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【試乗】「YZF-Rシリーズ」に最も近いスクーター!?オートマチック・スポーツ「AEROX(アエロックス)」が新登場!

配信元:WEBIKE
【試乗】「YZF-Rシリーズ」に最も近いスクーター!?オートマチック・スポーツ「AEROX(アエロックス)」が新登場!

 「可変バルブ機構」「シフトダウン機能」「走行モード切り替え機能」など、ATながらMTのようにスポーティに操る楽しさを実感できるスクーター「ヤマハAEROX(アエロックス)」が国内モデルとして初登場! その詳細と走りの実力をチェックしてみた。

文:小川浩康 写真:コイズミユウコ

 
 
 

コンセプトは「スーパースポーツバイクに最も近いスクーター」



「スーパースポーツモデルのエッセンスとスクーターならではの実用性を高いレベルで両立」させているのが、最大の特徴という「アエロックス」。画像のシルバーと、マットグリーニッシュグレーの2色をラインナップ。

 1997年にヨーロッパ向け水冷2スト50cc/100ccスクーターとして登場した「アエロックス」。2016年には水冷4スト125cc/155ccエンジンに変更し、東南アジア向けモデルとしてリニューアル。2024年には「YECVT(ヤマハ電子制御CVT)」を搭載し、2026年にその155ccエンジンを搭載した国内モデルが初登場となった。



デザイン上の特徴となっている高いセンタートンネル。「アンクル(くるぶし)グリップ」で車体をホールドしやすく、スポーツライディング時のマシンコントロールのしやすさに大きく貢献している。

 最新「アエロックス」の開発コンセプトは「スーパースポーツバイクに最も近いスクーター」。スーパースポーツモデルへの憧れはあるが、MT操作への不安から購入を躊躇している若年層に向けて開発されたという。そのスタイリングにはスーパースポーツ「YZF-Rシリーズ」のデザイン思想が取り入れられ、LEDプロジェクターヘッドランプの下側にはカーボン調のウイングレット風造形を採用し、縦型LEDテールランプにはボディと一体化したグラブバーを隣接し、レーシーなスタイルを強調している。さらにセンタートンネルを高い位置に配すことで、従来のスクーターとは異なる重心感とシルエットも実現している。



シャープでスポーティなフロントフェイスは、スーパースポーツモデルらしさを強調。ヘッドランプ下のカーボン調の造形は、ウイングレットをイメージしている。

 エンジンは環境性能とスポーツ性能を両立したヤマハ独自の「BLUE CORE」で、6000rpm付近で吸気バルブが中高速域向けに切り替わる「VVA(可変バルブ)」を搭載。さらに、駆動系の変速用マップを切り替えることで、燃費を考慮し市街地でのスムーズな走行向けの「Tモード」と、鋭い加速感でワインディングでレスポンスのいい走りを楽しめる「Sモード」への「走行モード切り替え」も搭載。そして、「SHIFTボタン」の操作もしくはスロットルの急開操作により、加速/減速状態に応じて最大3段階までのシフトダウンが可能で、MT車のようなシャープな加速と効果的なエンジンブレーキに貢献している。



中高速域での安定感とスポーティな乗り味を重視した軽量フレーム。メインパイプ、ダウンチューブ、レインフォース(センタートンネル部の補強材)をバランスよく組み合わせている。レインフォースの剛性がスポーツ走行時の安定感あるハンドリングを支えているという。

 前後輪は走破性と衝撃吸収性を兼ね備えた14インチホイールを採用。センタートンネル部の剛性を高めた新フレームと、そのフレームに合わせてフロントフォークはスプリングのセッティングを最適化。リヤサスはサブタンクを備えて充分なストローク量を確保し、スポーツ走行時の安定したハンドリングに貢献している。

