■改良でアイドリングストップを装備
2018年7月に登場した4代目となる現行型ジムニーは、歴代ジムニーのDNAを受け継ぎ、エンジンを縦置きしたFR(後輪駆動)のレイアウトそして、悪路走破性を高めるラダーフレーム構造とパートタイム4WDを採用。
さらに、採用されたラダーフレームは新開発されたX状のメンバーとクロスメンバーを追加し、ねじり剛性を従来型の約1.5倍に向上させている。そして車体とラダーフレームをつなぐボディマウントゴムを新開発し、乗り心地を改善すると同時に優れた操縦安定性を実現しているのが特徴だ。
現行型ジムニーに搭載されているエンジンは、最高出力64ps、最大トルク96Nmを発生する660cc直列3気筒ターボの1種類。
組み合わされるトランスミッションは、5速MTと4速ATで、駆動方式は、悪路走破性に優れる機械式副編変速機付きパートタイム4WDを採用。燃費性能は、WLTCモードで14.3~16.6km/Lを実現している。
ジムニーに搭載された機械式副編変速機付きパートタイム4WDは、路面状況に応じて、2WDと4WDが切り替えて走行できるだけでなく、4WDは高速用の4H、低速用の4Lに切り替え可能。特に4Lは通常の約2倍の駆動力を発揮し、急な坂道や悪路走破性を高めている。
さらに、電子制御のブレーキLSDトラクションコントロールを全車に標準装備。4Lモード走行時にエンジントルクを落とすことなく、空転した車輪にだけブレーキを駆けることで、もう一方の車輪に駆動力を確保することで、高い脱出性能を実現している。
悪路走破性だけでなく、安全装備もアップデートされ、スズキの予防安全に技術「スズキセーフティサポート」を採用。
これは単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」をはじめ誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、ハイビームアシスト、先行車発進お知らせ機能、さらに標識認識機能を採用し、ドライバーをサポートしてくれる。
2021年の一部改良で、スズキ セーフティ サポート非装着車にもオートライトシステムを搭載。さらに、4速AT車に停車時アイドリングストップシステムを追加している。
そして、2022年の一部改良では、5速MT車に停車時アイドリングシステムを追加し、一部インパネスイッチのレイアウトを変更している。
■中古ジムニーの相場とカスタム情報
現行型ジムニーのグレード構成は、XC、XL、XGの3グレードを設定し、車両本体価格は155万5400円~190万3000円となっている。それでは、現行型ジムニーの最新の中古車事情を見てみよう。
現在、現行型ジムニーの中古車は約1,575台流通している。中古車の平均価格は約221.9万円で、価格帯は約139.8万~約528万円と流通している中古車の平均価格が新車時価格を上回っている。その理由は新車の納期遅延によるプレミアム価格というだけでなく、200万円以上のプライスが付いている中古車のほとんどはカスタム済だからだ。
ジムニーのカスタム済中古車というと、1インチ、2インチのリフトアップというのが人気だ。しかし最近では、エアロパーツブランドのダムドが発売しているジムニー用のエアロパーツを装着して販売しているカスタム済中古車も多くなっている。
ダムドのジムニー用エアロパーツは、“Little G.”と呼ばれるGクラス風と“Little D.”というディフェンダー風の2種類が用意されている。流通しているカスタム済中古車はどちらもあるが、“Little G.”のほうが多くなっているのが特徴だ。
輸入車の中でも本格オフローダーとして人気のディフェンダーとGクラスにジムニーをカスタマイズするのは現在のトレンドと言えるだろう。しかも、車両本体とエアロパーツ代が一緒になっているので、ローンを組むときも1つで済むのもバリュー感が高いの魅力だ。
現行型ジムニーの中古車のグレード構成を見ると、最も多いのが最上級グレードのXCの4速AT車。次いで、XCのMT車をして中間グレードのXLの4速AT車となっている。
本格オフローダーのジムニーはMT車が多いと思いがちだが、実はAT車の方が人気が高く、中古車の流通台数が多くなっている。
【画像ギャラリー】現行型ジムニーを詳細写真でチェック!!(12枚)画像ギャラリー
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