2026年4月にティザー画像が公開され、9月には朝日新聞の単独取材によって同年12月のお披露目予定が報じられた次期「スカイライン」。2014年の現行V37型の発売から12年。日産を代表するスポーツセダンが、今度はどんな走りで胸を高鳴らせてくれるのか。長く待ったぶん、期待も膨らみます。
パワートレインや駆動方式など、次期型の具体的な仕様が注目されるなか、筆者は日産の電動技術を生かす可能性にも期待しています。現時点で公開されている情報を手がかりに、次期型の姿を考えます。
文:吉川賢一/写真:NISSAN
【画像ギャラリー】V6+FRで走りを楽しむ!! 日産「スカイライン」と「スカイラインNISMO」を写真でチェック(32枚)画像ギャラリーインフィニティのV6セダン投入計画に、継承への期待が膨らむ
朝日新聞が2026年9月18日に報じたところによると、同紙の単独取材に応じた日産のイヴァン・エスピノーサ社長は、次期スカイラインを同年12月にお披露目する意向を明らかにしました。
次期スカイラインについては、日産が2026年4月に発表した「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」という長期ビジョンのなかで、ティザー画像が公開されています。画像には、歴代モデルを思わせる丸型4灯のテールランプや、鋭い印象のフロントマスクの一部が描かれていました。
この長期ビジョンでは、次期スカイラインを日本市場の「ハートビートモデル」と位置付け、「ドライバー中心で、高性能で意のままの走りを実現」するとも説明していました。クルマを操る楽しさは、次期型でも大切にされるようです。
その走りを生み出す仕組みとして、まず考えられるのは、現行型と同じくV6エンジンを縦置きし、後輪を駆動するFRスポーツセダンでしょう。
同じ長期ビジョンで示されたインフィニティの商品計画では、「走りを重視したV6セダン」を投入する方針が示されています。スカイラインは、海外ではインフィニティのG35(V35型・V36型)、G37(V36型)、Q50(現行V37型)として、北米を中心に販売されてきました。この関係を踏まえれば、新たなインフィニティのV6セダンと次期スカイラインが、車体やエンジンを共用する可能性は考えられます。
現行型の走りを引き継ぎ、さらに磨くという方向で考えても、V6を縦置きしたFRは順当な選択でしょう。エンジンの力強さと、アクセル操作に応じて後輪が車体を押し出す感覚を、次期型でも味わいたいという期待は、筆者にもあります。

ここからは筆者の期待!! エルグランドの電動技術をスポーツセダンに生かせないか
以下は日産が公表した次期スカイラインの搭載計画ではなく、エルグランドを所有する筆者が、その走りから考えた技術的な提案です。
V6とFRの継承に期待する一方で、筆者はもうひとつ、思い切った次期スカイラインの姿も考えています。第3世代e-POWERと、前後のモーターで四輪を駆動するe-4ORCEを組み合わせたスポーツセダンです。
筆者は、2026年7月に約16年ぶりに新型が登場した同社のフラグシップミニバン「エルグランド」を所有しています。第3世代e-POWERに、e-4ORCE(電動駆動4輪制御技術)とインテリジェント ダイナミックサスペンション(電子制御ショックアブソーバー)を組み合わせたこのクルマで日々実感しているのは、2.5トン近い車体を滑らかに加速させるモーター駆動の力強さ、そして静粛性の高さです。
第3世代e-POWERは、モーター駆動による力強く滑らかな加速に加え、発電用エンジンの音が車内で目立ちにくい静粛性も魅力です。そこに、前後モーターの駆動力と四輪のブレーキを制御するe-4ORCEと、路面や走行状態に応じて減衰力を調整するインテリジェント ダイナミックサスペンションが加わり、加減速やコーナリングでの車体の動きを整えているのでしょう。ハンドル操作にも素直に応え、大きな車体でも狙ったラインに沿って曲がれることに感心しています。
この駆動技術と足まわりの制御を、背が低く、エルグランドより軽いスポーツセダンに合わせて仕立てたら、どんな走りになるのか。静粛性の高さも、長距離移動を心地よく楽しめるスポーツセダンへと仕上げるうえで、魅力になるでしょう。
もちろん、これらを次期スカイラインに搭載するには、スポーツセダンに合わせた機器の配置や制御の調整が必要です。設計上の大きな課題となるのは、低い車体と室内空間の両立でしょう。
床下にバッテリーを収めると、その厚みによって床や着座位置が高くなることが考えられます。前後輪をそれぞれモーターで駆動するため、前後をつなぐプロペラシャフトは不要になりますが、その空間にバッテリーがうまく収まるかどうかは、電池の形状や車体の設計によるでしょう。低いアイポイントのスポーツセダンらしいスタイリングを保ちつつ、頭上や足元の広さも確保するには、バッテリーの搭載場所を含めて車内のレイアウトを検討する必要があります。
また、スポーツセダンにとっては、前後の重量配分や重心の高さも走りを左右する重要な要素です。発電用エンジン、電動ユニット、バッテリー、後輪用モーターといった重量物をどこに配置するかによって、前後輪にかかる荷重や旋回時の車体の動きが変わるため、その配置を工夫することも、スカイラインらしい走りをつくる鍵となるでしょう。
かつてV36型を所有していたスカイラインファンとして、筆者もV6とFRの継承に期待しています。ただ、エルグランドで感じた力強さと滑らかさ、そして高い静粛性をスポーツセダンに生かし、電動技術で操る楽しさを磨いたスカイラインにも、乗ってみたいと思います。



































コメント
コメントの使い方