TFTディスプレイは4.2インチで、「YZF-Rシリーズ」の世界観をモチーフとして、ラップタイムの記録ができる「トラックモード」の表示も可能。また、専用アプリ「Y-Connect 」をインストールしたスマートフォンと接続すると、着信通知、メールの通知や一部表示も可能となり、スマホ側ではライディングログやメンテナンス時期の通知などが行なえる。さらにGoogleマップと連携することで、進行方向を示す矢印や曲がるまでの距離などをシンプルに表示する「Turn by Turnナビゲーション」も利用できる。USB Type-Cソケット、容量24.5Lのシート下収納と、コミューターとしての利便性もしっかりと装備している。



小さくコンパクトに収まるようにプロジェクター式LEDを奥まった位置にセットし、その上に猛禽類の眼をイメージしたシャープなLEDポジションランプをレイアウト。



テールランプ、ウインカーともにLED。急ブレーキを検知した際にウインカーを点滅させる「ESS(エマージェンシーストップシグナル)」機能も標準装備。



TFTディスプレイは4.2インチ。良好な視認性を確保しつつ、スポーツ性を損なわないために、大きすぎない画面サイズとして設定された。



5000rpmから始まる「トラックモード」。ハンドルスイッチでラップタイムを記録できる。厳密なタイム計測というより、ディスプレイに遊び心を持たせている。



ラップタイムは40周記録可能で、ファステストラップとアベレージの表示もできる。「YZF-Rシリーズ」の世界観をモチーフとした表示機能だ。



Y-Connect」をインストールしたスマートフォンとペアリングすると、着信通知、周辺天気などを表示できる。スマホ側にはライディングログなどが表示可能となる。



進行方向を示す矢印と、曲がるまでの距離を表示する「Turn by Turnナビゲーション」の画面表示。マップ表示はできないが、案内指示は直観的で分かりやすい。



セパレートをイメージした2段シート。前方をスリムにし、足着き性に貢献している。張りがあり、硬さも感じるしっかりした座り心地になっている。



シート下収納は容量24.5L。今回使用したフルフェイスヘルメットはインカムを装着したままで収納できた。カッパが入るスペースもあり、収納性は良好だ。



ポケットは左側のみで耐荷重は0.2kg。USB Type-Cソケットを標準装備。燃料タンク容量は5.5L。エンジン始動、シートオープンなどスマートキーと連動する。



グラブバーを車体と一体化させたテールカウルには、テールランプを縦型にレイアウト。レーシーなシルエットを強調している。



ブレーキディスクは前後ともφ230mm。また前後とも14インチホイールを採用し、高速域での安定感を確保。自然な操舵感も兼ね備えている。



リヤのタイヤ幅は140mm、偏平率70%で良好なグリップ感と走破性を実現。エアボリュームも多く、クッション性向上にも貢献している。



設定変更を行なうスイッチボックスは「NMAX155」と同形状。「モード切り替えスイッチ」は、ディマースイッチの上部奥にセットされている。



ハンドル右側は、アイドリングストップ、ハザード、エンジンスタート。キュルキュル音がなく静かにエンジン始動する「スマートモータージェネレーターシステム」を搭載。

Y’S GEAR製アクセサリーが続々登場!





給油口カバーの傷つきを防ぐ「フューエルリッドカバープロテクター」。カーボンルックのデザインで車体との統一感もアップする。価格:4950円。この他、座面が約30mm下がる「ローダウンシート」、6灯が流れて点灯する「シーケンシャルLEDウインカーB」、アルミ製の「エキゾーストカバー」など、多数のアクセサリーがY’S GEAR から発売中だ。

 
 
 

アエロックスの足着き性をチェック



ライダーの身長は172cm、シート高は790mmで「NMAX155」より20mm高い。フットレストはコンパクトな姿勢となる「引き足」が決まりやすく、シート全長に余裕がありポジションの自由度は高い。



シート前端がスリムで、両足を着いた際も片足のカカトが少し浮く程度で足着き性は良好。センタートンネルは乗降時に気になるが、個人的にはくるぶしグリップをしやすいメリットを大きく感じる。



