読者の皆様は新年をどこで迎えただろうか。自宅でゆっくりと、また神社で年越し詣でというのもあると思うが、初日の出を見るためお出かけしていた方も多いのではないだろうか。今回はそんな1年の始まりにふさわしい初日の出を見るために運行されるバスに乗ってみたので乗り初めの旅をお届けする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■近鉄も三重交通も終夜運転中ってマジ?
初日の出を見るためにやってきたのは三重県伊勢市だ。言わずと知れた伊勢神宮のある街である。近鉄は終夜運転を行っており、真夜中でも伊勢に来ることができる。名古屋や大阪・京都方面からの特急も運行されていて、軒並み満席という人気ぶりだ。筆者もまずは新年のお参りをするため伊勢市駅に降り立った。時刻は26時(午前2時)を過ぎているが、昼間のように人が行き交っている。
まずは外宮から参拝し、その後にバスで内宮へ向かう。同様のルートで向かう人がほとんどなので、バス乗り場も常に行列ができる。なおこの時期は外宮前の広場に臨時のバス乗り場が設置されており、随時内宮前へバスが出発している。
次々とやってくるバスを見ながら、乗りたいバスを狙って乗車することも可能なので、路線バスタイプや高速バスタイプなど、時間があれば普段乗車しないタイプを選んでみるのもいいかもしれない。筆者は高速バスタイプに乗車した。概ね満席になったところで出発した。
■内宮前臨時バス停は鳥居のそばってマジ?
内宮前には約15分ほどで到着した。既に周辺道路は渋滞が始まっていたが、途中からはバスレーンがあるので思ったより早く到着できた印象だ。また年末年始は通常の内宮前バス停ではなく、内宮の鳥居横にある観光バス駐車場に臨時バス停を設置して、ここで降車できる。
よって降りるとすぐに鳥居の前までたどり着くことができる。筆者も内宮に入り、参拝させていただいた。境内はよく冷えていたが、各所に置かれたかがり火がとても暖かく、多くの人が足を止めていた。
■初日の出バスが運行されるってマジ?
内宮での参拝を済ませると時間がまだ少しあったので、おはらい町を散策した。時刻は午前5時を過ぎたところで、参拝を終えた人やこれから初日の出を見るため内宮にかかる宇治橋の場所取りをする人など、徐々に人の数が増えてきたように感じる。この日に合わせて終夜営業を行っている店舗には長い列ができていて、暖かいものを食べて暖を取っているようであった。
しばらく歩いた後、降車した臨時バス乗り場に戻った。ここからは外宮、伊勢市駅、宇治山田駅へ向かうバスが随時出発しているが、1月1日のみ初日の出を見るための臨時バスが運行される。行き先は2ヶ所あり、朝熊山と二見へ向かうバスである。
朝熊山へ向かうと山頂からの日の出が、二見に向かうと夫婦岩と日の出の組み合わせを眺めることができるが、今回は朝熊山に向かうバスに乗車した。以前は高速バスタイプの車両が使われていたようだが、今回は路線バスの車両があてられていたようだ。係員の案内で乗車が始まり車内はあっという間にいっぱいになった。