衝突軽減ブレーキや数々の運転支援機能に加え、装備も豪華になり、新車の価格はどんどん上がっている。ひと昔前は100万円代前半で買えたコンパクトカーや軽自動車も今や昔。新車が高すぎるこの時代に、はたして「お値段以上のクルマ」はあるのか?
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカーWeb編集部
お値段以上のクルマ1/コンパクトSUV:スズキフロンクス
●買い得グレード:2WD(254万1000円)
最近は「クルマの価格が高い」といわれる。現在の車両価格を同じ車種の同じグレード同士で15年前と比べると1.2~1.4倍に達する。運転支援機能や安全装備の充実に、原材料費の高騰なども加わり、大幅に値上げされた。
その一方で日本の平均給与所得は、15年前と現在で比較して、ほとんど増えていない。そうなると同じ車種の同じグレードに乗り替えるのは困難だから、小さな車種を選ぶユーザーが増えた。ということで「お値段以上」の買い得車をガイドしたい。
全長が4m以内に収まるコンパクトなボディは、最小回転半径も4.8mと小さく運転しやすい。全高は1550mmだから、SUVでは珍しく立体駐車場も使いやすい。
その一方でボディサイズの割に後席や荷室が広く、身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ分を確保した。内装も上質だ。
装備は充実しており、先進安全装備のデュアルセンサーブレーキサポートII、後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットモニター、カラー表示のヘッドアップディスプレイなど、ミドルサイズSUVの上級グレードに相当する装備を標準装着した。
さらにほかの車種が19万円前後でオプション設定している全方位モニター付きメモリーナビも標準装着する。2WDの車両本体価格は254万1000円だが、カーナビをオプション設定する一般的なコンパクトSUVに当てはめれば約235万円だ。買い得度がとても高い。
お値段以上のクルマ2/ミドルサイズSUV:マツダCX-5
●買い得グレード:XDブラックセレクション2WD(345万9500円)
全長が4600mm以下だから、全幅は1845mmと少々ワイドになるものの、街中で運転しにくい印象はない。後席の頭上や足元の空間、荷室も広く、ファミリーカーとして使いやすい。
そしてエンジンは直列4気筒2.2Lクリーンディーゼルターボが注目される。最大トルクは45.9kg-mで、4Lのガソリンエンジン並みに高く、しかも実用回転域で発揮される。
2WDのWLTCモード燃費は17.4km/Lで、軽油の価格はガソリンに比べて1L当たり12円ほど安いため、燃料代はノーマルガソリンエンジンを搭載するコンパクトSUVのヤリスクロスと同等だ。
そしてディーゼルを搭載して実用装備を充実させたXDブラックセレクション2WDの価格は345万9500円に収まる。直列4気筒2Lノーマルガソリンエンジンを搭載する20Sブラックセレクション2WDと比較して、価格の上乗せを31万9000円に抑えた。
以上のようにCX-5は、運転しやすいボディサイズで十分な居住空間と荷室を備え、高い動力性能と低燃費を両立させたディーゼルエンジンも搭載して価格は割安だ。
なおCX-5は2026年中にフルモデルチェンジを受けるが、次期型はボディを拡大してディーゼルエンジンは廃止する。
現行型のディーゼルを生産するのは2026年6月までだから、受注は4月頃に締め切る可能性が高い。したがって現行型を買うなら商談を早めに開始したい。現行型なら新型と違って30万円以上の値引きを引き出せることもメリットだ。
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