ライダーの身長は156cm。「ハンドルが低く、少し前傾になってスーパースポーツに近い感じがしました。車体はコンパクトで、ホイールベースを短く感じる軽快さがありますね」とのこと。



「両足を着こうとすると、つま先立ちになりますが、車重が重くないので足着きに不安はないですね。ただ、コミューターとして見ると、センタートンネルの高さは乗降時に気になるのが正直なところです」

 
 

アエロックス独自の設定でスポーツ性能を向上



レスポンスがよく、低回転からトルクが立ち上がる「アエロックス」。くるぶしホールドでマシンコントロールしやすく、軽快な走りを気軽に楽しめるオートマチック・スポーツだ。

 「アエロックス」に搭載されている「BLUE CORE」エンジンと「YECVT」は、「NMAX155」をベースとしている。ただし、「走行モード切り替え」の「Sモード」は鋭い加速感にスポットを当てた特性とし、「SHIFTボタン」を押した際のエンジン回転数の変化幅も調整している。その結果「NMAX155」よりも、より高回転を維持して鋭く加速し、減速時にはエンジンブレーキが効きやすい「アエロックス」独自の特性となっているという。

 まずは「Tモード」で走行してみた。「アエロックス」のアイドリングはおよそ1500rpm、2800rpm辺りでクラッチミートする。交通の流れにのって発進させようとスロットルを開けると、エンジンは4000rpmまで回り、トルクも立ち上がってくる。さらにスロットルを開けて5000rpmまで回すと、交通の流れをリードできる加速力を発揮する。6000rpm辺りで「VVA」が中高速側に切り替わるが、市街地ではそこまで回さなくてもストレスのない走りができた。その「Tモード」で走行中にスロットルを戻すと、エンジン回転数がスーッと下がっていき、エンジンブレーキも自然な感じで効く。スロットル操作に対するエンジンのレスポンスがシャープすぎず、トルクの変動もマイルドなので、マシン挙動もギクシャクしない。スムーズな乗り心地となっていて、市街地走行や長距離移動で快適なモードになっていると思った。

 一方の「Sモード」もアイドリング、クラッチミート、トルクの立ち上がるエンジン回転数は「Tモード」と変わらない。ただ、スロットル操作に対するエンジンのレスポンスはスロットル開けはじめからシャープになり、交通の流れをリードできる加速力もすぐに発揮する。エンジン回転数の上昇も早く、6000rpmまですぐに回り、「Tモード」よりも速さを体感できる。そこからスロットルを6000rpmでパーシャル(加速せずエンジンブレーキもかからない状態)にすれば、速度を維持しながらクルージングできる。スロットルを戻すと5500rpm辺りでエンジン回転数が一旦下げ止まり、エンジンブレーキが効きすぎず再加速しやすい状態となる。スロットル操作に対するエンジンのレスポンスがシャープで、トルクの変動も大きめになるので、マシン挙動にややギクシャク感が出る。けれど、加速のシャープさと伸びがよく、スロットル操作で機敏なマシンコントロールができ、走りのスポーティさは「NMAX155」以上に感じられた。



「Tモード」と「Sモード」はディスプレイに表示される。走行中の切り替えも可能で、状況や好みに合わせてエンジン特性を変更できる。



シフトダウンは3段階に設定。走行状況によってはシフトダウンできない場合もあり、違和感のないエンジンブレーキの効き方を実現している。

 シフトダウンのセッティングは速度を落とすよりも、再加速のためにエンジン回転数をパワーバンドに留めるように感じられた。「Sモード」はエンジンブレーキが効きすぎず再加速しやすい特性になっているが、さらに「SHIFTボタン」を操作することでエンジンブレーキの効き具合を変更でき、下り坂での減速や高速道路での追い越し加速、コーナーからの鋭い立ち上がりなど、状況やスポーツライディングに応じた加減速をMT車のようなフィーリングで楽しみやすくなる。そして、このシフトダウンのスポーティな特性は「NMAX155」よりも強調されていると感じた。



