2019年10月にマイナーチェンジを果たしたホンダのN-BOX。そのN-BOXを2019年11月の新車販売台数で抜きトップに立ったタントが、その首位をキープすべく特別仕様車をスタンバイ。
その一方で、日産のデイズルークスもそのお披露目の日を待つばかり、そしてスズキのハスラーは受注2万台を超えて絶好調……と、どうやら今年は軽自動車から目が離せない!?
そのほか、日産の2020年のラインナップ、三菱アウトランダーの動向、トヨタセダン体制統合の方向性など、2020年の各社ニューモデル戦略の行方を流通ジャーナリストの遠藤徹氏が読み解く。
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※本稿は2020年1月のものです
文:遠藤徹/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年2月10日号
■ダイハツ タントが販売台数トップ奪還に次の一手!!
ダイハツは2019年11月にタントが宿敵ホンダN-BOXを抜いてトップセラーを奪還しましたが、次の一手を用意していました。タントに2019年12月23日、お買い得な特別仕様車が設定されたのです。
この特別仕様車は標準タント&タントカスタムに、UV&IRカットガラスやシートヒーター、パノラマモニターなどを標準装備しながら、これらのコストアップぶん約4万~6万円相当を値上げせずに価格を据え置くグレード(X“セレクション”)も設定するモデルとなっています。
現行型タントは2019年8月にフルモデルチェンジしたので、わずか半年経過で特別仕様車を設定することになりますが、これは異例の試みです。
競合するホンダN-BOXが2019年10月3日にマイナーチェンジしたため、これに対抗する措置とも受け取れます。
なお、タントの特別仕様車「セレクション」シリーズは149万500円~です。
■日産 次期型デイズルークスは2月中旬発表、3月上旬発売?
日産は次期型デイズルークスを2020年2月中旬に発表、3月上旬に発売する方向で調整をしているようです。1月中旬には日産店向けの商品説明会を実施する見通しです。
ハイトワゴンの現行デイズは2019年3月28日に発表され、4月からの実質発売となりましたが、主力のスーパースペースワゴンである次期型デイズルークスはこれより11カ月後の投入となります。早めに立ち上げることで2020年度からの反転攻勢を優位に展開させる狙いがありそうです。
デイズとデイズルークスでは4対6でデイズルークスのほうが販売構成比は高く、両モデルトータルで公表している「デイズシリーズ」はピーク時で月販2万台規模となる可能性もあります。
従来モデルは2019年末にオーダーストップし、在庫一掃セールに入っています。
■日産の2020年度ニューモデルの投入計画は4車種か?
日産が2020年度(2020年4月~2021年3月)に投入するニューモデル(新規&フルモデルチェンジ車)は合計4車種になりそうです。
その内訳は新型コンパクトSUVのキックスはじめノート、エクストレイルの各フルモデルチェンジ、新小型SUVの電気自動車などが有力です。
これまで2020年度の投入は5車種としていましたが、4車種となるのは、次期型デイズルークスが2019年度に繰り上がるためと思われます。
販売店筋には詳細な投入車種はまだ伝えられていませんが、「4~5車種程度の新型車を発売する」という提示がされているようです。
これによって、2020年度の日産における新車販売は2019年度に比べて、5%程度のプラスとなりそうです。
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