2020年1月9日、ステップワゴンの一部改良が行われたが、そのなかに注目すべき内容が含まれていた。
現行ステップワゴンの最大のウリの1つ、「わくわくゲート」のない仕様が用意されたのだ。
「わくわくゲート」は、後ろが狭くても荷物をサッと積み込め、ヨコにもタテにも開く、ホンダらしい新発想のリアゲートなのだが、なぜ採用しない仕様を用意したのか?
かつてミニバンカテゴリーでトップを走っていたステップワゴンだが、今は新車販売においてトヨタヴォクシーや日産セレナの後塵を拝している。ステップワゴンはなぜ勝てなくなったのか?
その理由について、モータージャーナリストの渡辺陽一郎氏が徹底分析。核心に迫る!
文/渡辺陽一郎
写真/ベストカー編集部 ホンダ
【画像ギャラリー】わくわくゲートを採用したステップワゴン詳細写真
わくわくゲートを装備しないグレードを用意
2020年1月9日にミドルサイズミニバンのステップワゴンが一部改良を行った。ハイブリッドシステムの名称を「e:HEV/イーエイチイーブイ」に変更して、一部グレードのシート表皮には撥水撥油加工も施している。
トピックスは「わくわくゲート」を装着しない仕様も用意したことだ。
「わくわくゲート」とは、上下方向に開くリアゲートに、左右方向に開閉できる縦長のサブドアを組み込んだものだ。
縦列駐車をしているような狭い場所でも開閉できる。予め3列目シートの左側を畳んでおくと、乗員が最後部のサブドアから出入りできるメリットもある。このように「わくわくゲート」はステップワゴンのセールスポイントだが、不要と考えるユーザーもいるために非装着車を設定したのだ。
ただし、ステップワゴンの装備品表を見ると、「わくわくゲート」は今でも全車に標準装着され、一部のグレードにレスオプションが用意されている。
なんと、「わくわくゲート」はコストの高い装備なのに、非装着を選んでも価格は下がらず、割高になってしまう。そうなると非装着車のメリットは、車両重量が10kg減ることだけだ。前向きな変更とはいえない。
また以前は「わくわくゲート」を装着しない低価格グレードとして、標準ボディのBホンダセンシングを用意していたが、一部改良で廃止された。
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