エンジンは「NMAX155」がベース。燃費・環境性能と走りの楽しさを両立した、ヤマハ独自の水冷4ストローク155cc「BLUE CORE」だ。



CVT位置、走行モード切り替え、エンジンブレーキ、トラクションコントロールなどを電子制御する「YECVT」を搭載し、「アエロックス」独自のセッティングを施している。

スポーティな走りとコミューターの利便性を兼備



軽量な車体は、ゴー&ストップが増える市街地走行で軽快な取りまわし性として感じられる。収納力もあり「アエロックス」はシティコミューターとしても使いやすい。

 低回転から扱いやすいトルクが立ち上がり、スロットルに対するレスポンスも良好な「アエロックス」は、オートマチック・スポーツと呼べるほど走りがスポーティだった。その一因として、マシンコントロールしやすいライディングポジションもあるだろう。センタートンネルが高く、乗降性はフラットフロアに及ばないが、くるぶしグリップができるので車体を安定させる姿勢が決まりやすい。またフロア部分も足を身体側に引き寄せる「引き足」をしやすい形状で、頭を低くしたコンパクトな姿勢が取りやすいからだ。その反面、足を前方に投げ出すポジションは取れないが、シートの前後長に余裕があり、着座位置を変えることでリラックスした体勢はとれる。

 そのシートは硬さのある座り心地だが、前後14インチのワイドタイヤはエアボリューム(空気量)があり、路面からの衝撃吸収性に貢献していて、乗り心地は悪くない。そのタイヤと前後サスペンションのセッティングも最適化されていて、良好な衝撃吸収性と直進性を実現しつつ、クセのない操舵感になっている。右左折といった低速域から、ある程度スピードにのせたコーナリングまで、扱いやすいハンドリング特性として感じられる。前後ブレーキは握るほどに制動力が出てきて、カックンブレーキになりにくい。今回の試乗ではABS、トラクションコントロールの作動はなかったが、標準装備されていることで安心感は高い。

 センタートンネルがあることでコンビニフックはないが、USB Type-Cソケットを内蔵したポケット、容量24.5Lのシート下スペースと収納性は低くなく、「Turn by Turnナビゲーション表示」や、静かにエンジン始動できる「スマートモータージェネレーターシステム」など利便性も高く、コミューターとして扱いやすい面も持ち合わせている。市街地を小気味よく移動するコミューターとしても楽しめるが、ATならではの手軽さでMT車のようなスポーティな走行を楽しめるのは「アエロックス」ならではの乗り味だ。スポーツスクーターを求めていた人には断然オススメだが、MT車ユーザーのセカンドバイクや、軽量コンパクトなバイクへの乗り換えを考慮している人にもオススメしたい。



フロントサスペンションのインナーチューブはφ30mm。高剛性が、安定性とクセのない操舵感を両立している。



リヤサスペンションはリザーバータンクを装備し、安定した衝撃吸収性に貢献。ワイドタイヤと相まって高い高速安定性も実現。



スタイリングの特徴にもなっている高いセンタートンネル。乗り降りのしやすさよりも、マシンコントロール性を重視した作り込みだ。



「引き足」で、頭を低くした姿勢を作りやすいフロア形状。スポーティな走りを優先したヤマハらしさに溢れたニューモデルの登場だ。

AEROX主要諸元

・全長×全幅×全高:1980×765×1170mm
・ホイールベース:1350mm
・シート高:790mm
・車重:132kg
・エンジン:水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒155cc
・最高出力:15PS/8000rpm
・最大トルク:1.4kgf・m/6500rpm
・燃料タンク容量:5.5L
・変速機:Vベルト式無段変速
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/80-14、R=140/70-14
・価格:48万1800円

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/579407/

【試乗】「YZF-Rシリーズ」に最も近いスクーター!?オートマチック・スポーツ「AEROX(アエロックス)」が新登場!【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/579407/579452/

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