GT-R、NSX…衝撃的なパワフルさに感動した日本車たち 10選

GT-R、NSX…衝撃的なパワフルさに感動した日本車たち 10選

 時代は変化しても変わらぬ価値観、それが速さだ。……といいたいところだが、実情はキビしい。

 日々厳しくなるのを痛感せざるを得ない騒音規制 環境規制…。「パワフルさ」に酔いしれることができるのはあと僅かなのかもしれない。

 それでも人が速さに憧れるのは、人間それのみでは到底なしえないパワーと、そして全能感とがその手の中にあることを実感させてくれるからではないだろうか。

 今と昔、感動するほどパワフルな衝撃を与えてくれたクルマたちを10台選ぶとこうなった!

【画像ギャラリー】GT-R インテ ランエボ インプ… 途方もない力を宿した名車たちをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年5月のものです
選出・本文:国沢光宏/写真:ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2020年6月26日号


■やはり速さはクルマの華。感動のスピードスターたちが揃う!

 素直に「凄いな!」と思ったのは迷うことなくGT-Rであります。

日産 GT-R NISMO(2014年)…速さといったら最新のGT-R NISMOにトドメを刺す! 基準車の570psから600psにパワーアップし、最大トルクは65.0kgmから66.5kgmに向上。カーボン素材を多用し、異次元の速さを実現している

 デビューした当時、アウトバーンで試乗した時は、たまたま交通量まったくない好条件に恵まれたこともあり、メーター読みで309km/h!

 ポルシェなどで何度かアウトバーンで全開してきたけれど、300km/h超えは初めてでしたね。

 NSXも速い!

ホンダ NSX(2016年)…賛否両論あるNSXだが、速さだけなら文句なしの感動モノ。V6、3.5Lツインターボに3モーターのハイブリッドで、システム出力は581psだ!

 鈴鹿サーキットを全開走行したのだけれど、立ち上がりのレスポンスなどエンジンだけで走っているクルマとすいぶん違う。

 この延長でクルマ作りをしていくと、もっともっとレスポンスを上げていけるのかもしれません。新しい時代の速さと言っていい。

 ちなみに初代NSXも、NAエンジンなのに速かったっす!

ホンダ 初代NSX(1990年)…初期型は3L、後期型は3.2LのV6NAを搭載していた初代NSX。最高出力は280psでも爽快な速さを持っていた!

 武闘派その1としてランエボを挙げておく。なかでも第2世代の最終エボVIにトドメを刺す!

三菱 ランサーエボリューションVI(1999年)…第2世代最後のランエボとなったエボVIの4G63、2Lターボは280ps/38.0kgmを発生。電子制御4WDも進化、熟成を重ね、舗装路での速さを追求したトミーマキネンエディションもエボファンを熱狂させた

 第3世代もバランスいいため速かったものの、第2世代の素晴らしさは車重! エボVIのRSは1260kgしかなかった。ノーマルのエボVIとエボIXを比べたら勝負にならないほど速い。

 ラリーで最も光ったのも第2世代でございます。

 参考までに書いておくと、第3世代のエボVII RSは1320kg。第4世代のエボXが1420kgです。

 武闘派その2がインプレッサWRX。これも3世代に渡っているものの、ランエボの第2世代とガチで競った2代目でしょう!

スバル 2代目インプレッサWRX STI(2000年)…丸目、涙目、鷹目と迷走した2代目WRX STIだったが、EJ20ターボの速さは強力。鷹目は280ps/43.0kgmだった

 絶対的なスペックでは軽量コンパクトなボディの初代が上回っているけれど、なぜかパワフルだと感じたことなかった。私が最も「楽しい~!」と思ったのは「鷹目」と呼ばれる2代目の最終モデル。S204ときたら、怖いモンなしでしたね!

 最初に初代セルシオのハンドルを握ったのは、完成したばかりの士別テストコース高速周回路だった。

トヨタ 初代セルシオ(1989年)…高級セダンのセルシオだったが、V8、4Lエンジンは圧倒的に静かなのにパワフル。280ps/36.0kgmを発生していた

 本来ならラグジュアリーな走りを追求したセルシオだったけれど、最初に感じたのは「なんてパワフルなんだ!」。当時、スカイラインGT-RもNSXもフェアレディZもなし。

 なのにラグジュアリーセダンが静粛性をキープしたままメーター読み260km/hを出したのだから仰天です。

 素直に「これは速い!」と感動したのが初代インテグラタイプRだった! ニュルを意識した鷹栖のハンドリングコースに入りアクセル全開にすると、もうアドレナリン出まくる!

ホンダ 初代インテグラタイプR(1995年)…パワーユニットに続く2度目の登場となった初代インテグラタイプR。特に初期型の95スペックのインパクトは強烈で、今も語り草だ

 なんたってフィットと同等の1060kgというボディに200psエンジンを搭載。パワーウェイトレシオ5.3kg/psなんだから速くて当然か。未だに鷹栖で乗ったクルマじゃベスト1です。

 ここから番外編。客観的に考えたら絶対的な速さはタイしたことないのだけれど初代アルトワークスのハンドル握った時は、速さに驚きましたね!

スズキ 初代アルトワークス(1987年)…初代アルトワークスの速さは強烈だった。自主規制64‌psのきっかけともなったクルマでひたすら過激! こんな軽スポーツは二度とお目にかかれない
スズキ 初代アルトワークス(1987年)…初代アルトワークスの速さは強烈だった。自主規制64‌psのきっかけともなったクルマでひたすら過激! こんな軽スポーツは二度とお目にかかれない

 軽自動車ということを考えなくても速い! 当時、箱根ターンパイクの登り坂はどんなクルマで走ってもキツく感じた。

 なのにアルトワークスときたらグイグイ加速しながら登ってしまう。車体バランスだって素晴らしかったですね!

 番外編その2が日本初のターボ車である4代目430セドリック。1979年当時、最も速い日本車は初代サバンナRX-7だった。

日産 5代目セドリック/6代目グロリアターボ(1979年)…日本初の量産ターボ車となった430セドリック/グロリア。2Lで145ps/21.0kgmにすぎなかったが、初めてのターボだけにインパクトは絶大。ターボが効いてからのパワーに誰もが驚き、感動したのだった!

 今になって思えば現行ロードスターと同じくらいの動力性能ですね。そんななか、突如出てきたのがL20エンジンにターボ付けたセドリック!

 ブーストかかった時のトルク感ときたら、トルク薄い12Aロータリーなんか相手にしないほど。同じエンジンを積むスカイラインも速かった!

 新しい世代ではリーフe+が筆頭でしょう! 電気自動車の凄さは「休め!」の状態からでもアクセル踏めばフルに性能出ること。

日産 リーフe+(2019年)…リーフに加わったe+は電池容量を40‌kWhから62kWhに増加。150psから218psに出力向上し一級の速さを誇っている

 高性能タイヤ履かせて首都高とか走っていると「こら最強だね!」(深くは説明しない)とニンマリする。

 なんせ足を固めてタイヤ変えるだけで筑波サーキットを1分10秒台で走っちゃいますから。クルマはまだまだ楽しくなりますよ!


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