格は3カ月前からは下がっているのだが、実は底値は2022年7月で、この時点は270万円を切っていた。その後流通台数は横這いなのだが、わずか1カ月で約7万円の値上がりを記録しているからだ。
新車の納車遅延に加えて半導体不足など、さまざまな要因で中古車への注目が高まっており、この納期遅延が解消されないのであれば、今後もハリアーの中古車は現行型を中心に値上がり傾向を示す可能性は大だ。
そんな状況下でオススメの中古ハリアーを挙げるとすれば、旧型ハリアーのマイナーチェンジ後に設定された2Lターボエンジン搭載車だ。中古車の流通台数は約87台と少なく、中古車の価格帯は約242万〜約445.9万円と高値をキープしている。
なぜ、オススメとした理由はハリアーという人気車種の中でも、ターボ車はこの時期だけしか設定されていない。中古車のターボ車は異常人気になる傾向がある。もちろんハイパワーのターボエンジンに合わせて、シャシーにも手を加えているのでハリアーの中でもスポーティさは抜群だ。
なかでも、最上級グレードのプレミアムメタルアンドレザーパッケージは今後も値落ちはそれほどしないはずだ。そして、新車が納車されないと中古車が枯渇していくので、さらなる値上がりも覚悟しないとならなくなるだろう。
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