スズキの軽SUVといえばハスラーとジムニー。四角いボディに高めの最低地上高、アウトドアが似合うキャラクターは共通するが、中身はまったく別物だ。本格オフロードなら文句なしにジムニー。しかし通勤、買い物、家族のお出かけが中心なら、本当にそこまで必要? 普段使い目線で2台を比べてみよう。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】ご近所アウトドア最適解のハスラーか、人気クロカンジムニーか!? スズキの両雄をイッキ見!(15枚)画像ギャラリージムニーは本物の四駆! だからこそ日常では割り切りも必要
まず大前提として、悪路走破性では勝負にならない。
ジムニーはラダーフレーム、前後3リンクリジッドアクスル、パートタイム4WDを採用する本格クロカン。最低地上高も205mmあり、副変速機によって2H、4H、4Lを使い分けられる。
林道や深い雪、荒れた路面へ入っていくなら、このメカニズムには絶大な価値がある。ハスラー4WDにもスノーモードやグリップコントロールなどは備わるが、悪路を走るために生まれたジムニーとは設計思想そのものが違う。
しかし、その本気度は普段使いでは弱点にもなる。
ジムニーは3ドアの4人乗り。後席へ乗るには前席を倒す必要があり、家族や友人を頻繁に乗せるなら5ドアのハスラーが圧倒的にラクだ。
燃費差も大きい。ジムニー4ATはWLTCモード14.3km/Lなのに対し、ハスラーHYBRID Gの2WDは24.3km/L、4WDでも22.4km/L。毎日使えば、この差は燃料代にじわじわ効いてくる。
価格もジムニー最安XGが191万8400円。ハスラーHYBRID Gなら2WDで159万9400円、4WDでも173万3600円だ。
毎日乗るならハスラーの「普通に便利」が強烈!
2026年型ハスラーは、日常性の部分でもさらに強くなった。
全車速追従機能・停止保持機能付きACC、車線維持支援機能、電動パーキングブレーキ、ブレーキホールドを全車標準装備。さらにブラインドスポットモニターとリヤクロストラフィックアラートまで全車に備える。
ジムニーも2025年の商品改良でデュアルセンサーブレーキサポートIIやACCなどを採用し、安全・運転支援機能は大きく進歩した。それでも渋滞や駐車、日々の乗り降りまで考えると、ハスラーのほうが乗用車としての便利さを徹底している。
しかも全長と全幅は両車とも軽規格いっぱいの3395×1475mmながら、ハスラーはホイールベースが2460mmと長く、5ドアで室内長も2215mmを確保する。一方のジムニーは2250mmの短いホイールベースを武器に、悪路での取り回しを優先している。
つまり「SUVっぽい軽が欲しい」だけなら、ジムニーを選ぶ必要はない。
険しい道へ入る、深雪を走る、あるいはジムニーそのものが好き。そんな明確な理由があるなら唯一無二の存在だ。
でも通勤や買い物が中心で、休日にキャンプやドライブへ出かけるくらいなら、5ドアで低燃費、安全装備も充実したハスラーのほうが使いやすい。
ジムニーは行ける場所を増やすクルマ。ハスラーは毎日の使い道を増やすクルマ。同じ軽SUVに見えて、実は選ぶ理由はかなり違うのである!
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