先月開催された「ジャパントラックショー」には、パッと見には地味でも思わず『おおッ!!』と唸ってしまうクルマが、しれっと展示されるから油断できない。そのようなクルマのひとつが、いすゞ自動車が出品した『エルフミオ冷凍バン完成車』だった。
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
新車で入手できない空白のセグメント

エルフミオといえば、AT限定普通免許で運転できる積載量1~1.25トン級のディーゼル小型トラックだ。
その『完成車』とは、自動車メーカー製のトラックシャシーに、専業メーカーが生産する荷台を架装したうえで自動車メーカーが供給するトラック製品のことで、エルフミオの場合これまで「平ボディ」「ドライバン」「ダンプ」の3種を設定してきた。※
※ちなみに通常のカタログに記載されるのは「平ボディ」がメイン。
ジャパントラックショー2026で出品された『冷凍バン完成車』は、荷台に断熱バンボディと冷凍機を架装した冷凍車(冷凍バン)の完成車、というわけである。使用可能な温度域はマイナス20℃までで、低温冷凍車とも呼ばれる。
積載量1~1.25トン級のトラック型冷凍車は決して珍しいものではなく、低温冷凍車は冷凍した肉や魚介類、食品を店舗に配送する業務で活躍している。しかし現在、AT限定普免で運転できる車両総重量3.5トン未満のトラック型冷凍車は新車で入手できない状況にある。
まず、エルフミオ冷凍バン完成車の大きな特徴が、このブランク市場で唯一のクルマになるという点だ。
