新車トラック納期短縮の切り札となるか!? 2028年度までに3000事業者を網羅する「いすゞトラックチェーン」始動!

新車トラック納期短縮の切り札となるか!? 2028年度までに3000事業者を網羅する「いすゞトラックチェーン」始動!

 いすゞ自動車は、トラックシャシーの生産・改造から、荷台や特殊装備の架装、陸送、新規登録・納車まで、その関係企業間で工程情報を共有できる『ISUZU Truck Chain(いすゞトラックチェーン)』を構築、今秋から本格導入すると発表した。複数社が関わる工程間のロスを抑制してリードタイムを縮小、1~2年以上の長期に及んでいる新車トラックの納期短縮を図る。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/フルロード編集部、いすゞ自動車

新車トラック納車までの複雑な工程

トラック用の荷台部分を供給している国内大手車体メーカーY社の製造ライン(写真/フルロード編集部)
トラック用の荷台部分を供給している国内大手車体メーカーY社の製造ライン(写真/フルロード編集部)

 1台の新車トラックの納車までに、商談・新車発注、シャシー生産(必要に応じてシャシー改造)、荷台・特殊装備など「上モノ」の生産およびシャシーへの架装、新車登録、納車という工程があり、それらの間には車両の陸送も存在、また二次架装や改造申請といった工程が付随する場合もあるなど、非常に多くのステップが存在する。

 ところが近年、コロナ禍を契機とした半導体不足による部品調達の不安定化、国際情勢の変化による原材料供給の不安定化が相次ぎ、生産不順が発生。しかも労働力の不足に伴い、特に上モノに関連する供給能力が減少しているとされる。

 これらが重なることで、トラックメーカーにおけるシャシーの生産および出荷時期、車体・特装メーカーならびに架装事業者における上モノの生産および架装時期のタイミングが合わなくなり、工程間で車両・架装物の待機や滞留といったロスが発生している。それに伴って、関係者間での工程進捗を確認する業務(電話やメールでのやりとり)も増大し、長期化している納期の判断をさらに困難にしているのが現状だ。

 そこで、いすゞが構築するのが『いすゞトラックチェーン』である。

工程情報をリアルタイムで見える化

いすゞトラックチェーンの概念図
いすゞトラックチェーンの概念図

 いすゞ自動車国内流通管理部の中村祐士部長は、「『いすゞトラックチェーン』は、ひとつのプラットフォームで関係各社の工程情報を共有することで、情報分断を解消するシステムです」と説明する。

 具体的には、シャシー完成の予定日/実績日(トラックメーカーなどが入力)やシャシー搬入の希望日/実績日(車体・特装メーカーや架装事業者などが入力)といった情報を、リアルタイムで『見える化』するシステムとしている。パソコンとネット環境があれば利用できるウェブシステムなので、操作も容易になっている。

 昨年11月から、いすゞおよびUDトラックス、いすゞ自販および直営販社、いすゞ車体(シャシー改造)、そして国内16の大手車体・特装車メーカーでテストを兼ねた工程情報の共有化をスタート、納期の精度が高められる効果を確認できたという。

 そして今年度(2026年度)から2028年度の3年にわたって、いすゞ車を取り扱う地場資本販社と、大手16社以外の架装事業者、さらに地場系の架装事業者へと順次展開を拡大する。また、並行して『いすゞトラックチェーン』に追加機能を実装し、見積もり情報、発注書・請求書、棚卸しといった業務情報の電子化も進めていく。

 地場系の架装事業者は、その企業規模に関わらず、いすゞグループと取引のある事業者を対象とし、最終的には約3000社との情報共有を確立する計画で、架装物の種類を問わず、いすゞ・UDの新車シャシーに架装する上モノに適用していく考えだ。

【画像ギャラリー】「いすゞトラックチェーン」で工程を見える化する車体・特装車メーカーの製造ライン(4枚)画像ギャラリー

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