中古で選ぶならハイエースかキャラバンか?【王者か挑戦者か 究極の選択】

まずはハイエースとNV350のボディ形状の違いから

 ハイエースバンDX“GLパッケージ”(2WD、2000ガソリン、6AT、5ドア、標準ルーフ
ハイエースバンDX“GLパッケージ”(2WD、2000ガソリン、6AT、5ドア、標準ルーフ
  NV350キャラバン・バンプレミアムGX(2WD・ガソリン)、ロングボディ、標準幅、標準ルーフ
NV350キャラバン・バンプレミアムGX(2WD・ガソリン)、ロングボディ、標準幅、標準ルーフ

 そこで、今回は1BOX車のロングセラーモデルであるハイエースと長年のライバル車である日産NV350キャラバンのバンの中古車事情について紹介しよう。

 まずは多彩なハイエースとNV350キャラバンのバンモデルのボディ形状を紹介しよう。

 ハイエースの全長はロング(4ナンバー4695mm、1ナンバー4840mm)と5380mmのスーパーロングの3種類。全幅は1695mmの標準と1880mmのワイドの2種類となる。

 全高は標準ルーフが1980mm(ジャストロー1985mm)、ミドルルーフが2105mm、そしてがハイルーフ(ロングボディは2240mm、ジャストロー2245mm)、スーパーロングの2285mmとなっている。

 一方のNV350キャラバンは、全長は4695mmの4ナンバーのロング、全長5080mm、5230mmの1ナンバーになるスーパーロングの3種類。全幅は標準の1695mmとワイドの1880mmの2タイプ。そして全高は標準ルーフの1990mm、ハイルーフの2285mmの2種類とハイエースと比べるとシンプルな構成だ。

 これらのボディタイプが組み合わされているわけだが、注目のポイントはハイエースにはスーパーロングにはワイド幅しか設定されていないのに対して、NV350キャラバンはスーパーロングにも標準幅のモデルが用意されていることだ。

標準ボディのボディサイズはほぼ同サイズとなる 。荷室長はハイエースより50mm長い
標準ボディのボディサイズはほぼ同サイズとなる 。荷室長はハイエースより50mm長い

 続いては搭載しているパワートレインだ。ハイエースバンは最高出力136psを発生する2L直列4気筒ガソリンエンジン、最高出力160psの2.7L直列4気筒ガソリンエンジン、そして最高出力151psを発生する2.8L直列4気筒ディーゼルエンジンの3タイプ。組み合わされるトランスミッションは6速ATを中心に2Lガソリンエンジンには5速MTが用意されている。

 NV350キャラバンは、最高出力130psを発生する2L直列4気筒ガソリンエンジン、最高出力147psを発生する2.5L直列4気筒ガソリンエンジン。そして最高出力129psを発生する2.5L直列4気筒ディーゼルエンジンの3種類。組み合わされるトランスミッションは5速ATを中心に、2Lガソリンそして2.5Lディーゼルに5速MTが用意されている。

 エンジンの出力はハイエースがパワフルで、トランスミッションも多段化されているが、NV350キャラバンはディーゼル車にも5速MTが用意されているのがポイントだ。

ハイエースの中古車相場は値上がり傾向

 圧倒的に流通台数が多く人気だったのが2Lのロングバン、スーパーGL、2/5人乗り、標準ルーフ、5ドア
圧倒的に流通台数が多く人気だったのが2Lのロングバン、スーパーGL、2/5人乗り、標準ルーフ、5ドア
ハイエースの中古車は写真をクリックすると見られます!
ハイエースの中古車は写真をクリックすると見られます!

 それでは本題のハイエース、NV350キャラバン各車の中古車相場を見てみよう。

 現行型ハイエースバンは2004年に登場して以降、何度もマイナーチェンジを行い2012年4月のマイナーチェンジでは盗難防止システムであるイモビライザーの全車標準装備化。

 2017年11月の一部改良では衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を標準装備とするなど、走行性能をはじめ安全性能、環境性能などをアップデートしてきた。

 現在、現行型ハイエースバンの中古車の流通台数は、さすが15年も販売しているロングセラーモデルだけあって約3000台と非常に多い。

 しかも運転支援システムの「トヨタセーフティセンスP」を標準装備、そしてディーゼル車のトランスミッションをガソリン車と同じ6速ATに換装した2017年11月に一部改良後の高年式中古車が全体の25%を占める約750台も流通しているのである。

 その2017年以降の高年式中古車の平均価格は3カ月前が約386万円、今月が383万円とほぼ横這いにとどまっている。

 しかし、ハイエースバン全体の平均価格の推移を1年というロングスパンで見てみると、2018年9月は約220万円だったが、現在は約232万円と値上がりしているのだ。

 これは先ほど紹介した高年式車が増加したことも値上がりの要因の一つだが、カスタマイズ済の中古車が多く出回っているのも平均価格の上昇に影響を与えているのだ。

 しかし、これだけ新型ハイエースが登場するとメディアに流れているのに、逆に値上がりしているというのは凄い。ノーズが長くなるといわれる新型が敬遠されているということなのだろうか。

 ハイエースバンの中古車の流通台数を年式別に見てみると2019年式が約625台と最も多く、次いで多いのが3度目のマイナーチェンジを行いフロントマスクが変わった2014年式で約350台。

 そして2013年式、2015年式が僅差で並ぶ。価格帯は約36万~約900万円で、高額車はキャンピングカーとなっている。

 走行距離は100万円以下の中古車では30万kmはザラで最も多いモノで50万kmという中古車もあるほどだ。

 モデルライフが長いため、グレード数が多いのだが最も多いのが約430台の2.0スーパーGLロング。

 次いで多いのが約250台で3.0ディーゼルターボスーパーGLロングそして3.0ディーゼルターボDXロングとなっている。やはり装備の充実したスーパーGLの人気が高い。

次ページは : NV350キャラバンはやや値落ち傾向に

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