みんなに関わる免許更新[特別枠ルール] 今年中に知っておきたい[75歳ルールの正体]

　運転免許証を持つ、みんなに関わってくるのが免許更新の際の「特別枠ルール」。75歳からは「認知機能検査」を受けることが課せられており、この内容がけっこう難しい！　「75歳の大きな壁」と言っていいほど。それに合格するためには「日頃からの脳活」が一番！　気づかぬうちに脳活される「脳活ドリル満載の本」のこと、今年のうちに知っておくのはアリ！

文・写真：ベストカーWeb編集部／写真：Adobe Stock

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■これはオドロキ！ 運転免許を持つ日本人の8.1％が75歳以上

　まずは、データをご紹介したい。運転免許保有者数は約8199万人。そのうち75歳以上は8.1％（約667万人）になる（警察庁統計／令和4年）。

　運転免許を持つ日本人の8.1％が75歳以上の高齢ドライバー。……これは、かなりインパクトのある数値といえる。

　が、高齢者になると認知症など、クルマの運転を妨げる症状が出る人がいることも確か。高齢ドライバーが起こす交通事故が減らない、という現状もある。

　その背景のもと、警察庁は「75歳以上の高齢ドライバー」に対して、運転免許更新の際に「認知機能検査」を実施。

「認知機能検査」導入の狙いは何か？　わかりやすく言うと、「認知症の疑い」がある、あるいは「認知症」の高齢ドライバーにハンドルを握らせないという措置（検査）だ。

　この「認知機能検査」に合格しないと運転免許が更新されないのだが、正直言って、出題内容は高齢者にとっては難しい！

■「今までと同じことばかりやっていると脳は衰えてしまいます」（塚本 浩先生）

　上で紹介しているのが「認知機能検査」とほぼ同じもの。万年筆や飛行機など、4枚のイラストを約１分で記憶するのが1セット。続けて同じことを3セット行い、合計16枚のイラストを約4分間で記憶し、「その16枚には何が描かれていたか？」を解答するという検査内容。

　高齢者にとってハードルは高い出題内容だ。

　では、合格するにはどうすればいいのか!?　冒頭で述べたが、「日頃からの脳活」がカギになってくる！

「今までと同じことばかりの日々の生活では、脳は衰えてしまいます。新しいことにチャレンジすることが、高齢者にとっては大切ですね」と話すのは、日本神経学会脳神経内科専門医・塚本 浩先生。

　現在、東京医大で脳神経疾患の専門診療に携わりながら、認知症の早期発見や予防研究も行う専門医。

「新しいことにチャレンジすることで、高齢者は自然と脳が鍛えられます。そのためには脳に適度なストレスをかけてあげる、脳活は重要になりますね」と塚本先生。

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■ここで問題。「3.5が96.5」だから「89はいくつになる？」

　脳に適度なストレスを与える効果がある脳活。塚本 浩先生も「脳活ドリルは有効な手段のひとつです」と話す。そのうえで……。

「クルマの運転はきわめて高度な行為で、判断力、集中力＆注意力、遂行力、記憶力、予測力、視空間認知力という6つの『運転脳』を使っています。どれかひとつ欠けても安全に運転することが難しくなります。６つの運転脳の衰えを食い止めるためにも、脳活ドリルを行うことは大切ですね」と塚本先生は語る。

　塚本先生が考案した「脳活ドリル」の一例が上で紹介してあるものだ。

「数字当て」という頭の体操的なドリルで、各空欄に数字を入れる出題。例えば3番。「21が79で、3.5が96.5」だから、「89はいくつ？」と数字を入れる出題。

　これを考えることで脳が鍛えられ、脳活されることになるが、高齢者だけでなく、仲間同士みんなで考えても盛り上がるので、ぜひやってみてほしい！（※画像ギャラリーにも脳活ドリルがあります）

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