売れ行き絶好調! トヨタが送り出した人気SUV「ヤリスクロス」に謎の現象?
トヨタがコンパクトSUVの新型ヤリスクロスを発売したのは2020年8月のこと。以来、販売は絶好調で瞬く間に人気モデルの仲間入りを果たした。
そうしたなかで当然、納期も延びているのだが、いっぽうで早くもヤリスクロスの中古車が出回っているという。果たして本当なのか? そうだとしたらどのような事情があるのか?
文:渡辺陽一郎
写真:トヨタ、スズキ
【画像ギャラリー】ヤリスクロスは未使用中古車と新車のどちらがお得?
■販売絶好調のヤリスクロス
最近はコンパクトなSUVの人気が高い。なかでも特に注目されるのがヤリスクロスだ。2020年8月31日に発売され、トヨタによると9月末の受注台数は3万9000台に達していた。1か月の販売目標になる4100台を大幅に上まわった。
受注ではなく、実際に登録された台数は、2020年9~10月は1か月当たり7000台弱だ。日本自動車販売協会連合会の集計する登録台数では、ヤリスクロスやGRヤリスをコンパクトカーのヤリスに含めているが、別々に集計するとヤリスクロスは7000台弱になる。
ちなみに2020年9~11月の国内販売総合1位はヤリスとされるが、一般的な認識では、ヤリスとSUVのヤリスクロスは別のクルマだろう。別々に集計すると、ヤリスの順位は下がり、N-BOXが従来と同じく国内販売の総合1位になる。
それだけにヤリスクロスの7000台弱という登録台数は、それなりに多くフリードやプリウスに匹敵する。そこでトヨタの販売店にヤリスクロスの納期を尋ねると、以下のように返答された。
「2020年12月上旬に注文をいただいて、納車されるのはノーマルエンジンが2021年6月、ハイブリッドは7月です。生産能力を超える注文をいただいたので、正月休みも含めると、納期は半年以上です。今後は2トーンボディカラーも伸びる可能性があります」
ヤリスクロスの納期は長く、注文してもかなり待たされそうだ。それなのに中古車のウェブサイトには、ヤリスクロスが相応に掲載されている。
発売が2020年8月31日だから、登録時期は2020年9月以降だ。新車として登録されてから、3か月以内の車両が中古車になることは通常では考えにくい。走行距離も大半が20km以下で、10kmを下まわる車両も多い。納車のために動かした程度だから、どのような素性の車両なのか、中古車販売店に尋ねた。
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