ベストカーの生命線ともいえるスクープ情報。ベストカーには精鋭ともいえるBCスクープ班が存在するが、そんな彼らの活動は編集部員でも詳しく把握していない。
今回は、そんなスクープ班に直撃。スクープの取り方、そしてそのマル秘エピソードなどを聞いた。この記事を見ればBCスクープの見え方も変わるかも!?
文/写真:ベストカーWEB編集部
情報提供には2通りのパターンがある!!
ベストカーにスクープ情報を持ち込んでくれる情報提供者。
スクープ班としては正確な情報、そして読者が必要としている車種の情報ということがもっとも大切な部分だ。BCスクープ班の責任者はこう語る。
「情報提供には2パターンあって、まずはお金目当ての情報屋といわれる人々。彼らはとにかくお金優先だから車種がなんでも構わないタイプ。残りの半分は自分の会社をよくしたい、という責任感のある開発者たち。
開発中のクルマの出来が芳しくない場合にわざとリークして、その新型車をよりユーザーが欲しいものに近づけたいという思いで情報提供をしてくれる。こういう人は応援したくなるよね」
しかしながら現在は社外秘の情報へアクセスしただけでも通信履歴が残り、情報リークの時間帯から逆算してリーク元が特定される可能性が非常に高い。
もちろんそのような事実が判明すれば解雇されるのは当然で、それどころか訴訟にもなりかねない。そのため、昔のようにごっそり丸ごと新型車の図面が出てくることは減っているという。
「かつてはホテルの一室に新型車のネガフィルムがあるから受け取ってお金を置いていけとか、小説みたいな”取り引き”がよくあったんだけどね。
最近は昼頃に電話がかかってきて、19時までに九州や北海道に来いとかそういうパターンもあるよ。某社のスポーツカーとか、エコカーとかの情報はそれで得たかな」
全国を飛び回るBCスクープ班だが、ガセネタに騙されないように、複数の情報元から情報を得て、情報の正確性を精査するのも大事な仕事だ。
スクープ班は絵心も必要だ!!
前ページで記したように新型車の情報が丸ごとベストカーに持ち込まれることは少なくなっている。
しかし情報提供者どうにかして情報をリークしようと、最近はヒントを伝える手法が増えているという。直近の例は諸事情でお見せできないが、ランエボVIIの例を特別にお見せしよう。
「ランエボはたしかヘッドライトの形が最初のヒントだった。丸い目が3つ、そしてウィンカーが下に横長に配置される。それを絵にして”こんな感じですか?”と情報提供者とやり取りをする。
そうしていると、他の情報提供者からボンネットに台形状のダクトが2つあるとヒントが入る。さらにバンパーサイドのスリットなど、ランエボVIIの特徴が明らかになってくるんだよ」
これをイラストレーターに依頼してCGにしていく。ラフスケッチを描く必要もあることからスクープ班は絵心がないと勤まらず、最終的にはイラストレーターのCGの仕上がりも微調整する。
その作業は非常に繊細だ。最近はメーカー社内の事情で急な開発中止などもあるため、情報が錯綜することも。
精度を高めるため締め切りの寸前までギリギリの作業が続く。つい先週まで開発中だった車種が、今週は開発中止になっているなんて事例もある。
ベストカーのスクープ情報は少数精鋭のスクープ班たちの活躍によって今も支えられている。
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