0-400mの走行タイムを計測するゼロヨンテスト。1990年代に隆盛を誇るも、近年はベストカーでもすっかりご無沙汰。
2010年から2016年2月26日号までの140冊でゼロヨンテストをしたのはわずか5回のみである。このようにトレンドとしてはゼロヨンはすっかり過去のものになりつつある。
しかし、ベストカーではあえてのゼロヨン企画を実施してみた。数字でわかるその加速性能、賛否両論はあれどきっとクルマの指標になるはずだ。
文:ベストカー編集部
写真:池之平昌信
ベストカー2016年3月10日号
いまゼロヨンをあえてやる意味
1980年代から1990年代にかけて動力性能を比較するための指針となっていたゼロヨン。
新車のカタログにも掲載されるほど、その数値はクルマの性能を表すのに絶対的なものだった。そんなゼロヨンの記録を盛り上げたのが1980年から1990年代の国産車の急速な進化だった。
具体例をみていこう。1980年当時、国産車最速だったフェアレディ280Zの記録は16秒43。
その3年後、サバンナRX-7が14秒台に入り、1992年にはR32のVスペックが12秒58を記録。約10年の間で国産車はゼロヨンで4秒も記録を縮め、多くのクルマ好きをワクワクさせた。
しかしそんな国産車も1990年代後半に入ると12秒台で頭打ちになるクルマが多く、テストをしてもあまり差が見えなくなってしまったのも事実。
ところが2012年になりベストカーゼロヨンテストは大きな転換期を迎える。R34の持つ12秒55という記録で頭打ちだったレコードが、なんとR35の登場で11秒79を記録。12秒という大きな壁を超えた。
その後はR35の記録を更新するようなGT-Rのライバルとなる国産車が出てこなかったこともあり、このR35の11秒台という前代未聞の市販車ゼロヨン最高記録を最後に、ベストカーはゼロヨン計測を一度やめている。
しかしそれから6年。GT-RにはNISMOが登場し、600psものパワーを発揮するまでに進化。
そしてランエボ/インプの独壇場だった2Lのターボモデルにも、元気がいいクルマが出そろった。ハンドリングやドライバビリティといった現在の評価基準は尊重しつつも、動力性能に秀でるクルマたちの真価を知るにはゼロヨンしかない!!
今回はこの5台の元気のいいクルマたちでゼロヨン計測を実施。いきなりだがノミネート車とベストタイムを発表しよう。
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