アルファード VSグランエース徹底試乗比較!! 禁断の同門ガチバトル

アルファード VSグランエース徹底試乗比較!! 禁断の同門ガチバトル

 全国8000万のついついクルマの試乗記を読みあさってしまう皆さん、お待たせしました! アルファードと“キャラ被り”のグランエース、どちらがより“イイ”のか、渡辺陽一郎と清水草一が同条件下でガチ乗り比べ!

 今回はアルファードとグランエース、渡辺陽一郎氏と清水草一氏。ともに「運転するより後ろがいい」というクルマだが、ふたりはどういう結論を出すのか?

 皆さんには、ぜひインプレションを読み比べてみていただきたいです。

【画像ギャラリー】鳴り物入りで登場した究極のVIPカーVSミニバン界の皇帝!!! グランエース&アルファードをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年4月のものです
文:渡辺陽一郎、清水草一/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年5月10日号


■先攻 アルファード エグゼクティブラウンジ

152ps/21.0kgmを発生する2.5Lの直4エンジンに加え、フロントに143ps/27.5kgm、リアに68ps/14.2kgmを発生するモーターを搭載。2.5Lハイブリッドでスイスイ走る!

 日本を代表するLクラスミニバンの雄。2.5Lと3.5L、2種のガソリンと、2.5Lベースのハイブリッドを用意。価格は352万~775万2000円。今回は最上級グレードのエグゼクティブラウンジに試乗。

■渡辺陽一郎のアルファードインプレッション

 アルファードは「クラウンのミニバン仕様」という印象だ。

 現行クラウンは乗り心地が硬めで欧州車風だが、アルファードには多くの人が愛した従来型クラウンの雰囲気がある。内装にはメッキパーツが多用され、豪華さもわかりやすい。

 試乗車のエグゼクティブラウンジは、2列目は超絶的に豪華で快適だが、3列目は座り心地の柔軟性が乏しい。

今回の試乗車は最上級グレードのエグゼクティブラウンジだけに、コックピットまわりも木目調パネルやメッキパーツで豪華な雰囲気

 床と座面の間隔も足りず、足を前方へ投げ出す座り方になる。2列目と3列目とでは快適性が大幅に違うから、大人6名で長距離移動する時は、時々席替えをしたほうがよさそうだ。

 アルファードの3列目はほかのミニバンに比べると快適だが、上級グレードは2列目が一層豪華だから、格差が拡大する。そうなると最適な使い方は、1/2列目に4名で乗車して、3列目は格納して荷物を積むことだろう。

3列目シートは跳ね上げに対応する必要があるため、座面の厚みをさほど持たせられない。長距離の移動では、辛い面があるだろう

 運転感覚は自然な印象で、重心の高さも意識させない。ハイブリッドの場合、登坂路では4気筒のノイズが少し響くが騒々しくはない。クラウンに近い感覚で運転できる。

 なおハイブリッドエグゼクティブラウンジの価格は760万円弱に達するが、エアロパーツを装着しながら価格を抑えた買い得なハイブリッドSなら479万9000円だ。グランエースプレミアムと比べて約170万円安い。

■清水草一のアルファードインプレッション

 アルファードは傑作だ。何が傑作かって、なんといってもデザインが傑作! 進撃の巨人のごときフロントマスクは、従来の常識を木っ端微塵に打ち砕き、箱型フォルムにもかかわらず、サイドもリアも立体的な曲面を持っている。

 ただ、このクルマの乗り味や快適性については、そんなに高いとは思っておりません。装備は凄いし、シートもゴージャスだけど、何よりも乗り心地がいまひとつだ。

いまいち評価の高くない3列目シートだが、身長170cm程度の男性で、移動距離がさほど長くなければ充分快適に座れる

 その原因はボディ剛性の低さにある。両側スライドドアミニバン特有の弱点で、ねじりに弱い。なかでもアルファードは、デカいぶんかどうかわからないが、最も強くねじれを感じる。

 フツーに走ってても、いつもボディがよじれながら走ってる。そのよじれをサスが制御しきれてないので、乗員にも微妙に不快な振動として伝わってしまう。2列目に乗せてもらっても、あまり満足できません!

エグゼクティブラウンジ最大の長所である2列目シート。プレミアムナッパレザーのシートはサイズも大きく、快適

 じゃ運転してどうかというと、常に出足のトルクの弱さを感じる。2トンを超える巨体だけに、2.5Lのハイブリッドでも、3.5LのV6ガソリンでも力不足。線が細い印象になってしまう。

 よって運転しても同乗しても、私はそれほど快適には感じない。見てるのが一番いい。いや、あまりルームミラーに大映しになってほしくもないけど。

システム出力=197psを発生する2.5Lハイブリッド。出力自体は充分だが、加速時には車体の重さを感じるシーンも

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