現行トヨタ クラウン セダンは、クロスオーバーやSUV人気の時代にあえて登場した“正統派”だ。だが、昔ながらのクラウンファンほど「これは本当にクラウンなのか?」と気になるはず。最新モデルを軸に、歴代クラウンとつながる部分と、今の時代らしい進化を見ていこう!
文:ベストカーWeb編集部/写真:
【画像ギャラリー】全長5m超!! のびのびしたクラウンセダンの外観がこれ!(12枚)画像ギャラリー昔のクラウン好きがまず気にするのは、やっぱり“セダンらしさ”だ
現行クラウン セダンを見て最初に感じるのは、シリーズのなかでも明らかに「きちんとしたクラウン」を背負っていることだ。全高をむやみに上げず、伸びやかな3ボックスのシルエットで勝負してきたのは大きい。歴代クラウンが大事にしてきたのは、派手さだけではない。落ち着き、品格、そして後席まで含めた上質な移動空間だ。現行型はそこをかなり真面目に拾っている。
トヨタ自身もクラウン セダンを「ニューフォーマルセダン」と位置づけ、室内空間では“おもてなし”を強く打ち出している。昔のクラウンが得意だった、乗る人をちゃんと立てる感覚はここでも健在だ。現行型は懐古一点張りではないが、クラウンらしさの芯は意外なほど外していない。4つに分化したクラウンファミリーの中で、唯一後輪駆動を採用した点もこだわりだ。
しかも今のクラウン セダンは、ただの高級セダンでは終わらない。パワートレーンは2.5Lハイブリッドに加え、トヨタFCスタックを使う燃料電池車も用意する。価格はハイブリッド車のZが730万円、燃料電池車のZが830万円だ。昔のクラウン好きからすると驚く設定だが、「時代の先端をきちんと背負う」という意味では、これもまたクラウンらしい。
変わったのは“古さ”ではなく、“偉さの表現方法”だ
では何が昔と違うのか。いちばんの違いは、威厳の出し方だろう。かつてのクラウンはメッキや押し出しの強さで存在感を示したが、現行クラウン セダンはもっと理性的だ。主張はするが怒鳴らない。そんな造形になっている。ここは旧来ファンの好みが分かれそうだが、少なくとも雑な若返りではない。
装備面も同じだ。現行型はToyota Safety Senseを備え、さらにアドバンスト ドライブやアドバンスト パークまで用意する。コネクティッド機能も充実し、T-Connectによるサービス、デジタルキーやリモート操作といった今どきの利便性も使える。昔のクラウンが誇った「誰よりも先にいいものを積む」という価値観は、令和ではこういう形に置き換わったわけだ。
結論を言えば、現行クラウン セダンは“昔のクラウンそのまま”を求める人には少し新しすぎるかもしれない。だが、クラウンに求めるものが、上質さ、静けさ、後席への配慮、そしてトヨタの先進性であるなら、かなりちゃんとクラウンだ。形は変わっても、目指している場所はブレていない。そこがこのクルマのいちばん面白いところといえそうだ。
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