便利なのはわかる。でも軽自動車に乗るなら、いかにも「実用車です」という雰囲気はちょっと避けたい。そんな人に薦めたいのがホンダ N-ONEだ。スライドドアも巨大な室内も持たない代わりに、毎日の足なのにどこか洒落て見える。軽自動車の主流とは違う、その魅力を考えてみよう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ホンダ、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】実際に見るとライトとグリルのオマージュっぷりがよくわかる!! N-ONEとNコロを写真で比較!!(7枚)画像ギャラリー背を伸ばさなかったからプロポーションがいい
いまの軽自動車市場で圧倒的な人気を誇るのがスーパーハイトワゴンだ。高いルーフ、大きなスライドドア、広大な後席。子育てから買い物まで、一家の実用車として考えれば実に理にかなっている。
しかしN-ONEは、そこへ向かわなかった。
ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mmと軽自動車いっぱいだが、FF車の全高は1545mm。頭上空間をひたすら広げるのではなく、ひと目でN-ONEとわかる丸いヘッドライトと台形基調のフォルムを守っている。Honda自身も「タイムレスデザイン」を掲げるほど、スタイルを重要な価値としている。
これが街中ではかなり効く。
ボディ側面には大きなスライドドアも、そのためのレールもない。背が低いためボディとタイヤのバランスも自然で、駐車場に止めた姿にも「家族の送迎車」という雰囲気が出にくい。
たとえばお気に入りのスニーカーや腕時計のように、実用品だけれどデザインでも選びたくなる。N-ONEはそんな軽なのだ。
「便利さ全部盛り」じゃないことがむしろ心地いい
この考え方はインテリアにも通じている。
N-ONEの室内は、収納スペースをそこらじゅうに並べるというより、必要なものを残して余計な要素を削ぎ落としたミニマルなデザインが特徴。インパネも水平基調で、運転席まわりはすっきりしている。Hondaも室内を「ミニマル」をテーマにデザインしたとしている。
さらに現在は、オリジナルに加えてプレミアム、プレミアムツアラー、6速MTのRSを用意。オリジナルには白いドアミラーやホイールキャップなどを組み合わせた特別仕様車「CRAFT STYLE」も設定されている。単なる移動道具ではなく、好みに合わせてキャラクターを選べるのもN-ONEらしい。
もちろん、大量の荷物を積む、後席に子どもを頻繁に乗せる、自転車を積みたい、といった用途ならスーパーハイトワゴンのほうが便利だ。
でも普段は1~2人乗車が中心で、買い物や通勤、休日のドライブに使うならどうだろう。必要十分な実用性さえあれば、室内高やスライドドアを最優先する必要はない。
そう考えた途端、N-ONEの立ち位置がはっきりする。
軽だから広さを競うのではなく、軽だからこそ小さく、軽快で、洒落た日常の相棒にする。生活のためのクルマなのに、生活感を前面に出さない。その絶妙な距離感こそ、スーパーハイト全盛のいまN-ONEを選ぶ面白さなのである。
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