東京オートサロン2025において、マツダの現行「ロードスター(ND)」のソフトトップモデルに2.0Lエンジンを搭載した特別仕様車の市販化が正式に発表された。
これまで国内向けのソフトトップモデルは1.5Lエンジンのみの設定だったため、「ソフトトップ+2.0Lエンジン」の組み合わせはファンの間で長年待ち望まれており、今回の発表は、まさに念願の一台だ。
「日本市場ではソフトトップには1.5Lが最適であり、2.0Lエンジンは導入しない」との方針を貫いてきたマツダがこの決断に至った背景には、ファンの熱い要望に応えようとする姿勢がうかがえるが、ひとつだけ不安なこともある。
文:吉川賢一/写真:MAZDA
【画像ギャラリー】祝生誕35年!! 誕生35周年を記念したロードスターの特別仕様車「35周年記念車」(13枚)画像ギャラリー確かに、1.5Lエンジンのロードスターは魅力的
1989年に初代モデル「ユーノス・ロードスター」が登場してから、昨年でロードスターは生誕35周年を迎えた。現行モデルのソフトトップには、1.5Lガソリンエンジンが搭載され、6速MTまたは6速ATが組み合わされる。絶対的な加速性能こそ控えめだが、車重は約1050kgと軽量で、最高出力136ps・最大トルク152Nmのエンジンは過不足のないパワーを持つ。街中やワインディングロードで、気軽にエンジンを高回転まで引っ張って楽しめるのが魅力のモデルだ。
北米向けの「MX-5 MIATA」には2.0Lエンジンのみが設定されており、電動格納式ハードトップを備えたRFモデルには、日本・北米ともに2.0Lエンジンが搭載されている。日本仕様に「ソフトトップ+2.0Lエンジン」を用意することは、やろうと思えばいつでもできたわけだが、これまでマツダはやってこなかった。
それでも、2.0Lエンジン車はファンの念願だった
そんなマツダが今回、満を持して実現させたソフトトップ+2.0Lエンジン車「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」は、レーシーにカスタムされた特別仕様車だ。さらにロードスターを極めたいユーザー向けに、200台限定のスペシャルカスタムモデル「12R」も用意される。レーシングテイストの濃い12Rは、おそらく即完売となることは間違いないだろう。
マツダが「日本市場には1.5Lが適している」とするとおり、ハイパワーなエンジンは、日本では高回転まで回しきる機会が少なく、特に一般道のワインディングでは扱いきれないと感じることもある。その点、ロードスターの1.5Lエンジンは「手の内でコントロールできる」感覚が得られ、それがドライビングプレジャーにつながっている。
ただ、ロードスターだからといって、いつも「爽快な走りをしたい」と思うわけではなく、時には、運転しながら物思いにふけることもあるし、友人や家族とゆったりドライブをしたい、というときもあるだろう。そうした場合には、大きなトルクを持つ2.0Lエンジンのほうが、余裕のある走りを実現し、より快適な運転を提供する。実際、エンジン出力を比較すると、1.5Lモデルは最高出力132ps・最大トルク152Nm、2.0Lモデルは184ps・最大トルク205Nmを発揮し、高速道路などでの巡行性能では2.0Lモデルが明らかに優位だ。そうしたことから、ファンの間では2.0Lエンジン車は念願だったのだ。
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