2020年5月28日、日産はオンライン上で2019年度決算/事業構造改革計画発表記者会見を開催。会見では内田誠社長兼CEO自らが、今後の“新生日産”のプランを発表した。
今後18ヵ月の間に12の新型車を投入するとされた計画のなかでも、2023年度末までには、新たに電気自動車2車種とe-POWER搭載車両4車種を追加し、ラインナップを拡充する、と発表。
なかでも「7月にはクロスオーバーEVの新型アリアを発表します」と内田社長がコメントしたことが大きな注目を集めた。
そして、気になるのはアリアのほかに、発売予定とされた、もう1台の電気自動車の存在。そのもう1台のEVは、2019年の東京モーターショーで公開されたIMkである可能性が高い。
そこで、この日産EVの2車種、アリアとIMkに関する、今わかっているすべての情報をお伝えしていこう。
文/遠藤徹
写真/ベストカー編集部 ベストカーWeb編集部 日産
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7月に発表すると明らかにされたアリア
日産の新型EVは、2020年3月期の決算発表会で示されたように、2020年は、2車種のEVの投入が予想されている。アリアとIMkである。
アリアは、2020年7月中に発表、発売になると日産販売店筋に伝えられているが、詳細な内容はまだわかっていないという。
しかし、2019年秋に開催した第46回東京モーターショーに参考出品した「アリアコンセプト」のプロトタイプとほぼ同じ内容で市販されると思われる。
アリアは、日産インテリジェントモビリティの新しい象徴となるモデルといわれ、先進技術を搭載した前後にツインモーターを搭載した電動4WDシステムを採用しているのが最大のウリ。
この新しい4WDシステムは、電動駆動4輪制御技術「e-4orce(イーフォース)」と名付けられ、現行型リーフと同じEM57型交流同期モーターを使っているという。
e-4ORCEはGT-RのATTESA E-TS電子制御トルクスプリット四輪駆動システムおよび日産パトロールのインテリジェント4×4システムから得たノウハウをもとに開発されたという。
詳しいスペックは非公開だが、最高出力は227kW(約304ps)、最大トルクは680Nmとだけ公表されている。
ベースとなるリーフe+(62kWh)は、160kW/340Nmだから、新型アリアはリーフe+を67kW上回り、最大トルクは2倍となる。
フロア下にバッテリーパックを敷き詰めた、最新の専用電動プラットフォームを採用。
エクステリアは、発光する力強い形状のVモーショングリルや超極薄LEDヘッドライト、幅広いフロントフェンダー、特徴的なブレード型のリアコンビランプ、そして短いオーバーハングなど、日産の新しいデザインランゲージを採り入れた最初のクルマになるという。
室内のレイアウトはEVならではのフラットフロアで、ラウンジのようなインテリアなど、過去に捉われない新しさを強調している。
タブレット端末のような縦長ディスプレイではなく、横長のディスプレイをあえて採用し、水平基調のインパネですっきりとシンプルにまとめている。
バッテリーのスペックや航続距離は明らかになっていないが、フル充電からの航続距離はWLTCモードで480km程度、45分で80%強が充電できる見込み。
スカイラインに採用された日産得意のプロパイロット2.0やスマホと車載ナビが連動したドアツードアナビゲーションなども装備される。
アリアの価格は、330万~500万円というリーフに対して、450万~500万円程度の設定となる見込み。
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