2026年5月、9代目として日本市場に返り咲いた新型トヨタ ハイラックス。「鳴物入りの復活!」といきたいところだったが、ランクルFJの登場と時期が重なり、やや静かな復活に。FJに負けない魅力を持つハイラックスを高坂義信氏が試乗!!
※本稿は2026年7月のものです
文:高坂義信/写真:奥隅圭之
初出:『ベストカー』2026年8月26日号
新型ハイラックスのことも忘れないでください
4WD・SUV界隈では最近、トヨタ「ランドクルーザーFJ」のニュースばかりだが、時を同じくして国産ピックアップトラックの雄「ハイラックス」も、ひっそりと(?)フルモデルチェンジを遂げていた。
1979年に初めて4WDモデルが追加されたハイラックス。今回のモデルは9代目に当たり、先代より大幅に強化されたシャシーフレーム、2.8Lに排気量がアップされたクリーンディーゼルエンジン、ランドクルーザー系と同じ先進のオフロードデバイスなどを採用したことが、その進化のポイントだ。
となると、気になるのはその走り。特にオフロードでのポテンシャルが、どれほどスケールアップしているのか?
今回は“ランクルの聖地”であるオフロードコース「さなげアドベンチャーフィールド(SAF)」で、新型ハイラックスのオフロード性能を徹底的に試してみた。
未舗装路でしっかり実力を発揮!!
まず好感を持ったのは、ボディ&シャシーのスタビリティが劇的に向上していることだ。
SAFの外周路を走っただけでも先代はガタガタゴトゴト、大きな穴を越えるたびシャシーにキシミ音さえ発生させていたが、新型はそれがまったくない。
足まわりもしっかり感があり、かつしなやか。荒れた路面によく追従してグリップをなかなか失わない。これならオンロードに行っても、相当、乗り心地がよくなっているはずだ。
さらに排気量のアップしたディーゼルエンジンはトルクのカタマリのような印象。交互に穴の掘られた約20度の急登坂も、ゆっさゆっさとサスペンションを伸縮させながら、簡単に登っていってしまう。まるでランドクルーザーに匹敵する頼もしさなのだ。
そして舞台はロックやモーグルのセクションへ。ここではハイラックスの前後の対地アングルのよさに驚く。
ホイールベースが長く、お腹がつかえやすいのは仕方ないし、圧倒的なサスペンションストロークがあるわけでもないのだが、“マルチテレインセレクト”という電子デバイスによって、想像以上の走破性をみせてくれた。
オフロードはもちろん、オンロードでの走行性向上も予感させたハイラックス。FJと同じくらい注目されてもいいと思うんだが。
●新型トヨタ ハイラックス 主要諸元
・グレード:Z“Adventure”
・全長×全幅×全高:5325×1885×1865mm
・ホイールベース:3085mm
・車両重量:2190kg
・最低地上高:215mm
・エンジン:2754cc、直4ディーゼルターボ
・最高出力:204ps/3000-3400rpm
・最大トルク:51.0kgm/1600-2800rpm
・トランスミッション:6速AT
・WLTCモード燃費:11.9km/L
・車両価格:550万円





















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