■おススメはワイドミドル!
――なるほど。で、それらのなかでズバリおススメは?
網谷店長 家族構成や使用目的などは人それぞれであるため、一概に「これが絶対おすすめ!」とは言えません。とはいえやはり「ワイドミドル」が、多くの人にとって何かと扱いやすいのではないかと思っています。
――なるほど了解です。では私もとりあえずは売れ筋な「ワイドミドル」に的を絞りたいと思います。で、「基本的な装備の違い」についても実は私、チンプンカンプンなんですが?
網谷店長 基本的な装備というかタイプは、「ベッド展開およびダイネット展開ができるタイプ」と、「家具などはなしで、車内では寝るだけのタイプ」という2種類に大別できます。
――「ベッド展開」はわかりますが、「ダイネット展開」というのは何のことですか?
網谷店長 ダイネットとは、テーブルとイスのあるくつろぎスペースのことです。「キャンピングカーにおけるリビングスペース」ということですね。
――ああ、よく見るテーブルとイスがあるアレですね。それぞれのメリットとデメリットは?
網谷店長 ベッド展開とダイネット展開ができるタイプは、やはり「ザ・キャンピングカー!」といった趣きがありますし、モノによっては冷蔵庫も付いているなど、装備が充実しています。その半面、ダイネット展開からベッド展開に変える作業が、慣れないうちは少々面倒かもしれません。まぁ慣れればどうってことないのですが。
――ダイネットがない「寝るだけのハイエースバンコン」のメリット・デメリットは?
網谷店長 当然ながらベッド展開をするのが非常にラクですし、車としてのお値段が手頃であるというのはメリットでしょう。その半面、家具等がないのはやはりちょっと寂しいというのが、デメリットではあるかと思います。
――まぁこのあたりは考え方と使い方次第ですが、私ならダイネット展開ができるバンコンが欲しいかな。せっかくキャンピングカーを買うわけですから。で、これらを踏まえたうえで具体的にハイエースのバンコンを選ぶときは、どんなポイントをチェックすればいいんですか?
網谷店長 いろいろありますが、まずは「断熱材」が入っているかどうかを確認していただきたいですね。
――そうか。断熱材が入っていれば、夜間にエンジンを切って寝ていても、けっこう暖かく過ごせそうですね。その断熱材の有無というのは、見ればわかるものなんですか?
網谷店長 いや、それは住宅の断熱材と同じで外から見てわかるものではありませんので、販売店に尋ねてみるほかありません。
――高額なハイエースバンコンなら必ず入ってますかね?
網谷店長 うーん、どうでしょうか。もちろんあからさまに格安な個体には断熱材が入っていない場合が多いのですが、かといって有名ビルダーが作っている600万円ぐらいの個体にも、実は入っていないケースがあるんですよね。そのため、ここは本当に「お店の人に聞いてみるしかない」ということになるんです。
■宮大工工法で作られた家具は走行中ギシギシ音がしない
――ううむなるほど、了解であります。そのほか、キャンピングカーならではの注意点というかチェックポイントは?
網谷店長 備え付けの組み立て式家具は、家に置くのではなく揺れながら走る車の中に置かれることになります。そのため組み立てにビスや接着剤を多用していると、距離を走っているうちにどうしても緩みが生じてしまい、走行中にきしみ音が発生するようになってしまいます。
――せっかくハイエースのバンコンを買ってシブく旅に出たのに、走ってる間中、ずっとキシキシ、ミシミシ……という音が出てると、シラケますね?
網谷店長 おっしゃるとおりかと思います。そのため、家具の組み立てにビスや接着剤を使っていない「溝ホゾ構造」を用いているかどうかを、購入時には確認することをおすすめします。
――「ホゾ継ぎ」というのはあれですね、木材と木材をビスなどでつなぐのではなく、突起と溝で接合するという、宮大工さんとかの手法ですね?
網谷店長 おっしゃるとおりです。手前味噌になりますが、弊社のブランドである『FOCS』の家具はすべて、木材同士を溝とホゾで組み付ける「宮大工工法」で製作されています。
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