しばらく前から「日本車の価格が高くなった」とよく言われるようになったが、日産GT-Rの50byイタルデザインの価格が1億円を超えるなど、スーパーカーに属するモデルでは2000万円を超える日本車も出てきた。
当記事では歴代と今後登場が予想される2000万円を超えるスーパーカー、ハイパーカーを紹介する。
文:永田恵一/写真:NISSAN、HONDA、LEXUS、DOME
日産GT-R 50 byイタルデザイン
車両価格:約99万ユーロ(日本円で約1億1979万円)
3代目スカイラインにレース参戦を念頭に置いて開発された4ドアセダンのGT-Rが追加されたのは1969年のこと。
それ以来約17年と約5年という空白期間もあったものの、GT-R 50 byイタルデザインはGT-Rが誕生から50年の節目を迎えたことを記念した50台限定車だ。
GT-R 50 byイタルデザインは2018年7月にイギリスで毎年行われるイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」でプロトタイプが発表され、デリバリーは2020年後半から開始される。
開発はイタリアの名デザイナーであるジョルジェット・ジウジアーロ氏が設立したイタルデザインが手掛けた。
内外装はGT-Rの雰囲気こそは残るものの、まったく別物となっている。また内外装のカラーは限定50台の超高額車ということでいかようにもオーダーできるという。
機能面を見ると、エンジンはカタログモデルのGT-RのトップモデルとなるGT-R NISMOのものをNISMOがさらに手を加え最高出力720馬力にパワーアップされ、タイヤはカタログモデルのGT-Rより1インチ大きい21インチを履くなどの手が施されている。
実車が展示された今年の東京オートサロンで話を聞くと、GT-R 50 byイタルデザインはまだ完売していないとのことなので、ごくごく少数にせよこの金額を出せるGT-Rファンだったら検討する価値は大きい。
なおカタログモデルのGT-R NISMOの2020年モデルの価格も2420万円と、こちらも2000万円オーバーだ。
ホンダNSX(2代目:現行)
車両価格:2420万円
2016年に11年振りの復活を遂げたNSXはポルシェ911などターゲットにしたスポーツカーから、フェラーリやランボルギーニに勝負を挑むスーパーカーに生まれ変わった。
ミドシップなのは初代モデル同様だが、現行NSXはリアに1つ、フロントの左右という3つのモーターを持つ3モーターハイブリッドの4WDとなっており、住宅地などではEV走行で静かに走ることも可能だ。
現行NSXの初期モデルはやや軟派なところもあったが、2018年に行われたマイナーチェンジでソリッドな乗り味に変更されている。
現行NSXは若干乗用車的な雰囲気のインテリアに対する不満もあるが、GT-Rと並ぶ日本のスーパーカーとしてタイプRの追加なども含めた今後のさらなる熟成を期待したい。
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