【値段は高いが質も高い??】ホンダも一新!! 認定中古車は買いなのか

 2019年8月6日、ホンダはこれまでオートテラスとして展開していた中古車事情を刷新し、2019年11月より「Honda 認定中古車 U-select(ユーセレクト)」という新ブランドを立ち上げ、認定中古車の基準を厳格化することを発表した。

 ……とは言うものの、実際のところ認定中古車は果たしてどれほど良いものなのか? いまいち判然としない部分も多い。

 認定中古車という新しい言葉が登場し、戸惑っている人もいるかもしれないが、実はすでに国産・輸入車ブランドで数多く展開されていて、簡単に言うと「メーカーが定めた基準をクリアし、太鼓判(保証付き)を押した高品質な車」が認定中古車となる。

 ここでは、ホンダの新しく開始する認定中古車 U-select(ユーセレクト)と従来の認定中古車の違いをはじめ、ほかの国産メーカーが展開している認定中古車のサービス、そして認定中古車は買いなのかどうかを検証してみたい。

文:萩原文博
写真:HONDA、Adobe stock、編集部


中古車に「安くて良い車」はほとんどない!

年式や走行距離を始めに、さまざまな条件をもとに値付けされる中古車だが、安いものは安いなりの理由があるという

 中古車購入を検討する人の多くは「安くて良い車」をほしいと思っているはず。

 約20年近く中古車媒体に携わっていた筆者の経験からすると、そのような車はほぼ存在しないと思った方がいい。

 中古車の価格設定はオークション価格が基準となっており、価格の安さには「年式が古い」、「走行距離が多い」、「修復歴がある」……など品質に影響がある理由がある。

 しかし、それらの要素を見極めるには目利きが必要。それは魚市場でマグロの良し悪しを見極める仲買人のように車を見極める術が必要となる。何台も中古車を購入している人は別として、初めて車を買うという人が行うのは無理な話。

 だから中古車雑誌では「購入に失敗しないためのチェックポイント」なんて記事を定期的に掲載するのだ。

 そもそもチェックポイントの数も少なくないので、結論としては目利きのプロである販売店のスタッフを味方につけよう! とお茶を濁すことになるのだ。

「中古車選びは販売店選び」とよく言われているが、中古車は購入がゴールではなく、あくまでもスタート。

 何かトラブルがあれば修理してもらうこともあるだろうし、メンテナンスしてもらうこともあるだろう。そうなると購入する販売店をしっかり見極めることが必要となる。

 その見極めのポイントとなるのが、「メーカー直営の販売店であるかどうか」だ。

 もちろん、メーカー直営の販売店でなくても素晴らしい中古車販売店はあるが、車に詳しくない人でもメーカー系販売店かどうかはすぐに見極めることができるはずだ。

何が変わった? ホンダの新認定中古車は「買い」か

2019年11月から始まる「Honda認定中古車 U-Select(ユーセレクト)」。これに伴って従来から中古車販売チャネルだったオートテラスも「ホンダカーズ・ユーセレクト」となる

 特にはじめて中古車を購入する人にとって、最初に購入した中古車がトラブル続きで嫌な思いをしたら、「二度と中古車なんて買わない!」と思うだろう。そういった嫌な経験をしないためにメーカー系販売店でクルマ購入は非常にメリットが大きい。

 そのメリットの一方で、デメリットに思われがちなのがメーカー系販売店は価格が高いということだ。一方メリットとしては品質が高いことだ。

 しかし、整備がしっかりと行われているうえ購入後の保証が付いていると考えれば決して高いということではない。

【画像】認定中古車も豊富!! ホンダの人気現行車

 そして、最初にも言った通り中古車の価格の高さにはキチンとした理由がある。したがって買いかどうかといえば、「買い」と言える。それではホンダが新たに始める認定中古車 U-select(ユーセレクト)について見てみよう。

 従来から厳しくなった認定中古車 U-select(ユーセレクト)の基準として、

【1】ホンダ車であること
【2】修復歴がないこと
【3】第三者機関による車両状態証明書が発行されていること

の3つの条件が挙げられている。

 さらにこの条件に加えて、年式、走行距離といったさらに厳しい条件を満たす中古車が“ユーセレクト・プレミアム”に認定される。

 現在展開されているオートテラスでの認定中古車のポイントは、ホンダのスタッフによる厳しい基準の点検・整備を実施。消耗部品の交換。走行距離無制限の無料保証付きとなっている。

 さらに、クリーニング、第三者機関による車両状態検査を行う修復歴ナシの「5スターセレクション」を展開。

 これが新しいユーセレクトの基準となっており、これまでより取り扱う車の品質は高くなるのは間違いなく、より車に詳しくない人でも安心して購入できるようになる。

ホンダ以外も各社が注力! 変わる認定中古車の最新事情は?

2007年発売のGT-Rは、2009年2月から認定中古車制度を開始。初度登録より3年以内の車両で、事故歴なし、不正改造・チューニングなどは全て純正部品に交換など厳しい基準がある

 ホンダが新しい中古車事業を展開させるが、ほかの国産自動車メーカーを見てみると様々な認定中古車が展開されている。

 代表的なサービスを挙げてみると、トヨタは約60項目の点検整備・消耗部品の交換、丸ごとクリーリング、車両検査証明書、ロングラン保証の「T-Value(ティーバリュー)」を展開。

 さらに、ハイブリッド車を多く扱うトヨタらしく、ハイブリッド車専門の「Tバリューハイブリッド」、そして、さらに厳しい条件の「Tバリューハイブリッドプレミアム」。

 レクサス車の全てとミディアムクラス以上のトヨタ車にのみに適用される「Tバリュープレミアム」が用意されている。

 日産では通常の認定中古車に加えて、使用歴5年未満、走行距離5万km以下、かつ自己修復歴なし(電気自動車は使用歴4年以内かつ走行距離5万km以下、バッテリー容量計11セグメント以上)。車両評価4.5以上、最大104項目の検査をクリアし保証期間が2年ついた「プレミアム認定中古車」を設定。

 そして、マルチパフォーマンススーパーカーのGT-Rにも認定中古車が設定されている。

 また、マツダも「認定U-car」、「認定U-carプレミアム」、スバルはアイサイト車限定の認定中古車制度を展開している。

 こうした認定中古車やプレミアム認定中古車が設定できるようになったのは、残価設定ローンや個人リースで新車を購入するユーザーが増えたことも要因の一つ。

 筆者も2台続けて個人リースを利用したが、消耗品代は別途掛かるものの5年間の整備・車検代が含まれているため、ディーラーでメンテナンスや車検を行うため車両のコンディションが細かくチェックできる販売店側のメリットもあるのだ。

 そして、5年が過ぎれば履歴のしっかりとした中古車が手元に戻ってくる。安く新車に乗りたいというユーザーと品質の良い中古車を販売したいメーカー側のwin・winの関係が残価設定ローンや個人リースの普及によって成立しているのだ。

 されに、今後サブスクリプションが普及すれば、品質の良い中古車もレンタカーやシェアリングという可能性が高くなるのは間違いない。

 これまで新車の販売に注力してきた自動車メーカーが中古車事情に本腰を入れてきた証拠といえる。今後中古車の販売の仕組みが大きく変わる分岐点となると考えている。

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