2020年8月、現在展開しているラインナップについて、パワートレーンを一新し、内燃機関のみを搭載した車両をなくして全モデルをプラグインハイブリッド車、48Vハイブリッド車とすることを発表したボルボ。
つい先ごろ(2020年11月26日)、S60およびV60 Cross Countryに48Vハイブリッドを導入し、国内で展開している全モデルの電動化を完了した。
早い。あまりにも早くてつい「走りについてはどうなの?」と訝しんでしまうほど。そのあたり、自動車評論家・レーシングドライバーの松田秀士氏はどう見るのか? XC60 B6 R-Design・V60 B5 R-Designの連続試乗でその素性を確かめた。
■ボルボのマイルドハイブリッド B5とB6の違い……ボルボは48Vのマイルドハイブリッドシステムを採用。B5、B6ともに2L 4気筒ターボエンジンなのだが、B6にはスーパーチャージャーが追加されている。B5は250ps/35.7kgm、B6は300ps/42.8kgmとよりパワフルだ。
■XC60/V60 R-Designのここがスゴい!
・専用スポーツシート、専用サスペンションでスポーティな走りを実現!
・48Vマイルドハイブリッド採用、燃費はWLTPで2.5~4%改善。
・エンジンも大幅に改良!
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※本稿は2020年10月のものです。試乗日:10月7日
レポート/松田秀士、写真/ベストカー編集部、撮影/奥隅圭之
初出:『ベストカー』 2020年11月26日号
■スーパーチャージャー搭載の「B6」は300ps/42.8kgmとパワフル!
スカンジナビアンデザイン。北欧のテイストが日本にも定着してきた感のあるボルボ。街でもふつうにボルボを見かけるようになった。
そのボルボのなかでもRデザインは一種独自のデザインテイストを持っている。
まずイイねと感じたのがV60 Rデザイン。明らかに低い! 5スポークアルミホイールの存在感が眩しいのだ。やっぱりね、クルマは低くなくっちゃねぇ!
XC60 Rデザインで箱根を走る。まずB6となって48Vマイルドハイブリッド+電動スーパーチャージャー+ターボのエンジンがスゴイ。
電動スーパーチャージャーはこれまでのルーツ式に代わる新しいスーチャー。
これまでのベルト駆動ではなくモーター駆動にしたことで駆動ロスを軽減。つまり燃費がよくなる。
これは48Vハイブリッドを採用したことで実現したのだ。音が静かで振動を感じない。CO2も減るそうだ。
3000回転以下が作動領域で、モーター駆動圧縮だから極低回転域からも高いプレッシャーをかけられる。なので発進加速から気持ちよく飛び出すのだ。
3000回転以上はターボの出番なので高回転まで淀みない。法定速度内でも面白いほどピックアップがいいし、Rデザインのより締まったサスペンションの安定感で、コーナリングも楽しい。
コーナーではホントにロールが少なめ。なのに乗り心地もヨロシイ。
サスペンションの初期の動きが微妙にスムーズなのと、専用のスポーツシートの出来がスバラシイです。
パツッと張っている座り味なんだけど、シート材の奥のほうで振動を吸収し、コーナリングの横Gではそのパツッが身体の複数のポイントを点ではなく面でしっかりホールドしてくれる。
だから、一度シート合わせするとほとんど調整不必要で精度バツグンのシートなのだ。
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