2025年9月8日、ホンダは都内で新型パーソナルモビリティ「UNI-ONE」のメディア向け説明会を実施した。9月24日(水)からこの「UNI-ONE」を国内法人向けに販売開始する。体重移動だけで“歩くように”移動できる着座型で、両手が自由。外出や業務における歩行負担を減らす「目的地で利用するモビリティ」を掲げ、施設内回遊やオフィス業務での活用を想定する。公道では「移動用小型車」として歩行者扱いの運用が可能。料金は月額8万~12万円(契約年数・台数で変動)、短期レンタルも用意。すでに導入を決定している企業も多数ある。これ……近未来のモビリティの姿そのものでは??
文:ベストカーWeb編集部/写真:佐藤正勝、ホンダ、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】ホンダ次世代パーソナルモビリティ「UNI-ONE」画像(5枚)画像ギャラリー「歩行者」扱い+月8万〜で導入開始
創業者・本田宗一郎氏が語る、「人を幸せにするための技術」を追い続けてきたホンダが、パーソナルモビリティの量産・事業化に本格的に乗り出した。発表の主役は「UNI-ONE(ユニワン)」。発売は9月24日(水)で、日本国内の法人向けに提供される。
コンセプトは“目的地で利用するモビリティ”。クルマなどで移動してきた先のテーマパークやショッピングモール、オフィスなどで、歩くこと自体が負担になりやすいシーンを軽やかにする――そんな新しい役割を担う存在だ。
これが普及したら社会全体のバリアフリー化が進み、(健常者はもちろん、特に)車椅子ユーザーや高齢者の「歩行体験」がガラッと変わるぞ……と胸が高鳴る技術でありました。
UNI-ONE最大の特徴は、座ったまま体重移動だけで進む・止まる・曲がるという直感的な操作性にある。ASIMOで培ったロボティクス技術を応用し、難しい運転操作を覚える必要がなく、小さな子どもから高齢者まで幅広い年代が扱えるよう設計。
何度もASIMOを取材してきた本企画担当編集者は、ASIMO開発凍結に胸を痛めていたが、この次世代モビリティの中にASIMOの技術が生かされていると聞いたとき(なにしろ開発責任者はASIMO開発チームのメンバー)、「おまえ……ここにいたのか!」と懐かしくあたたかい気持ちでいっぱいになった。
このUNI-ONE、移動中も両手が塞がらないため、荷物の持ち運びや作業を妨げないのもポイント。傘をさしながら移動もできるし、同行者と手を繋いで動くこともできる。
ホンダはU3-X(2009年)やUNI-CUB(2012年)で人と協調するモビリティを磨き続け、2022年の国際ロボット展でUNI-ONEを公開。その後は有償の実証を重ね、2025年1月には「移動用小型車」の型式認定を取得し、公的にも活用の幅が広がる素地を整えた。
ここでいう「移動用小型車」は、長さ120cm×幅70cm×高さ120cm以内、原動機は電動、最高速度6km/h以下、鋭利な突出物がない――といった要件を満たす車両を指し、歩行者と同等の扱いとなる区分だ。UNI-ONEはこの要件をクリアしているため(走行速度は4.5km/hに抑えられている)、歩道や施設内の通行ルールに合わせつつ、歩行者動線上で安全に運用できる。なお型式認定は旧型が2025年1月30日、新型は同年7月10日にそれぞれ取得している。






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