「N-VAN e:に太陽光パネル載せてみた」続報! いま最もアツいEV!! 太陽だけで走る「でん吉」の八丈島自給自足生活!

「N-VAN e:に太陽光パネル載せてみた」続報! いま最もアツいEV!! 太陽だけで走る「でん吉」の八丈島自給自足生活!

 N-VAN e:のルーフに太陽光パネルを載せ、発電した電気で走るクルマ「でん吉」の続報がやってきたぞ(ちな、7月に「だん吉リスペクト号」から改名)!! 八丈島での実測値から走行距離、地域差による発電量、効率ロスや装着面の課題、費用対効果までを客観的にデータをとってみた!

文/写真:国沢光宏

【画像ギャラリー】つぎはドレスアップ!? それともアウトドア仕様!? まさに可能性の獣!! N-VAN e:+太陽光パネルの組み合わせが良すぎる!(5枚)画像ギャラリー

真夏の「でん吉」はどこまで走れるか!!

今回までの実証実験で十分データはとれた! お次はミニキャンピングカー化やドレスアップ!?
今回までの実証実験で十分データはとれた! お次はミニキャンピングカー化やドレスアップ!?

 N-VAN e:のルーフに太陽光パネルを載せてエネルギーの自給自足を目指すことを目指した実証試験、データ取りが終わったのでレポートしてみたいと思う。まず一番重要な「実用性あるのか?」という点だけれど、結論から書けば「走行可能距離が少し目標値より下回ったものの試乗会で使った時を除き一度も外部から充電しないで運用出来ましたぜ!」になります。

 運用方法は太陽光エネルギーで蓄電地が溜まったらN-VAN e:に充電するという単純なもの。太陽光発電能力だけれど、蓄電地への入力ベースだと、晴天で430Wくらい。曇りなら100~200Wといった具合。実際、実証試験中は5kWhの蓄電地が満充電になる平均日数は3日間だった。最も多かった日は3.8kWhを発電した。電費を7.6km/kWhとすれば25kmくらい走れます。

 もちろん自然エネルギーなので天気良い日もあれば雨の日だってある。特に八丈島は雨が多いと言われており、平均日照時間は1年で1445時間しかない。東京だと1926時間だし、前橋なら2153時間といった具合。ちなみに日本で最も晴天率高いのは山梨県の2614時間。八丈島だとルーフに積んだ545Wの太陽光パネルで年間450kWh程度を発電出来る計算。

理論値でも実数でもかなりアリの結果だぞこれ!

雨が多い八丈島で驚きの成果がでているのだから、晴れやすい地域にもっていけばもっと結果がでる!?
雨が多い八丈島で驚きの成果がでているのだから、晴れやすい地域にもっていけばもっと結果がでる!?

 山梨県なら700kWhくらい発電出来ると思う。ということで八丈島の場合、電費を前述の通り7.6km/kWhにすると理論上、年間3400km走れることになる。

 実際は蓄電地からN-VAN e:に充電する際、効率が75%前後になってしまい(直流を交流に変換し、車両側で再び直流に変換するためロスが出てる。ここまで大きいと予想しておらず)、2600kmというイメージ。

 さて。今回判明したのは、屋根の太陽光だけで1年間に4500kmは走れるということ(太陽光パネルの電力を直流のまんま走行用電池に貯め、年間2000時間の晴天率あった場合)。14km/Lのガソリン車だと燃料代にして5万5千円掛かる。545Wの太陽光パネルって5万円あれば買えてしまう。直流のまま充電なら蓄電池も不要なので、1年少々あれば浮いてしまう!

 八丈島のように晴天率の低い地域だって1年間2600km走れたらガソリン3万7000円分(八丈島はリッター200円)。2年しないでペイしちゃいます。総合して考えてみたら、電気自動車のルーフに太陽光電池、絶対ありだと思う。

まだまだ課題があるのも事実

潮風の影響もあってかフレームがサビサビに
潮風の影響もあってかフレームがサビサビに

 現時点で一番の課題は太陽光発電の直流をダイレクトに走行用電池へ貯める回路のみ。自動車メーカーがやれば簡単に実現出来るだろう。

 その次の課題は太陽光パネルの載せ方。今回市販のキャリアを使ったが、八丈島だと半年でサビサビになってしまった。太陽光パネル本体はアルミフレームということもあり全く問題なし。このまま使い続けるとカッコ悪いし強度的にも心配なので取り外そうと考えている。

 また、太陽光パネルから出るギシギシ音も解決出来なかった。フレーム付きの太陽光パネルは厳しいかも。

 ということでルーフ形状に合わせたフレキシブルタイプの太陽光パネルが欲しいところ。ここに来て曲がる&軽いという製品も手頃な価格で多々出てきており、遠からず解決すると思う。フィルムのような構造だったら、接着剤かテープで貼り付けられる。

 はたまたルーフレールに薄板を取り付け、そこに軽くて薄い太陽光パネルを貼るというアプローチだっていい。

次ページは : ルーフに太陽光パネル載せることでおもわぬ副産物も!?

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